40代が考えたいエイジングケア。改善だけではなく予防も大事

さまざまな衰えを感じ始める40代。今まではエイジングケアはまだ早いかなと思っていた方も、そろそろ本気で始める必要があります。

40代が考えたいエイジングケアには、衰えを改善させることも大切ですが、この先さらに衰えていくことを予防することも大切です。

改善するためのケアと、予防するためのケアを行い、若々しさを保ちましょう。

40代はお肌が劇的に変化する変わり目

紫外線にさらされて日焼けをした後、20代頃はすぐに日焼け跡が改善され季節が変わればもとの白い肌が取り戻せました。

30代に入り、少し跡が残りやすいと感じ、40代になると昨年の日焼け跡が残ってしまったまま、という人が増えてきます。

お肌は確実に衰え始め、30代と40代では大きな差が生まれてきます。その原因となるのは何なのでしょうか。

新陳代謝の低下

日焼けの跡というのは、お肌の細胞の中に残ったメラニン色素です。メラニン色素は紫外線などの影響により、肌細胞がダメージを受けると、保護するために発生します。

細胞内に発生したメラニン色素は、細胞そのものが新陳代謝によって排出されるまで、ずっと細胞の中に残り続けます。

若いころは新陳代謝が活発だったために、古い細胞はしっかりと排出され、新しい細胞が生まれてくるため、約28日でお肌の細胞が入れ替わり、きれいなお肌を保てます。

ですが、40代になると新陳代謝が低下します。55~75日間もお肌の細胞が生まれ変わるために必要になってきます。

古く硬い細胞がいつまでも肌に残るので、弾力が失われカサカサのお肌になります。

女性ホルモンの分泌量の激減

生理周期によって、女性の中にはお肌の調子の変化を敏感に感じる方も多くいます。これは、生理周期によって分泌される女性ホルモンの分泌量に差が生まれるためです。

排卵から生理前後はエストロゲンという女性ホルモンの分泌が低下するため、お肌に不調を感じる人が多くいますが、40代に入るとこのエストロゲンの分泌量が低下していきます。

これは防ぎようがない生理現象です。

美肌ホルモンとも言われるエストロゲンの分泌量の低下により、お肌の内部で水分を蓄える機能も低下し、お肌の乾燥が顕著になってきます。

お肌の乾燥は新陳代謝を低下させる原因の一つです。

負のサイクルでお肌はどんどん劣化する

  • 新陳代謝が低下すれば、お肌の保水力は低下します
  • お肌の保水力が低下すれば、お肌の新陳代謝は低下します

どちらかの機能が低下することで、お肌は確実に劣化する負のサイクルがはじまっていきます。

40代は、この両方が低下しやすい状況になり、転がるようにお肌が衰えた状態に向かっていく年代です。だからこそ、40代は驚くほどお肌のトラブルが増え、悩みが出てくる年代です。

  • 新陳代謝をスムーズにしてあげる事
  • お肌の保水力をできるだけ保つこと

生理現象を憂い、抗おうとしても無理がありますが、新陳代謝をスムーズにするための努力や保水力を高めるための努力は行えます。

悩み別の改善成分と予防成分

  • 乾燥
  • 小ジワ・ニキビ
  • たるみ・しわ
  • シミ・くすみ

この4つは40代に入ると必ずと言っていいほど出てくる肌の悩みです。

このお肌の悩み別に、悩みを改善するための成分と、悩みを予防するための成分をご紹介します。

40代は改善と予防を同時に行っていくことで、50代、60代の肌に大きな差が出てきます。今はまだ気にならない悩みの場合には、しっかりと予防はしていきましょう。

乾燥によるシワ、ニキビに効果的な成分

お肌が乾燥してくると目じりに小ジワが目立つようになったり、アゴのラインにニキビができやすくなるといったトラブルが起こり始めます。

乾燥するとお肌は水分を守ろうとして過剰に皮脂を分泌するため、乾燥しているのに皮脂が原因となる肌トラブルが出てきます。40代のニキビは、過剰な乾燥が原因であることが多くなります

乾燥を改善させる成分
グリセリン 吸水性が高く水分を吸着してお肌を保湿する
トレハロース 表皮の角質の水分をとらえ保湿する
天然保湿因子
(NMF)
表皮の角質にある成分で角層の保水を行っている成分

