色々と不足してくる40代のお肌。スキンケアで守りたい、補いたい成分

今までと同じようなスキンケアをしているのに、どうしてもお肌の調子が整わないと感じる理由は、30代のお肌と40代のお肌には違いがあるからです。

大きな違いは、今までは足りていた成分が、40代に入り不足してしまうことです。

何がどのように不足するのか、40代のお肌の特徴を知り、スキンケアで何を守るべきか、補うべきかを知れば、衰えにくい素肌を手に入れられます。

スキンケア次第で40代のお肌ははっきりと差がついてきます。衰え始めるお肌に必要なスキンケアをご説明します。

40代はお肌の老化が劇的に進んでしまう年代

傷がついてしまっても、翌日にはすっかりきれいに治ってしまう赤ちゃんの頃の頃から、お肌は年齢と共に変化していきます。

  • ニキビに悩んだ10代のお肌
  • テカリに悩む20代のお肌
  • 少しずつ乾燥に悩み始める30代のお肌

このような変化の末、40代を迎えたお肌はどうなるのでしょうか。

  • シミが気になる
  • しわが目立つ
  • たるみがきになる

このような老化現象と呼べる悩みが一気に噴き出してきます。今までと同じ基礎化粧品を使い、同じようにスキンケアをしているのに、どうして40代になると一気にお肌は老化するのでしょうか。

お肌の乾燥がしやすくなるのは女性ホルモンの分泌が低下するから

30代と40代で大きく変わるのが、女性ホルモンの分泌量です。

女性らしさを演出するエストロゲンというホルモンは、30代の前半がピークとなり、その後徐々に分泌量が減り、40代に入ると大幅に分泌量の低下が起こります。

40代は、徐々に卵巣機能が低下していきます。エストロゲンの分泌は卵巣の働きとリンクするため、閉経を迎えるころには10代のころと同じくらいになります。

エストロゲンは皮膚の潤いを保つために必要になります。40代になりエストロゲンの分泌量が低下すると、もともとエストロゲンの分泌が少ない男性と同じように、お肌は乾燥しがちになります。

エストロゲンの分泌をコントロールしている脳の視床下部や脳下垂体といった機能が乱れ、自律神経失調症と似たような症状である、更年期障害が起こり始めます。

血流量の低下、不眠といったことが起こり、お肌のうるおいを保つために大切な要素が欠け始め、お肌の乾燥に拍車がかかることになります。

新陳代謝の低下はシミやくすみの原因になる

お肌の生まれ変わりである新陳代謝の低下も40代は顕著に現れます。

これは先ほどご紹介したエストロゲンの分泌量が低下により、血流量が低下することも原因の一つです。生まれ変わりに必要な栄養素や酸素が届きにくくなるためです。

もともと年齢を重ねるごとに代謝は低下しやすくなるため、お肌の生まれ変わりのサイクルが遅くなります。

若いころは約1ヵ月で行われてきたターンオーバーが、1.5倍から2倍となる、1ヵ月半から2ヵ月もかかるようになります。

つまり、お肌の細胞の中に溜まっているメラニンの排出スピードも遅くなるため、シミやくすみとして表れやすくなります。

蓄積された紫外線の影響や忙しい日常も老化の原因

今の若い世代に比べ、40代の女性は紫外線の害に関する知識も乏しく、真っ黒に日焼けすることが健康的とされていた子供時代、若い時代を過ごしています。

紫外線によって受けたダメージも、40代に入り顕著に表れ始めます。

さらに生活では家事や育児、仕事など非常に忙しい日々を送り、ストレスフルな生活、睡眠不足なども続き、お肌にとってマイナスの要素が蓄積してきます。

このような日々の生活が、お肌の老化に拍車をかけることになります。

劇的に老化へと向かう40代のお肌に、今まで通りの基礎化粧品を使ったケアでは、どうしても不足しがちなものが増えてしまいます。

結果、今までと同じことをしても、お肌が整わなくなります。
  • 失わないためのスキンケア
  • 補うためのスキンケア

このようなスキンケアができる基礎化粧品を使うことが、40代女性のお肌には必要になってきます。

保湿ケアにおすすめの成分と保湿ケアのポイント

全ての肌トラブルの元ともいえるのが乾燥です。

  • シワ
  • たるみ
  • ざらつき
  • 透明感の喪失

これらが乾燥が原因で起こる代表的なエイジングサインといえます。

水分を失わないためのスキンケアに必要な成分

お肌の乾燥の原因に、お肌の内部の水分が逃げだし失われてしまうということがあります。ふたがしっかりとできないため、お肌の中の水分が蒸発してしまいます。

フタの役割を果たす成分を補うことが必要です。

セラミド
セラミドは細胞間脂質と呼ばれる成分の一つで、お肌の細胞と細胞の間を埋めている脂質です。

ほとんどのケースが脂溶性といって水に溶けにくい性質があります。

細胞と細胞の間にスキマが出来ると、そこから水分が蒸発していきますが、セラミドを補うことで、隙間が埋まり、水分を逃しにくくなります。

MNF(天然保湿因子)

