老化によるムダ毛の変化。濃くなる場合と薄くなる場合それぞれの理由

年齢を重ねると、今まで濃かった手足のムダ毛が薄くなる方がいます。そのため、もう脱毛などの処理をしなくてもいいのかと安心してしまいます。

でも反対に、それまでと比べて体毛が濃くなっていく女性も居ます。さらにいうと毛の生え方がばらばらになって、まばらな長さになる例もあるのです。

ムダ毛の生え方がこのようにアンバランスになってしまうのは何故なのでしょうか?理由についてみていきましょう。

ムダ毛が薄くなるのは細胞の老化が原因

一般的には男女ともに年齢を重ねると体毛が薄くなると言われています。ムダ毛とは違いますが、頭髪が薄くなる方が多いのはよく知られていますね。

これは全身の細胞が老化していくことが原因だと考えられています。老化とは、体中の細胞が元気を失っていくと言うことです。

毛母細胞に栄養が行き渡らなくなって毛が弱る

ムダ毛が薄くなったり、抜け毛が増えていくのは、細胞分裂の回数が限界に達することによります。限界まで分裂した細胞は、徐々に活力を失います。

それは、何度も分裂をすることで、エネルギー代謝に関わるミトコンドリアの活動も低下するからです。すると生命活動に必要なエネルギーが足りなくなります。

これは全身に及ぶので、体毛を育てる毛母細胞へも分裂に必要な栄養分などが届けられなくなってしまいます。

毛母細胞とは
毛根の中にあって、髪の毛を作り出す細胞のこと。毛乳頭を取り囲んでいる状態で、毛乳頭からの指令で分裂を繰り返します。

分裂した細胞は徐々に角質化していき、これが繰り返されると髪の毛や体毛が形成されていきます。

毛母細胞は全身のムダ毛を成長させるための機関なので、この働きが悪くなることが、ムダ毛を減らすことにつながるのです。

濃くなってしまうことも?女性に特有の問題

ムダ毛が薄くなる人が居る一方で、反対に急に腕や足の毛が濃くなってしまう人も居ます。特に30代~40代の女性に多い状態です。

この世代に起こりやすいライフイベントとして、妊娠、出産、子育て、職場の配置換え、家の購入などがありますね。

実は、こうした出来事が体毛を濃くしてしまう原因につながるのです。その仕組みについてみていきましょう。

ストレスや生活の乱れがホルモンバランスを変化させる

ムダ毛が成長するサイクルは、ホルモンの働きに大きく影響されます。妊娠した後に急ムダ毛が濃くなってしまった方もあることでしょう。

妊娠を経験した女性は多くがホルモンの急激な変化を経験します。そのため一次的に体毛が急成長して目立つようになってしまうのです。

そして、子育てや役職の移動、家を購入するための庶務などは非常に煩雑でストレスフルな経験になります。

そのため、生活リズムが乱れやすくなり、女性ホルモンが多くなる、あるいは少なくなるなどのアンバランスが起きて、ムダ毛を成長させてしまうのです。

年齢を重ねたムダ毛の処理の仕方は

加齢とともにムダ毛が薄くなっていくので、今まで面倒だった脱毛から開放される、と安心してしまう人も居ます。

ですが、年齢を重ねてもやはりムダ毛のケアは大切です。それは、毛が老化しているということは体全体も老化が進んでいるからです。

健康な状態を保ちつつ、いつまでもきれいな肌で居るために、更年期以降のムダ毛処理はどのようにしていけばいいのでしょうか。

毛の生えてくるサイクルに沿って処理すること

ムダ毛に悩んでいる方は、剃ったばかりなのにまた毛が生えてきてしまった、と処理のペースをつかむのが大変なようですね。

人の体毛には毛周期という成長と退行のサイクルがあり、体の各パーツによって異なっています。

そのため、ムダ毛の生えてくる頻度や場所も人によって変わっており、足に多い人やデリケートゾーンに多い方など様々です。

毛周期は、成長期、退行期、休止期の3つに分かれており、普段見ているムダ毛はこのうち成長期と退行期にあたります。休止期では毛は細胞分裂を終えて抜け落ちています。

成長期では表面に見えている毛の下に新しい細胞が準備している状態です。このときに毛を剃ったとしてもすぐに伸びるのであまり意味がありません。

体の各部分の毛周期の平均です

  • 顔 1年
  • 脇 2年
  • 脚部 1年
  • 腕部 1年
  • デリケートゾーン 2年

これはあくまで平均です。ムダ毛の生え方や頻度は非常に個人差が大きく、処理の仕方も人によってそれぞれなのです。

家庭でムダ毛処理をする場合は、肌を休める期間も重要

このように、ムダ毛は長いサイクルで成長と停滞、生え変わりの時期を迎えていきます。処理は退行期が終わり、抜け落ちるタイミングで行うのが理想です。

ですが、自分ではそのタイミングを知ることができません。そこでどうしてもかみそりなどの処理が頻繁になってしまいます。

