目・目元は老化症状が現れやすい…目の周りの老化現象の原因

目の下や目の周りなど、女性の目元には特に年齢が出やすいと言われています。そのため、目元の劣化は疲れ顔や老け顔の原因となりがちです。

では、なぜ目元は年齢が出やすい場所であり、様々な老化現象が起こるのでしょうか。

目元の老化の原因について、その概要をご紹介します。

目元は老化現象が一番早く現れる!考えられる原因5つ

加齢とともに目元のたるみやしみ、クマなどのエイジングのサインに気づき、気にする女性はたくさんいます。

  • 目がはれぼったく瞼(まぶた)が腫れぼったく感じる
  • 目が小さくなった気がする
  • 目の下にクマが出てきた
  • 目の周りが色素沈着のように色が濃い
  • 目の周りにシミが出来た
  • 目の周りの小じわが気になる

これらの症状が出てきたら、目元に老化のサインが出てきた証拠です。

関連記事:目・目元の老化症状に要注意!老けたおばさん顔に見られてしまう現象

では、これらのように目元に老化のサインが出やすいのはなぜなのでしょうか。その理由を一つずつ詳しく見ていきましょう。

1. まぶたや目の周りは皮膚が薄く繊細

まぶたがはれぼったく感じられたり、目が小さく感じられるような老化現象は、瞼の皮膚が下がってきたことによって表面化した状態です。

まぶたは、私達の体のパーツの中で一番薄い皮膚で、厚みはたった0.5~0.6mm程度しかありません。これは茹で卵の薄皮と同じくらいです。

そのため目元は、顔全体の中で最も肌の基盤が弱く、刺激にも弱く、とても敏感で繊細なパーツです。

しかも、目元の皮膚には皮脂を分泌する皮脂腺や汗を分泌する汗腺がほとんどないため、肌そのものがとても乾燥しやすくなってしまいがちです。

乾燥は老化の一番の大敵で、アンチエイジングの基本は保湿と言われるほどですので、乾燥しやすい条件がそろっている目元は体の中でも老化が進行しやすいのです。

2. 筋肉疲労がたまりやすい

繊細な場所であるにもかかわらず、まぶたは1分間に約20回以上も瞬きを繰り返したり、物を見る際には目の周りの筋肉を駆使してピントを合わせたりする場所なので、目は日常的に大きな負荷がかかっています。

そして加齢により目の周囲の筋肉が衰え、余分な脂肪がたまりやすくなったり皮膚を支える筋力が失われることで目の周囲の皮膚も下がっていくため、これが瞼の腫れぼったさや目の下のたるみなどにつながります。

つまり、目の周りは皮膚の薄さと対照的に負担が常にかかりやすい場所であるため、老化現象が表面化しやすいのです。

特に目が大きな方は、目の下の脂肪が多い傾向があるため、たるみが一層目立ちやすくなります。

3. 生活習慣による血流とリンパの流れの悪化

瞬きの回数や目の周りの筋肉の劣化は加齢によるものなので逆らえない部分もありますが、生活習慣による動作も目元の老化に影響があります。

例えば、パソコンやスマートフォンなどを見る際には、ブルーライトの影響や集中して物を見る動作を行うやめに、まばたきの回数は減少します。

瞬きの回数が極端に減ることで、目の周りの血液やリンパの流れが滞り、老廃物が排出されにくくなったり、脂肪の重量が増してたるみが進行する可能性があります。

血流の滞りやリンパのつまりは、肌の新陳代謝やその奥で行われる真皮層でのコラーゲン生成などにも関わってくることですので、肌のつややハリだけでなく、シミやしわなどにも間接的に影響します。

特に目の周りは皮膚が薄い場所ですので、よりダイレクトにコンディションの悪化が表面化しやすいのです。

4. 体内の美容成分の減少

上記のような加齢や生活習慣による筋肉の衰えだけでなく、肌の奥にあるコラーゲンなどの肌のハリに必要な成分が、加齢とともに減ってしまうことも大きく影響します。

肌の弾力やもちもち感を与えるコラーゲンやエラスチンなどの美容成分も、年齢と共に減少していきますし、肌を生まれ変わらせるターンオーバー機能も衰えていきます。

また加齢とともにエラスチン繊維が減少することで、コラーゲン繊維を支えられなくなることで肌の弾力が失われていき、目元の皮膚にたるみやしわが出来てしまいやすくなる原因となります。