アミノ酸、尿素、ミネラルなど、角質層を柔らかく保ち、ハリのあるお肌を保つために必要な成分をまとめてMNFといいます。

MNFの約40%は数種類のアミノ酸やアミノ酸の代謝物からできています。そのため、保湿成分としてアミノ酸を配合することも多くなります。

角質層に潤いを与えるだけではなく、さらにその下の基底層や真皮から水分が逃げださないようふたをする役割も担っています。

ヒアルロン酸

お肌の真皮の部分にあることで知られるヒアルロン酸ですが、基礎化粧品に含まれるヒアルロン酸は、お肌の表面で水の膜を作るために使われます。

ヒアルロン酸自体は非常に分子が大きいため、お肌の上に塗っても真皮に届けることはできません。ですが、水分を保持しお肌の表面に留まってくれます。

水分の膜がお肌の表面にできることで、水分を逃さないふたの役割を担います。

コラーゲン

真皮に存在するコラーゲンも、水を抱え込む性質があり、ヒアルロン酸と同じくお肌の表面にとどまり水の膜をつくるために使われます。

お肌の表面に塗ってもヒアルロン酸と同様に真皮に届くわけではありませんが、角質層を柔らかく保ち、弾力あるお肌にするための成分になります。

脂質

皮脂をはじめ、皮膚の表面を覆う脂質もお肌の内部から水分が逃げ出すのを防ぐために重要です。今までご紹介した成分は、水による蓋をするものですが、脂質は脂で水の蒸散を防ぐものです。

フタの役割を果たす成分は化粧水に含まれることもありますが、主に乳液やクリームなどに含まれることが多くなります。

水分は体の内側からしか補えない

保湿といえば、水分をしっかりとお肌に与えてあげる事と思いがちです。

基礎化粧品の成分のほとんども水でできているため、お肌の表面からしっかりと水分を与えることが、お肌を乾燥から守る事と思いがちです。

ですが、お肌の表面からお肌の内部に水分を補うことは難しいとされています。理由は、ふたの存在です。

先ほどご紹介したお肌の内部の水分を逃がさないためのふたとなる成分は、同時にお肌の外側からの刺激や有害物、不要なものが入り込まないようにするバリア機能も担います。

若いころは肌の表面に水をかけると弾いたのは、バリア機能がしっかりとしているからです。

年齢を重ねて水をはじかなくなってきたということは、それだけバリア機能が低下しふたが役に立たなくなっていた証拠です。

内側からしっかりと水分を補うことが大切です。スキンケアの一つとして、水分補給もしていくことを忘れないようにしましょう。
  • アルコール
  • 利尿作用が高いお茶やコーヒー
  • 糖分が高い清涼飲料水

これらは逆に水分を身体の外に出してしまうので、スキンケアの一部としての水分補給にはなりませんので注意しましょう。

できたシミを改善する成分とシミを作りにくくする成分

40代に入り一気にシミが増えた、お肌がくすんで見えるという人が増えてきます。このシミやくすみの原因は、肌細胞内に蓄積されたメラニン色素にあります。

紫外線などにさらされた肌細胞は、真皮や体の内部を守るために、メラニン色素を作り出します。一度作られたメラニン色素は、細胞の中で代謝されることがないため、残り続けます。

細胞が表皮に押し出され、さらに角質として排出されていくまで細胞内にメラニン色素が残り続けるために、肌の色がくすんだように見えます。

若いころならターンオーバーが活発なので、メラニン色素を含んだ細胞の排出が進み、1ヵ月ほどメラニン色素が出来なうように努力すればクリアな肌に戻せます。

40代になると徐々にターンオーバーのスピードが低下し、いつまでもメラニン色素が含まれた細胞が残るため、シミやくすみとして残り続けます。

40代のスキンケアでは、すでにあるメラニン色素を排出させるための成分と、メラニン色素を作らせない成分を取り入れることで、短期間でクリアで透明感のあるお肌にしていきます。

