汗やほてりが止まらない!ホットフラッシュを乗り切る対策

更年期障害の代表的な症状であるホットフラッシュ。突然顔や上半身が熱くなり、汗が止まらなくなる…といった症状にお悩みの方も多いと思います。

更年期を迎えると女性ホルモン・エストロゲンの減少により、血管の収縮や拡張をコントロールし体温調節を担う自律神経がうまく働かなくなります。
これにより急に体温が上昇したり、大量の発汗などが起こります。

避けて通れない更年期障害ですが、ホットフラッシュの症状を楽にする方法はあります。辛いホットフラッシュを乗り切る為の対策を、幾つかご紹介したいと思います。

女性ホルモンを補う・HRT(ホルモン補充療法)

前述の通り、ホットフラッシュは体内の女性ホルモンが不足する事により起こります。本来体内で生成される女性ホルモンを薬で補うことにより、ホットフラッシュをはじめとする更年期障害の症状が緩和されます。

婦人 科を受診し、医師と相談した上で薬が処方されます。健康保険が適用されますので、経済的にも安心して治療を受ける事が出来ます。

HRT薬剤の種類

現在日本では飲み薬(経口剤)と、パッチタイプの貼り薬やジェルタイプの塗り薬(経皮剤)があります。

飲み薬は消化器官に負担がかかる事があり、また肌の弱い方は経皮剤でかゆみ・かぶれなどの皮膚症状が伴う場合があります。どちらを使用するかは医師と相談して決めましょう。

HRT薬剤による副作用

HRT薬剤を使用すると以下の様な副作用が伴う場合があります。

  • 乳房のハリや痛み
  • お腹のハリ
  • おりものや出血
  • 吐き気 など
  • 発症リスクは極めて低いという事が判明しています。

    不定愁訴に強い漢方で症状を改善する

    漢方も更年期障害の治療に効果があると言われています。体の異常(病気)ではないが辛い症状がある…こういった「不定愁訴」の症状改善は漢方が得意とするところ。

    HRTと漢方を併用する事も可能です。ただし、漢方薬もHRTと同じ「薬」ですので、使用する際は医師や薬剤師と相談した方が良いでしょう。

    ホットフラッシュに効果がある漢方薬には、以下のようなものがあります。

    加味逍遙散(かみしょうようさん)
    のぼせ感や肩こり、疲れ、イライラや不眠などに効果があります。
    更年期障害をはじめとする様々な女性特有の体の悩みを改善してくれます。
    桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
    比較的体力がある方、のぼせや頭痛、肩こり、血行不良からくる手足の冷え等に効く薬です。

    食べて改善!ホットフラッシュ緩和に効果的な食品

    有効な成分が多く含まれる食品を食べることで、症状を緩和することが出来ます。ホルモンや自律神経に作用する栄養素を、積極的にとるようにしましょう。

    ホルモンバランスを整える食品

    減少するホルモンのバランスを整えてくれる成分とはどのようなものでしょうか?栄養成分ごとにご紹介します。

    大豆イソフラ ボン
    女性ホルモンと関わりがある栄養素のうち、最もよく知られているのが大豆イソフラボン。
    実は大豆イソフラボンは女性ホルモンの分泌を促す訳ではありません。大豆イソフラボンから作られるエクオールという成分が女性ホルモン・エストロゲンとよく似た働きを持っており、不足したエストロゲンの役目を補ってくれるのです。
    大豆イソフラボンが多く含まれる食品には、

    • 納豆
    • 豆乳
    • 豆腐
    • 油揚げ

    などがあります。

    亜鉛
    亜鉛は健康に欠かせない必須ミネラルの一つで、女性ホルモンの分泌を促す働きを持っています。
    脳の認知 機能を高める作用があり、ホットフラッシュ以外に更年期障害に見られる不眠や情緒不安定など、メンタルの不調にも大変よく効くと言われています。
    亜鉛が不足するとホルモンの働きが弱まり、更年期障害の症状が悪化しますので、是非積極的に摂って頂きたい栄養素です。
    亜鉛が多く含まれる食品は、

    • 牡蠣
    • 煮干し
    • ビーフジャーキー
    • 豚レバー

    などがあります。
    亜鉛はビタミンCやクエン酸と一緒に摂ると吸収されやすくなります。
    ただし、摂り過ぎると過剰症になり、頭痛・吐き気などの症状を起こすおそれがあります。1日の摂取量は30mが上限です。