5. アイメイクによる刺激

ほぼ毎日お化粧を行うという女性が多いと思いますが、しっかりアイメイクを行うことが習慣になっていたり、無意識に目元をこする癖があるという人は要注意です。

アイメイクや目元を擦るようなちょっとした仕草によって、目元の薄い肌が摩擦を受けて、その結果肌のバリア機能が失われてしまいがちです。

目元への過度な刺激が繰り返されることで、目元にしわやシミが出来やすいコンディションを整えることになりかねません。

また、アイメイクを毎回しっかり落としていないと、メイク成分によって目の周りに色素沈着が起こりやすくなります。

しかし、しっかりとメイクを落とすために刺激の強いメイク落としを使ったり、ゴシゴシと擦ることも目の周りの皮膚にとってはあまり良い事ではありませんので、程よいメイクを行い刺激を少なくしっかりとメイクオフすることが必要になります。

加齢による目元の老化は原因に合った対策が必要!

なぜ目元に老化現象が起こりやすいのか、その原因について詳しく見てきましたが、目元の老化症状に合った対策をしっかりと行うことで改善できる場合もあります。

目元のアンチエイジングを行うために、まずは原因をしっかりと知った上で症状と向き合い、毎日の生活の中でも若々しくいられる習慣を心がけるようにしましょう。

目元の老化が気になる人は、どういった形で目元の老化を改善していきたいのか、目的や重視するポイントを明確にした上で解消法を実践してみてください。

目の下や目の周りといった目元の老化現象には様々なものがあり、顔の印象を決定づけることも少なくありません。

目元にエイジングサインが出たら対策を行うべきという体のサインだと捉え、迅速に行動しましょう。

では、目元の老化現象にはどのようなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

目元は年齢が出やすいパーツ!主な老化症状6つ

目元は体の中でも特に皮膚が薄く敏感なパーツにもかかわらず、日常生活で酷使しています。

そのため、老化や疲労などのマイナスの症状が表面化しやすく、少しの刺激でも目元の悩みにつながっている可能性もあります。

関連記事:目・目元は老化が現れやすい…目の周りの老化現象の原因

では、実際に目元に出る老化の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。

  • たるみ
  • クマ
  • しわ
  • シミ
  • できもの
  • 毛など

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

1.目の周囲のたるみ

加齢とともに顔全体の筋肉が衰えてくるため、目以外の場所の皮膚も下へとたるんでいきますが、目の周囲の皮膚も例外ではありません。

特に目の周囲のたるみは、大きく分けて「目の下のたるみ」「瞼のたるみ」の2つに分けられます。

目の下のたるみ

涙袋が腫れたような、大きなクマ状の皺が出来たような状態や、目の下のハリがなくなってきた状態が目の下のたるみです。

目の下のたるみは、加齢とともに顔全体の筋力が低下し、頭皮や顔全体の筋肉と皮膚が下がってしまい、目の下にたるみの皺ができてしまった状態です。

さらに、加齢とともに目の下の皮膚の弾力性が低下したために細胞が浮腫状となってふくらみ、目の下のたるみが余計に目立ってくることもあります。

加齢によって骨格が変化することも関係しています。頬骨のゆがみや顔の骨が内側にずれていくことがたるみにつながることもあります。

加齢だけでなく目鼻立ちがはっきりとしていて目が大きい人は骨格的に目の下のたるみが目立ちやすいと考えられていますし、生まれつき目の周りの皮膚が薄い人ほどその分脂肪が多いためにたるみが生じやすいといった個人差があります。

上まぶたのたるみ(眼瞼下垂)

