大人の虫歯は進行が早い!歯の健康はアンチエイジングの要

歯医者さんを利用するのは子どものだけ、大人には関係のない場所だと思っている人が多いようです。

しかしそれは間違いで、なんと成人の9割もの人が既に何本かの虫歯を持っているといることが分かっています。

大人の虫歯は放っておくとどんどん悪化してしまいます。虫歯が進行するとどのような影響があるのか、どう対処すればいいのか解説します。

大人の虫歯は進行しやすい!

一般的に30代以降は虫歯の進行が早くなっていくと言われています。それは虫歯のできる場所と関係しています。

大人の虫歯は、その多くが表面に露出している部分ではなく、その下の象牙質と呼ばれる部分にできます。象牙質は歯の根元部分に当たる場所です。

目に見えている部分はエナメル質という硬い組織に守られているので、大人が虫歯にかかることはあまりありません。

ですが、象牙質はそうした防護組織がありません。本来なら歯茎に覆われているので、エナメル質の保護がいらないからです。

しかし何らかの理由で歯茎が下がってしまうと、象牙質は無防備になるので、虫歯が早く進行してしまうのです。

30代、40代以降で虫歯になることの弊害

歯はものを食べるために必要なものですが、それが体全体の調子と関わっていることはあまり意識されていません。

ですが、虫歯が進行することは単に食事が不自由になるだけでなく、様々な不調の原因にもなり得るのです。

その不調、虫歯が原因かも

 
大人の虫歯が進行すると、まず噛む力が弱まっていきます。噛む力が弱くなると、硬いものが食べられなくなり、かみ合わせが悪くなります。

つまりよく噛んで食べられなくなると言うことなのですね。そうなると消化不良に陥って、腹痛や下痢の原因になります。

また、咀嚼の回数も減ってしまって肥満につながりやすくなります。それとは逆に食欲が起こりにくくなって栄養不良になる場合もあります。

更に噛む力が弱くなると、顔周辺の血流が悪くなるのでくすみや肩こりも起こりやすくなるのです。

このように、「歳をとったから仕方ないかも」と思っていた症状は、実は虫歯の進行と関係しているかもしれないのです。

エイジングケアに不可欠な虫歯のケア

人の骨は、加齢によって中の組織がスカスカになってしまう骨粗鬆症のリスクを抱えています。これは運動不足やカルシウム不足が原因です。

ですが、常に咀嚼による刺激を受けている歯は、他の骨に比べて老化するということがありません。歯自体は年齢を重ねても元気なのです。

歯周病と虫歯によって歯は老化する

年齢によって歯が弱っていく原因は、主に虫歯と歯周病です。これらは口の中に悪玉菌が増えることによって起こる病気です。

悪玉菌、あるいは虫歯菌と呼ばれている細菌が歯の表面で繁殖することによって、組織が攻撃されて弱体化することが、老化につながります。

歯の老化は体の老化とも深く関係しています。特に進行の早い大人の虫歯を放っておくと危険です。

自覚のないままに噛む力が衰えて行くので、表情筋が緩み、見た目も老けていくからです。

虫歯は免疫機構を消耗させます

口の中に悪玉菌がいると言うことは、常にそれを除去するための免疫機構が働き続けていると言うことです。

免疫力は細菌やウイルスなどから体を守り、病気になりにくい状態を保つのに不可欠です。それが減っていくと、疲れやすくなったり感染症にかかりやすくなります。

虫歯が増えることの合併症の例です

  • 糖尿病
  • 動脈硬化
  • 肺炎

これらは生活習慣病と呼ばれ、中年以降によく発症します。そして、こうした病気にかかることで老け見えも進んでしまうリスクもあります。

虫歯と年齢化を防ぐために重要な専門家のアドバイス

虫歯の進行を抑えて、お口の健康を長持ちさせるためにまず欠かせないのが歯磨きです。ですがちゃんと磨けているか自分で確認するのは難しいですね。

そこで、近年歯科医による歯の年齢化予防指導が注目されています。歯医者さんは治療だけでなく予防にも利用できる場所となっているのです。

歯の様子を見てもらい歯磨き指導をしてもらう

大人の虫歯には自覚症状が伴わないことが多いので、定期的なメンテナンスのために予防歯科医を利用することは重要です。

そこでは、虫歯の有無の診断や老けて見えないためのホワイトニングなどのケアをしてもらえますが、セルフケアのための磨き方も指導してもらえます。

口の中の状態は1人1人違います。そのため、どんな風に歯を磨けばいいのかも人によって変わってくるのです。

自分の歯に合った磨き方をすることで、虫歯の予防や歯茎の健康化につながります。そして口が元気だと、体全体も元気に過ごせます。

AGEの存在によって虫歯の進行を抑えられる

AGEとは、「糖化最終産物」というもので、タンパク質を糖化してい過程で最終的に産出されるものです。通常は老化を進ませるものとして治療の対象になっています。

ですが、近年の研究で老化を進行させるはずのAGEが歯に蓄積した場合、虫歯の進行を抑えることが分かったのです。

これは、AGEによって虫歯菌の出す酸や酵素に対する抵抗力がつくからだと考えられています。

今後更に研究が進めば、年齢を重ねても虫歯にならずに自分の歯を維持したままでいられるかもしれないと、期待されている成分です。

いずれは歯科医診療や歯磨き粉などに転用されて、もっと身近に虫歯対策のアイテムとして利用できるかもしれません。

虫歯の進行を止めることはエイジングケアにもつながります

知らない間に進行してしまって、気がついた時はかなり悪化してしまっている。これが大人の虫歯の特徴です。

そして虫歯を放置していると体に様々な悪影響を及ぼします。大人の虫歯は、病気や体力低下の原因にもつながっていく、心配な症状なのです。

そこで、適切な処置で虫歯を防いでいくことが必要です。健康な歯を持っているということはアンチエイジングにもつながります。

そこで、予防歯科を利用して自宅での歯磨きの仕方をマスターしましょう。白く健康的な歯は年齢を重ねた女性にこそ必要なものなのです。

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