    ビタミ ンE
    ビタミンEは副腎や卵巣に蓄えられ、ホルモンの分泌を調整します。
    不妊解消効果のある栄養素と言われており、更年期障害の他にもPMS(月経前症候群)など女性特有の体の不調を改善する効果があります。
    摂取量の目安は1日あたり100~300mgです。ビタミンEを多く含む食品には、

    • アーモンドなどのナッツ類
    • 煎茶
    • ひまわり油
    • とうがらし(乾燥したもの)

    などがあります。

    自律神経をコントロールする食品

    体温、発汗を制御する自律神経。自律神経を正しくコントロールするには、以下の栄養素が効果的です。

    ビタミンC
    ストレスを感じると副腎皮質ホルモンという物質が分泌され、全身の抵抗力を高めます。
    この副腎皮質ホルモンの生成に使用されるのがビタミンCです。ストレスを感じると体内でビタミンCの消費量が増加します。
    不足するとストレスがどんどん溜まっていき、自律神経の制御に支障を来します。理想的な摂取量は1日あたり100mgが目安。
    ビタミンCは水溶性ビタミンの為、加熱すると流れ出してしまいます。生のまま食べる事が出来る果物がおすすめです。

    • キウイ
    • いちご
    • オレンジ
    • グレープフルーツ

    などに豊富に含まれています。1日数回に分けて摂取すると良いでしょう。

    ビタミンB12
    ビタミンB12も自律神経の働きを維持する為に欠かせない栄養素です。
    このビタミンは、神経伝達に必要な髄鞘(ずいしょう)という組織を生成する際に使われます。
    更年期のイライラやストレス、また貧血などの改善にも効果があります。
    ビタミンB12は主に、

    • 豚肉
    • レバー
    • あさり
    • しじみ

    などに豊富に含まれています。

    ホットフラッシュ予防の為に控えたい食べ物

    上記のような食品がホットフラッシュを緩和する効果がありますが、逆に症状を悪化させるおそれがある為控えたい食べ物もあります。

    • 塩辛い食 べ物
    • カフェインを含むもの

    は血管を収縮させる効果があり、血圧が上がってのぼせやすくなるのです。なるべく摂取しないよう心掛けましょう。

    必要な成分を手軽に摂れる!おすすめサプリメント

    更年期の症状改善に効果的な成分をピンポイントで摂取できるのがサプリメント。食事だけでは十分に補えない成分はサプリメントを上手に活用しましょう。次のような成分の入ったものがおすすめです。

    プラセンタ
    プラセンタは胎盤から抽出される成分で、ビタミン・ミネラル・アミノ酸・タンパク質・酵素・核酸…など胎児の成長を助ける様々な成分が豊富に含まれています。
    自律神経の調整や、ホルモン分泌 を調節する働きがあるので、更年期障害の症状改善に有効です。
    他にも疲労回復や免疫力アップ、活性酸素の除去など嬉しい効果が沢山あります。
    エクオール
    前述の通りエクオールは大豆イソフラボンから生成される成分で、エストロゲンと似た働きをします。
    更年期障害に効くだけではなく、身体の老化を防ぐ抗酸化作用があり、骨粗しょう症やメタボリック症候群の予防・改善などにも効果があります。
    大豆イソフラボンに含まれるダイゼインに腸内に存在するエクオール産生菌が働きかけることでエクオールが作られます。
    しかしエクオール産生菌を体内に保持している人は約44%と言われており、およそ2人に1人は体内でエクオールを作り出すことが出来ないのです。
    エクオール産生菌を持っていない人は、更年期障害の症状が重くなる傾向があります。
    大豆製品を積極的に摂っているのに更年期の症状が酷い、という方 は体内でエクオールを生成出来ない可能性があります。でも大丈夫!手軽にエクオールを摂取できるサプリメントが市販されています。

