歯磨きをしているのに虫歯になった…大人の歯を守るのに必要なこと

歯磨きは虫歯を防ぐために重要なものです。そのため、毎食後の歯磨きが習慣になっている人も多いことでしょう。

ですが、このように毎日しっかり歯磨きをしているのに、虫歯ができてしまうケースもあるのです。知らない間に虫歯になっていると言うことも。

なぜ歯磨きをしているのに虫歯ができてしまうのでしょうか。そして、健康の歯を維持するために、歯磨きのどんな点を注意すべきでしょうか。

毎日歯磨きしても虫歯になるわけ3つ

永久歯が虫歯になってしまうのは大きな問題です。虫歯を放置してしまった場合最悪歯を抜かなくてはいけなくなり、入れ歯になってしまいます。

80年代から「8020運動」と言って、「80歳まで自分の歯が20本ある」ことを目指した歯磨きが奨励されてきました。

ですが、虫歯を持っている成人の数は減っていません。その理由は何故なのでしょうか。大人の虫歯を招く理由を3つにまとめました。

ドライマウスになっている

ドライマウスとは、文字通り口の中が乾いている状態で、唾液の分泌が少なくなってしまっていることを言います。

唾液の量が減ってしまう原因は、ストレスや筋肉の低下などさまざまなものが考えられていますが、1つに加齢があります。

年齢を重ねると唾液の分泌は自然と減ってしまい、口の中の悪玉菌を殺菌する力が弱くなってしまいます。

これではいくら歯を磨いても、虫歯の原因である悪玉菌が増えやすい環境を改善することができません。

いつも口が渇いている、歯磨きあとでも粘つきを感じるという自覚症状があれば、それはドライマウスになっている証拠かもしれません。

口の中が酸性に傾いている

ドライマウスとも関わってくることですが、唾液の分泌量が減ってしまうと、口の中のpH値が酸性に傾いてきます。

酸は虫歯の原因であるミュータンス菌が、歯についた糖質を分解して作り出すものです。そして酸性の状態だとミュータンス菌は更に活性化します。

健康な状態でも唾液の量は就寝時にかけて減っていくと言われています。そのため、寝る前にはしっかり歯磨きをしなくてはいけないのです。

甘いものの取りすぎ

甘いものを毎日食べる習慣のある人は、それだけで虫歯のリスクがかなり高いのだと思っていてください。

甘いものに含まれているショ糖はミュータンス菌の餌になるのです。口の中にショ糖があると、自分で虫歯菌を育てているようなものです。

スイーツを食べる習慣ができてしまっている。飴やお菓子をなんとなく食べてしまうなどの癖がある人は、意識して改めましょう。

3つの要因が関係しあって大人の虫歯ができる

これら3つは密接に関係しながら虫歯を作る環境を作っていきます。口が渇いている状態で甘いものを食べると、ミュータンス菌の活性化条件を整えてしまいます。

すると口の中が酸性になり、更に虫歯菌は活発に働いて、歯を侵食しながら増殖していくのです。

虫歯菌が増えると糖質の分解が進むので酸性度はどんどん高くなり、一層ミュータンス菌が繁殖していくという悪循環に陥ります。

口が渇いていないか、普段から甘いものを食べ過ぎていないかについてセルフチェックしてみてください。

大人の虫歯に対処するための歯磨きのポイント

40代以降の歯を健康に保つためには、生活習慣を改めることも重要です。ですが好きな食べ物をあきらめたりするのはなかなか大変ですね。

そこで歯磨きを効率よく行うことで上手に虫歯を防ぎましょう。加えて食事を見直すと効果が高まり虫歯リスクを減らせます。

フッ素を多く配合した歯磨き粉を使う

年齢を重ねると、どうしても歯茎は弱っていくものです。歯肉退縮と呼ばれる状態になっていきます。

原因はよく分かっていませんが、高齢者に多いので加齢が1つの原因だと考えられています。

歯肉が下がっていくと、虫歯菌の繁殖しやすい歯根部分が露出してしまいます。そこで、フッ素を多く含んだ歯磨き粉を使うと言いでしょう。

フッ素は歯をコーティングする役割を持っています。お子さんは自主的にフッ素塗布を進められることが多いですが、大人にも必要な成分なのです。

歯磨き粉に含まれているフッ素が露出した歯根を守ってくれるので、歯磨きをするたびに虫歯を防ぐことができるのです。

歯ブラシと平行して歯間ブラシを使う

虫歯菌が繁殖する原因の1つに歯垢がたまってしまうことも挙げられます。歯垢とは食べ物のかすが歯に残ってしまったものです。

この歯垢は、歯ブラシによるブラッシングだけでは十分に落とすことができません。特に歯と歯の間の汚れは難しいですね。

そこで、普段の歯磨きのあとに歯間ブラシも使ってみましょう。そうすると歯の間にに残った汚れもきれいに落とすことができます。

歯垢が少なくなると虫歯を防ぐこともにつながります。大人の歯磨きはブラッシングだけに注意していてもいけないのです。

歯磨きの習慣化ができていない人は要注意!

近年、大人でも歯磨きが習慣になっていない人が増えていると言います。歯磨きは毎日することが重要なので、習慣ができていないと要注意です。

1日歯磨きをしなかっただけでも、歯の中の悪玉菌の数はどんどん増えていきます。虫歯の原因菌は歯が生えている以上必ず存在しているからです。

歯磨きがきちんとできていないことも問題ですが、そもそも歯磨きの回数が少ないことは考えるまでもなくハイリスクです。

忙しくてマウスウォッシュで済ませている、キシリトールガムを噛んでいるから大丈夫、ということはありません。きちんと歯磨きの時間を確保しましょう。

歯磨きをしていても口の中は虫歯になりやすい状態かも

歯磨きは毎日の習慣にすることが何よりも大事ですが、しっかり磨いていても知らず知らずに虫歯ができる環境を作っている場合もあります。

特に年齢を重ねると唾液の量が減って口の中が酸性に傾き、虫歯菌が繁殖しやすくなり虫歯のリスクが高まります。

加齢と虫歯は切り離せない問題です。そこで、きちんとした歯磨きに加えて歯磨き粉、歯間ブラシなどのアイテムも工夫していきましょう。

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