上まぶたのたるみは、上瞼が上がりにくく感じたり、腫れぼったく常に眠そうな顔になってしまった状態です。実際に目が開けにくくなってしまう人もいます。

さらに、上まぶたのたるみは額の筋肉である前頭筋を使ってまぶたを上げるためにその場所にも影響を及ぼし、眉毛が不自然に上がってしまうこともあります。

上まぶたが上がりにくく感じられる、瞼全体がたるんだ状態を眼瞼下垂と呼び、両目に出る場合と片側のみの場合があります。

眼瞼下垂は様々な原因がありますが、その中のひとつが加齢によって眼瞼挙筋の筋力が衰えてしまったケースです。

他にも、パソコンやスマホなどで目を酷使したことによる眼精疲労や過度なアイメイク、紫外線や加齢による乾燥などもまぶたのたるみにつながります。

2.3種類のクマ

老け顔を印象付ける目のクマですが、実は3種類のクマがあります。「青クマ」「茶クマ」そして「黒クマ」です。

それぞれのクマは原因が違いますが、どれか一方のクマが出来ている人よりも、複数のクマがあって、元々の肌色などによって目立つクマが異なっているという方が多いです。

青クマと茶クマが混ざって目元に現れると、疲れている印象になったり、顔全体がげっそりとした感じに映ってしまいます。

老化以外の原因でもクマは出ますが、加齢とともに目元の皮膚へのダメージの蓄積が表面化しやすいため、年齢が上がるほどクマが目立ちやすくなる傾向があります。

青クマ

皮膚に目の周囲に走る毛細血管の血の色が透けて見えてしまっているのが青クマです。

これは眼精疲労や不規則な生活、ストレス、睡眠不足などで目の下の血行が悪くなってしまったことで表面化します。

青クマが目立ちやすいのは、肌の色が黄色味を帯びていないいわゆるブルーベースの肌の人です。

茶クマ

紫外線や乾燥、メイクやこすりすぎといった目の周りの薄い皮膚への負荷によって肌のバリアが失われ、メラニン色素が増加して色素沈着が起こってしまったのが茶クマです。

茶クマが目立ちやすいのは、肌の色が黄色味が強いいわゆるイエローベースの肌の人です。

黒クマ

黒くまは、上記の目の下のたるみやくぼみによる影が原因で出来るくまであり、老化症状特有の物です。

年齢と共に目を開閉する目の周りの筋肉(眼輪筋)や目元の靭帯がゆるみ、眼窩脂肪という瞳のクッションの役割をする脂肪が前に出て来ることで、目の下に影を作ってしまって出来るのがこのクマです。

肌の色タイプに関係なく、目元の筋肉の劣化とともに現れてきます。

関連記事:目の下のクマは老化のサイン!目元のクマとエイジングの関係

3.小じわ、目じりの笑い皺

目元は皮膚そのものが薄いためバリア機能がもともと備わっておらず、エイジングの大敵である乾燥が起こりやすい場所です。

そのため、乾燥による小じわやちりめんじわを作ったり、目元の皮膚の弾力低下が非常に起こりやすく、老化のサインが最も出やすいです。

また、カラスの足跡のような目尻のしわや眉間のしわも、実年齢よりも老けて見られる原因となってしまう乾燥原因の皺です。

加齢によって肌の生まれ変わりであるターンオーバーの能力も衰えていくため、肌の表面に古くなった角質層がそのままはがれずに留まって角質層が厚くなり、乾きやすく、たるみやすい目元となるのも、皺を作りやすくする要因です。