    自律神経を整える香りでリラックス!アロマテラピーで改善

    イライラや不安、落ち込みなどのストレスは自律神経が乱れる原因。なのでストレスを緩和するアロマテラピーもホットフラッシュを緩和する効果があります。

    鼻から入った香りは脳にダイレクトに働きかけます。下垂体と呼ばれる部分を刺激することにより、リラックス作用がある脳内ホルモン・セロトニンの分泌を促すのです。

    特にホットフラッシュには、スッキリとした香りで興奮を抑えるペパーミントがおすすめです。他には、

    • ラベン ダー
    • マンダリン
    • ゼラニウム
    • クラリセージ
    • カモミール
    • フランキンセンス

    などの香りに鎮静効果・リラックス効果があります。

    体を動かし気分スッキリ!有酸素運動で改善する

    運動なんかしたら余計に暑くなるし、さらに汗をかくのでは?と思うかも知れませんが、適度に体を動かすことはストレス発散になり、心地よい疲労で寝つきが良くなり不眠なども解消されます。

    またホットフラッシュは急激に心拍が上がり、血流量が増えることで血圧が高くなります。運動を習慣的に行うことで血圧を安定させ、急激な血圧上昇を抑えることが出来るのです。

    ウォーキングや 水泳、サイクリングなどがおすすめ。ウォーキングなら1日30分程度、軽く息が上がり、少しきついと感じるペースで行いましょう。

    心地よい痛みで症状を緩和!ツボ押しで改善

    思い出した時に何時でもどこでも出来るのがツボ押しです。即効性があるので症状が出た時の対処法としてもおすすめです。

    ツボの位置を覚えておいて、いざという時に試してみて下さい。

    百会(ひゃくえ)
    百会は頭頂部にあるツボです。左右の耳を結ぶラインと、顔の中央を通るラインが頭のてっぺんで交わる位置になります。
    親指でグッと10秒間、3回押しましょう。自律神経を安定させ、気分を落ち着かせる効果があります。
    ;合谷(ごうこく)
    合谷は手のツボです。指の付け根、親指の骨と人差し指の骨が交わる位置にあります。
    少し窪んでいる所がありますので、親指で3秒~5秒間、5回程度押して下さい。
    合谷は多汗症に効くツボと言われています。
    三陰交 (さんいんこう)
    三陰交は足首の内側、くるぶしから指4本分上の位置にあります。
    ゆっくり息を吐きながら親指でやや強めに3秒程度押します。息を吸いながら指を離し3秒。
    これを3回繰り返しましょう。ホルモン分泌を促す効果があります。

    症状が出た時に備える。のぼせ感を乗り切る方法

    ホットフラッシュが起こってしまったらどうしますか?なるべく早くのぼせ感を沈める為に、温度調節しやすい服装をおすすめします。

    暑くなったら1枚脱いでも大丈夫な服を選びましょう。薄手のブラウスにカーディガンを羽織るようなコーディネートが良いでしょう。

    タートルネックなどの首が詰まった服は、熱を逃しにくい為避けた方が無難 です。なるべく首の開いたトップスを選びましょう。

    インナーは吸汗・速乾性に優れたものを。汗で濡れたままの服を着ていると気持ち悪いですし、身体が冷えてしまいます。いざという時の為に着替えを1枚カバンに入れておくと安心ですね。

    また、症状が出た時に体を冷やせるものを持っておくと、早くのぼせ感を抑える事ができます。

    • おしぼり
    • 汗ふきシート(冷感タイプのものもあります)
    • 小さい保冷剤
    • 扇子

    など。保冷剤は首の後ろなどに当てると良いですよ。冷たい飲み物を2、3口飲むのも効果があります。

    症状が現れたら記録しておこう

    一日のうちどのようなタイミングでホッ トフラッシュが起こるのか、把握できれば対策を取りやすいですよね。いつ、どんな時に起こったかをメモなどで記録しておくと 良いでしょう。

    ストレスも症状が出る一因です。深呼吸したり、ストレッチをするだけでも気分をリセットすることが出来ますよ。疲れたな…と思ったら試してみて下さいね。

    いつか必ず終わるので、工夫して辛い時期を乗り切りましょう

    ホットフラッシュの他にも気分が落ち込んだり、眠れなくなったり、更年期障害は様々な辛い症状が現れます。いつまで続くんだろう…と絶望的な気持ちになる事もありますよね。

    更年期障害は平均2〜3年程度で終わります。ずっと続く訳ではありません。ご紹介してきたように様々な方法で症状を緩和する事が出来ますので、悲観的にならずに楽に過ごせるよう、出来ることから始めてみて下さいね。

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