お肌の表面にある角質層の中で、水分を吸着して水分を保持する役割を持っています。角質層を直接的に潤わせ乾燥を改善させる効果が期待できます。

乾燥を予防する成分
ヒト型セラミド 角質層で細胞と細胞の間を埋め水分を逃さないようにする
プロテオグリカン
ヒアルロン酸
コラーゲン
エラスチン
水分を保ちお肌の表面や角質層で水の膜を張り水分を逃さないようにする

お肌の奥の水分の蒸発を防ぐ役割を持つのが、乾燥を予防する成分です。

プロテオグリカン、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンは真皮にある成分ですが、化粧品としてお肌の外側から使った場合は、水分を蓄え水の膜を張ることで水分の蒸発を防ぐ役割を持ちます。

乾燥対策として避けたい成分
エタノール
アルコール
揮発性が高く水分を蒸発させやすい
ビタミンC誘導体 肌に刺激を与え乾燥に傾ける危険性もある

エタノールなどのアルコール分は揮発性が高く、蒸発する際に一緒に水分の蒸発も行うため、乾燥しやすくなります。

ビタミンC誘導体はアンチエイジング成分として知られていますが、刺激が強く乾燥肌の原因になる成分です。使うときには保湿出来る成分をしっかりと使うことが必要です。

乾燥対策はエイジングケアの基本となります。改善と予防をしっかりと行い、肌細胞を健康に保つことが、その他のエイジングケアの効果得るために重要です。

お米の力でしっかり保湿ができる基礎化粧品
ライスフォースは、お米から抽出されたライスパワーNo.11エキスの力により、高い保湿力が期待できる基礎化粧品ラインです。

海外のエステシャンからも支持され、世界45か国で販売されています。

ライスパワーNo.11エキスは、肌の水分保持を改善すると認められている成分で、長時間お肌の水分保持をキープする成分です。

【商品紹介】
商品名:ライスフォース
メーカー:株式会社アイム

セラミドの力でお肌の潤いを逃さない

アスタリフトシリーズは、ヒト型ナノセラミドを高配合し、潤いを閉じ込められる基礎化粧品シリーズです。

抗酸化作用が強いアスタキサンチンとリコピンという赤い成分が特徴的で、アンチエイジングの基礎化粧品ラインとして人気です。

コラーゲンが主成分というフィルムづくりのテクノロジーにより生まれた化粧品です。

【商品紹介】
商品名:アスタリフト
メーカー:フジフィルム

たるみやしわに効果的な成分

乾燥による小ジワとは異なり、たるみやしわは真皮にあるお肌のハリを支え、弾力を生むコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、プロテオグリカンなどの減少や、表情筋の衰えが原因です。

女性ホルモンの減少、紫外線によるダメージなどが真皮の成分を作る線維芽細胞の働きを弱め、成分が減少していきます。

化粧品は角質層までしか届かず、真皮にまで成分を届けられません。そのため、たるみやしわの改善や予防はいかに線維芽細胞に与えられるダメージを減らすかという点が重要になってきます。

しわ・たるみを改善・予防させる成分
ビタミンC誘導体 コラーゲンの生成を促し活性酸素の働きを抑制する
ビタミンA誘導体
(レチノール)
コラーゲンやエラスチンの生成を促す
セラミド 肌内部の水分蒸発を防ぎ潤いを保たせる
プラセンタ 線維芽細胞増殖因子(FGF)の作用で線維芽細胞が活性化する
アミノ酸 筋肉やコラーゲンといったたんぱく質の材料でありNMFの材料
ビタミンE誘導体 強い抗酸化作用でお肌の酸化を防ぎ線維芽細胞を守る