情報伝達物質「エンドリセン」の働きを抑制しメラニンを作らせない

メラニン色素はエンドリセンという情報伝達物質が肌細胞からメラノサイトというメラニンをつくる工場のような場所に送られることで作られます。

エンドリセンの働きを抑制することで、メラニンを作らせないという効果を持つ成分があります。これらを取り入れることで未来のシミやくすみを予防できます。

【成分名】

カモミラET
トラネキサム酸
など

メラノサイトのチロシンをメラニン色素にしてしまうのを防ぐ

メラニンをつくる工場、メラノサイトには、チロシンとチロシナーゼというメラニン色素の元になる成分があります。

このうちチロシナーゼの働きを抑制することで、チロシンをメラニン色素に変わるのを防ぐ効果がある成分があります。

日焼けによるくすみやシミだけではなく、虫刺されやニキビ跡のシミに対する効果も期待できます。

【成分名】

アルブチン
こうじ酸
エラグ酸
ルシノール
ビタミンC誘導体
トラネキサム酸
など

チロシナーゼを減らしメラニン色素が作られないようにする

チロシナーゼの働きを抑制するのではなく、チロシナーゼ自体を減らし、メラニン色素ができないようにする効果を持つ成分です。

チロシナーゼの働きを抑制する成分と同様に、虫刺されやニキビ跡のシミにも効果が期待できます。

【成分名】

リノール酸
など

できてしまったメラニン色素の排出を促す

すでに今あるシミやくすみを改善していくためには、できてしまったメラニン色素を排出させる必要があります。

ただ、細胞内にあるメラニン色素だけを排出することはできないので、細胞の排出を早める、ターンオーバーを促進する効果をもつ成分となります。

【成分名】

4MSK
プラセンタエキス
レチノール
レチノイン酸
など

メラニン色素をなかったことにする還元成分

細胞内のメラニン色素を消すことができる成分もあります。還元成分といって、メラニン色素がそもそもできなかった状態に戻せる成分です。

今すでにあるシミやくすみを素早く改善できる成分ですが、同時に強い刺激がある成分でもあるので、使い方には注意が必要です。

【成分名】

ハイドロキノン

ターンオーバーが適切なら肌トラブルも減る

乾燥対策や美白対策という2大対策以外にも、40代女性にスキンケアに取り入れたい対策がいくつかあります。

ターンオーバーを整えることも、とても大切です。

お肌の生まれ変わりであるターンオーバーは、40代になると約2ヵ月かかるようになりますが、本来約1ヵ月ほどで行えるのがベストです。

プラセンタエキスやレチノールといった美白成分は、お肌のターンオーバーを促進させる効果もあります。基礎化粧品を選ぶ時には、このような成分が含まれているのかもチェックしたいですね。

同時に睡眠や食事など、ターンオーバーを整える生活を日ごろから心掛けることも、化粧品に頼らないスキンケアとして取り入れていきたいところです。

紫外線対策は重要。この差で50代以降に差が出てくる

紫外線は殺菌作用もあり、ビタミンDの合成には重要な光成分の一つですが、浴びすぎると細胞を壊し、乾燥の原因となり、シミやくすみの原因にもなります。

スキンケアの中でもUVカット効果があるものを選んだり、紫外線の害からお肌を守るビタミンC誘導体を含む基礎化粧品を選ぶといった事も大切です。

40代を超えてきたら、できるだけ紫外線から肌を守ることも重要です。

  • 曇りの日でも日焼け止めを塗る
  • ファンデーションやパウダーなどで紫外線を予防する膜をつくる
  • 帽子やストールや日傘などを活用する

顔だけではなく首元などもしっかりとカバーすることで紫外線の害からお肌を守れます。

すでに浴びてしまった紫外線の事は気にし過ぎず、この先紫外線の害が蓄積しないようにしていくことで、50代以降のシミ、くすみ、シワなどの肌トラブルを防いでいきましょう。

40代に合った基礎化粧品に変更していこう

さまざまなものが不足していく40代のお肌には、若いころに使っていた基礎化粧品ではお肌を整えることは難しくなります。年齢に応じて基礎化粧品を変更していくことが大切です。

自分に不足している物をしっかりと補えることができる基礎化粧品を探し、40代以降にさらなる年齢肌に変化していかないようにしていきましょう。

関連記事:「40代の基礎化粧品。4つの視点で選ぶ10種類のおすすめ」

コメントする