注意したいのが、毎日剃ったりクリームをつけていたりするとが肌へのダメージになるということです。

そこで、年齢を重ねてからのムダ毛処理は2~3日の休息期間を置くようにしましょう。毛の伸びる速度が遅い場合もあるので、4~5日でいいこともあります。

年齢肌の脱毛には美肌ケア用脱毛器がおすすめ

自分で脱毛をする場合、おすすめなのが家庭用脱毛器の、顔専用カートリッジがついているものです。

通常の家庭用脱毛器は体用に作られていますが、これでは敏感な顔の肌には負担が大きいのです。

美肌ケア用に作られている脱毛器なら、乾燥が気になる年齢肌でも刺激が少ない設計になっています。そのため、やけどや炎症を起こす心配なく利用することができます。

安全に毛の処理をするなら専門家に相談するのもあり

毛の生え変わりのサイクルや、生えてくる場所、濃くなっていく年齢は1人1人違っています。

そのため、自宅で完全にムダ毛処理をしようとすると手間がかかり、肌に負担となる場合もあります。

そこで、年齢肌や敏感肌が心配という方へ専門家に相談するという方法をご紹介します。

医療脱毛よりもサロンに相談するのがおすすめ

ムダ毛の処理はプロに任せるのが一番安心な方法です。クリームやかみそり、毛抜きなどを長く使っていると、肌ストレスになるからです。

脱毛には医療脱毛と、エステサロンでの脱毛がありますが、年齢を重ねた女性にはサロンで診断を受けることのほうが向いています。

それは、エステなら事前のカウンセリングがしっかりしているところが多く、人にはなかなか相談できないデリケートゾーンの悩みも話しやすいからです。

また、エステ脱毛ではムダ毛を処理した後で患部に美白ケアクリームを塗布してくれるなどのアフターケアがしっかりしています。

光脱毛なら年齢肌への刺激を抑えられます

エステサロンでは、強いレーザーを用いた脱毛が認められていませんので、やや出力の落ちる光脱毛が採用されています。

そのほかにもニードル脱毛という方法もありますが、これは毛穴1本1本に直接針を当てる方法なので、効率が悪く、施術しているサロンは少なくなっています。

光脱毛は肌に優しいのが最大の特徴です。年齢肌になっている女性は、乾燥や筋肉の衰えなどで肌の状態が弱っていることもありますね。

ですので刺激の弱い光を用いたサロンの施術のほうが向いているのです。肌荒れや、毛嚢炎といって毛穴が炎症を起こすことを防いでくれます。

とはいっても、光脱毛は毛根を刺激する力が弱いので、ムダ毛が目立たなくなるまで5~10回ほどサロンに通わなくてはいけません。

それでも、確実にきれいになれることが確かめられていたら、ちょっとしたストレス解消の意味でもサロン通いを習慣化するのもいいですね。

ムダ毛の処理も身だしなみのひとつ!

30代以降には、あまり短いスカートなどで足を露出する人は少なくなる傾向にありますね。そんな場合、隠れているからとムダ毛処理をやめてしまう人もあります。

ですが注意が必要です。それは、女性のムダ毛は案外人の目に留まりやすいものということです。

ムダ毛の処理ができていない女性は、身だしなみがきちんとできていないという印象を人に与えてしまいます。

顔の手入れと同様に、隠れているムダ毛ケアも年齢を重ねた女性には必要です。ムダ毛が見えてしまうと、女性同士でもなんとなく気まずくなるものですから。

できるだけ使わない!年齢肌脱毛のNGグッズ

ムダ毛をレディースシェーバーやかみそりで処理している方も多いかもしれませんが、ある程度年齢を重ねてからはおすすめできません。

それは、刃の金属によるかみそり負けの心配が出てくるからです。今までかみそり負けをしたことがない方も、年齢によって肌が乾燥すると突然起きることがあります。

重症のかみそり負けは炎症を起こし、肌の色素沈着の原因になることもあります。ですので、ムダ毛の処理に向いているとはいえません。

また、脱毛クリームも同じ理由で刺激の強いものは避けましょう。乾燥は肌のバリア機能を弱めているので、薬用成分への抵抗が少なくなっているからです。

刺激の強い脱毛クリームを使い続けていると、重度の肌荒れを起こすこともあります。不安な場合は自分でパッチテストをして様子を観察しましょう。

濃くなることも薄くなることもあるムダ毛、処理は丁寧に

更年期に入ってからムダ毛がそれまでよりも濃くなるか薄くなるかは、個人差がとても大きく、絶対にこうだ、とは言い切れないのが現状です。

また出産などでホルモンが乱れて体毛が濃くなってしまった方は、サロンなどでケアをしてもらう必要も出てくるでしょう。

エステでは施術者が女性であるケースが多いので、相談もしやすいのがメリットです。年齢肌は繊細なのでプロに上手にケアしてもらいましょう。

Topics体毛

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