お肌のハリを支える成分の生成を促し、水分をしっかり保持できる肌を作ることで、しわやたるみの改善効果が期待できます。

ただし、ビタミンC誘導体やビタミンA誘導体は刺激があるため、過度な使用は避ける必要もあります。

表情筋を支える筋肉の低下もたるみやしわの原因です。アミノ酸は化粧品として取り入れるだけではなく、食生活でも積極的に取り入れたい成分です。

シワを改善させる専用化粧品
シワ改善のためだけに生まれた専用化粧品で、肌本来の力でシワを改善する効果があるクリームです。

医薬部外品成分であるニールワンが、化粧品では難しかった真皮への浸透が可能になり、真皮の成分が分解されることを抑え、シワを内側から改善していきます。

【商品紹介】
商品名:リンクルショット メディカルセラム
メーカー:POLA

関連記事:「化粧品で顔のたるみを改善!浸透力と保湿力があるものを選ぼう」

しみやくすみに効果的な成分

年齢を感じさせるお肌になるしみやくすみの原因は細胞内に含まれたメラニン色素です。そのための対策としては、作らない、排出する、消すという3つの方法があります。

メラニン色素を作らない成分
トラネキサム酸 メラニン色素の生成指令を止める
ルシノール
ビタミンC誘導体
チロシナーゼの働きを抑制する
リノール酸 チロシナーゼ自体を減らす
コウジ酸 プラスミンの産生、活性酸素の発生の抑制、炎症の抑制をする

お肌にダメージを受けると、まずケラチノサイトという表皮にある細胞が刺激を感じ、プラスミンという物質が放出されて、メラノサイトに情報が伝達されます。

情報が届いたメラノサイトでは、チロシンというアミノ酸に対してチロシナーゼという酵素が作用して、メラニン色素を生み出し、肌細胞に色素を放出しシミやくすみが発生します。

この一連の働きのどこかを阻害することで、メラニン色素を作らないよう働く成分を取り入れることで、しみやくすみを予防します。

メラニン色素の排出を促す成分
プラセンタ 線維芽細胞を活性化し新しい細胞を生み出し新陳代謝を高める
レチノール(ビタミンA誘導体) 古い角質細胞を取り除き、新陳代謝を高める
パパイン 古い角質を分解して取り除く
フルーツ酸 古い角質を溶かし角層を柔らかくして排出を促す

細胞内に放出されたメラニン色素は、基本的には細胞が新陳代謝により排出されるまで細胞内に残ります。

そのため、メラニン色素を排出するためには、細胞そのものを排出する新陳代謝を高める必要がでてきます。

新陳代謝を高めるためには新しい肌細胞を生まれやすくしてあげるか、古い角質を取り除くことが必要です。

メラニン色素を消す成分
メラニン色素はもともと、肌細胞を排出することで初めて排出されると言われてきました。

ですが、ハイドロキノンという成分は、メラニン色素を還元し、すでにできてしまったメラニン色素を消す効果があります。

非常に強い成分で、医薬品として使われてきましたが、化粧品にも配合されるようになってきています。

ただ、効果が強いため、利用には注意も必要です。

オールインワンで美白もできる

アルブチンとトラネキサム酸という二つの美白成分が含まれたオールインワンゲルです。

製薬会社が開発した美白ゲルで、40代のお肌に必要な保湿成分もしっかりと含まれています。

忙しい方でも簡単ケアでOKという点が嬉しいですね。

【商品紹介】
商品名:パーフェクトワン 薬用ホワイトニングジェル
メーカー:新日本製薬株式会社

ハイドロキノン入りの美白クリーム
医薬品の美白成分ハイドロキノン配合の美白クリームです。

ハイドロキノンを浸透させるために、独自の浸透テクノロジー「QuSome」と融合することで、必要なところにしっかりとハイドロキノンを届け、美白効果の実感を早めています。

ハイドロキノンの他に

  • 肌の明るさを保つ「βホワイト」
  • 透明感を高める「TGP2」
  • 曇りを寄せ付けない「ヘキシル3-グリセルアスコルビン酸」

が配合され、ハイドロキノンの効果をサポートしています。

【商品紹介】
商品名:QuSomeホワイトクリーム1.9
メーカー:b.glen

洗顔と化粧水選びがエイジングケアのポイント

美容成分も、取り入れる土台となるお肌の状態によっては、成分の浸透ができずムダに終わってしまうケースもあります。

美容成分を吸収できるお肌にするためには、お肌の汚れをしっかりと落とす洗顔と、成分が浸透しやすいように水分を与える化粧水選びを行うことが必要です。

ただ、40代のお肌は非常に敏感で、強い洗浄力を持つ洗顔料を使うことは避ける必要があります。

やさしい洗浄力で、必要な皮脂は残し、不要な皮脂汚れや古い角質を落とすクレンジングと洗顔料を使います。

関連記事:「洗顔で40代のお肌は変わる。洗顔料を選ぶポイントと洗顔法」

化粧水も、保湿力が高いものを選びますが、この時水分の蒸散を防ぐタイプの成分が多く含まれたものを使うと、この後の乳液や美容液、クリームの成分の浸透も遮ってしまう可能性があります。