4.目元のシミ(肝斑)、くすみ

代表的な顔の老化症状の中にはシミもありますが、そのほとんどが紫外線ダメージによってメラニン色素が沈着してできたものやそばかすの派生です。

しかし、特に目元から頬骨あたりにかけて年齢とともにシミが出てきた場合は、紫外線によるダメージが原因ではなく、肝斑(かんぱん)かもしれません。

肝斑は主に30歳〜40歳代にかけての女性で発症する人が多いのが特徴で、原因は未だにはっきりとしていませんが、女性ホルモンの影響によるものだと考えられています。

また、目元のくすみも顔を老けて見せてしまう症状の一つですが、これは加齢に伴う紫外線ダメージの蓄積、乾燥、ターンオーバーの乱れなどが複合的に絡んで生じています。

5. 目の周りに出来やすいできもの

目の周囲にできものが出来ると、たとえ老化と関係ない原因で出来たものであっても見た目年齢に影響が出ます。

特に顔の印象に影響があり、身近にあるできものについて見ていきましょう。

目の周りに出来るニキビ

ニキビや吹き出物には様々な原因がありますが、目の周りは皮膚自体が薄く汗腺も他の場所に比べて極端に少ないので、乾燥しやすく肌トラブルを招きやすいと考えられます。

乾燥肌によるニキビや、ホルモンバランスの乱れによるニキビ、精神的なストレスや疲労がたまることによって出るニキビが目の周りに出来やすい人もいます。

ただし、油性肌の人でも目の周りまで油分過多になる事はなかなかありませんので、アクネシリーズなど肌の油分を取り除く効果のある化粧品は避けるようにしましょう。

汗管腫(かんかんしゅ)

汗管腫とは、汗を分泌するエクリン汗腺の細胞が増えた結果、数ミリ程度のイボ状に盛り上がった小さい良性のできものが出来てしまう症状です。

痛みや痒みなどはないので悪化する心配はないものの、一度出来てしまうと自然に消えることはありませんし、加齢とともに数が増えたり大きくなるケースもあります。

出来る場所は目の周り、脇の下、稀に外陰部などで、女性に出来ることが多いのは分かっていますが原因はいまだにわかっていません。

ニキビのように潰れることもなく、逆にいじってしまうと赤くはれてしまったりさらに目立ってしまう可能性もありますので、どうしても除去したい場合は専門の医師に相談しましょう。

脂漏性角化症(老人性いぼ・老人性疣贅)

脂漏性角化症(老人性いぼ)は皮膚の老化現象で、80歳以上の高齢者ではほとんどの方に見られると言われています。

目の周りだけでなく顔のどの部分にも出来る可能性があり、その根本的な原因は長年に渡って浴びてきた紫外線の影響による光老化であると考えられています。

遺伝の影響も少なくなく、親世代が若いうちから老人性いぼがある場合、子も20代~30代で老人性いぼを発症することもあります。

6. 目の周囲の毛の変化

目の周りには眉毛やまつ毛といった毛がありますが、それらが薄くなったり抜けやすくなったり、逆に長く伸びすぎることで老けた印象に見せてしまうことがあります。

眉毛とまつ毛に分けて詳しく見ていきましょう。

眉毛が薄くなる・伸びすぎる

眉毛は伸びる周期が約3ヶ月と言われていますが、加齢による新陳代謝力の低下するとそのサイクルが乱れることがあります。

また、皮下組織の代謝も同時に衰えるために眉毛の生え変わりが上手くいかず、眉毛が薄くなってしまったり伸びすぎてしまうといった症状が現れることがあります。

まつ毛が抜けやすくなる・薄くなる

まつ毛は髪の毛に比べると皮膚の中でも浅い所に毛根があるので、非常に毛そのものが抜けやすい構造をしています。

その上まつ毛への日頃のダメージの蓄積によって目元の皮膚に負担がかかると、皮膚が弱くなりまつ毛が抜けやすくなります。

また、加齢によって新しく生えるスピードが遅くなることも加わり、毛が抜けた後に次の怪我生えてくるまでの空白期間が長くなることで、まつ毛がスカスカになったと感じる人もいるようです。

目元の老化症状が出たら症状別に対策を!

目元は顔のパーツの中でも目を引く部分ですので、その印象を若々しく保つことで顔全体の印象がぱっと華やかになります。

もし目元に老化の症状が出たら、アンチエイジングケアや対策を行うべきという体のサインだと捉え、症状に合わせて適切な対策を行っていきましょう。

対策を講じる時には、継続してケアしていくことがポイントとなることがほとんどですので、生活の中にアンチエイジングの習慣を取り入れていけると良いですね。

Topics目元の老化

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