化粧水は角質層に水分を保持させる成分が入ったもの、刺激が少ないものを選ぶことがおすすめです。

関連記事:「化粧水と化粧下地に40代が求めるのは。夕方までのキープ力」

紫外線対策次第で10年後の自分は大きく変わる

お肌に与えられるダメージには、紫外線の影響がとても多くあります。紫外線はお肌の美しさだけではなく健康も阻害します。

紫外線を浴びると、体の中には大量の活性酸素が生み出されます。

活性酸素も適度であれば、ウィルスなど体に害をもたらすものを攻撃し健康に寄与しますが、増えすぎた活性酸素は細胞を攻撃し損傷させてしまいます。

紫外線が怖いところは、角質層だけではなく、真皮層にも到達し、線維芽細胞をも攻撃してしまう点があります。

  • ハリや弾力を保つための成分を生み出す線維芽細胞を壊す
  • 活性酸素が体中に入り込み、健康な細胞を破壊する

これらがお肌の老化だけではなく、体全体の老化を起こします。この紫外線が原因となる老化を光老化ともいいます。

光老化を予防するためには

  • 紫外線をできるだけ浴びない
  • 日ごろからUVカット機能のある日焼け止め・化粧品を選ぶ
  • 目や唇、耳、首などもしっかりと防護する

このような対策を取る必要があります。

見た目だけではなく、10年後、20年後の健康にも影響が出てきますのでしっかりと防いでいきましょう。

見た目が変わるメイクのポイント

日ごろからのスキンケアで年齢を感じさせないお肌を作ることは大切です。改善、予防を考えると、エイジングケアをするためには適切なスキンケアを行うことは必須です。

ですが、今すぐ見た目を若くしたい場合には、地道なスキンケアではなく、メイクで変えるということも、女性ならではのアンチエイジングですよね。

  • 40代のメイクのポイントはハイライトを上手に使う事
  • ポイントメイクは1カ所だけ目立たせる
  • 隠すよりも目立たせないメイクを心掛ける

この3つのポイントを押さえると、下品にならず、痛々しさを感じずに見た目年齢を引き下げられます。

光の効果で視線をかわすメイク

シミを隠すときに、ファンデーションを厚塗りしたり、コンシーラーをたくさんつけるといった方がいます。ただ、この方法は逆にシミを目立たせてしまうことがあります。

ファンデーションを塗った後、シミの部分にコンシーラーを塗りパウダーファンデーションを軽くのせ、フェイスパウダーをなじませます。

最後にパール感があるハイライト効果をもつパウダーで仕上げると、お肌にツヤ感が出て、光の効果でシミが目立たなくなります。

厚塗りによるよれや化粧崩れも防げますし、シワが目立ちにくくなる効果もあります。

目元か口元のどちらかを目立たせる

若い世代なら、アイメイクもばっちり、リップもしっかり、チークもしっかりといったメイクも可愛らしさを感じましたが、40代で行うと若づくりをしている。痛々しい。逆にけばけばしくおばさんっぽい。

マイナスのイメージが強くなってしまいます。

自分が目立たせたくないパーツは、しっかりとしたメイクをせず、自身があるパーツを目立たせるメイクを施してあげれば、衰えがカバーできます。

  • 目じりにシワなどが目立つならリップメイク
  • 口元に自信がないならアイメイク

どちらかに力を入れたメイクを心がけましょう。

関連記事:「40代大人女子におすすめアイメイク!目を強調し過ぎやぼんやりはNG」

生活習慣の見直しもそろそろはじめよう

スキンケアやメイクのテクニックでエイジングケアを考えることも大切ですが、毎日の生活習慣の見直しも、40代になったら本気で考える必要があります。

40代、忙しいからこそおろそかにしがちな食生活、睡眠、運動といった基本的な生活習慣を見直すことが、50代や60代に入った時に美容だけではなく健康にも大きな差を生みだしてきます。

40代に入れば健康にも気を使ったエイジングケアをすることが、実は見た目にも大きく影響してきます。ぜひ生活習慣の見直しもそろそろ始めましょう。

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