首イボはどうしてできる?増える!大きくなる!首イボの疑問

アラフォーやアラフィフの方の中には、ネックレスを身に着ける時に、ふと引っ掛かりを覚えるようになったという方もいるのではないでしょうか。引っかかる原因は、もしかしたら首にできたイボの可能性があります。

最初は1つだけだった首イボも、数が増えていたり、大きくなっていたりと、気が付いたら首イボが目立つようになった。という悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。

首イボの種類や原因、そしてできてしまったときの治療法や、予防策などについてまとめました。

うつるイボとうつらないイボ。首に出来るのはうつらないイボが大多数

イボには感染性のイボと非感染性のイボがあります。つまり、うつるイボとうつらないイボがありますが、一般的に年齢を重ねることで首にできるイボは非感染性のイボが多くなります。

感染性のイボには、ウィルスが原因で起こります。そのため、ウィルスが感染を繰り返すことで別の場所にうつったり、他の人にうつったりします。

感染性のイボは、角質が厚い場所にできやすく、皮膚が薄い部分にはあまりできないという特徴があります。感染性のイボをつくるウィルスが好む場所が、皮膚の表面や角質などだからです。

首の周りは皮膚が薄く、ウィルスにとってはあまり好みではない場所になるため、感染性のイボはできにくくなります。このような皮膚の薄い部分にできるイボは良性腫瘍と呼ばれます。

首イボの4つの種類とその特徴

首にできるイボは4つの種類に分けることが出来ます。まず簡単にその種類と特徴をご紹介します。

種類 特徴
老人性疣贅
(ろうじんせいゆうせい)
  • シミに似た濃い茶色~こげ茶色
  • 周りの皮膚より少し盛り上がっている
アクロコルドン
  • 褐色のイボ
  • すこし盛り上がりはあるが小さく目立ちにくい
スキンタッグ
  • 皮膚から飛び出しているイボ
  • アクロコルドンよりも少し大きい
軟性線維腫
  • 大型のイボ
  • 直径5mmを超える

具体的に4つのイボについて見ていきましょう。

シミと間違えやすい老人性疣贅(ろうじんせいゆうせい)

30代以降の方によくみられるタイプのイボで、シミと間違えられてしまうことが多くありますが、シミが盛り上がりがないのに対して、老人性疣贅は少し盛り上がりがあります。老人性イボと呼ばれることもあります。

老人性疣贅の表面はざらざらとしていて、大きさは多種多様になります。放置すると自然と消滅するということはほとんどないだけではなく、年齢を重ねると増えて大きくなるという特徴を持っています。

1~3mm程度と小さく色も薄いアクロコルドン

直径が1~3mm程度と小さく、色合いも肌色から茶褐色と比較的目立ちにくいイボがアクロコルドンになります。30代以降の女性に多く見られるタイプのイボになります。

大きさ自体は小さいのですが、複数のイボができることが多くなってきます。放置しているとどんどん数が増えやすくなっています。触ってみると柔らかく、平べったいイボになっています。

痒みや痛みなどがなく、数が増えるまで気が付かないというケースも多くなっています。

20代でもできることがあるちょっと大きめのスキンタッグ

アクロコルドンは30代以降の女性に多く見られるイボですが、スキンタッグは20代でもみられることがある少し大きめのイボです。

最初はアクロコルドンと同じように1~3㎜程度と小さいイボですが、皮膚から飛び出して1cmくらいの大きさになることもあります。アクロコルドンよりも盛り上がっているため、ネックレスなどがひっかかりやすくなります。

スキンタッグは複数のイボが多発することが多く、形状としてもアクロコルドンのような平らで柔らかいタイプのものから、大きく盛り上がっているものなど多様になります。

痒みや痛みなどはありませんが、アクセサリーが引っかかってしまうなどの原因で、炎症を起こすことがあります。

アクロコルドンやスキンタッグが大きくなったものが軟性線維腫

アクロコルドンやスキンタッグは小さなイボですが、成長し大きくなると軟性線維腫と呼ばれるようになります。直径は5mm程度で、大きなイボになります。

キノコような形の良性の腫瘍で、中には大きく垂れ下がるようなイボになることもあります。この垂れ下がるようなイボになると、懸垂性軟性線維腫と呼ばれることもあります。

軟性線維腫自体には痛みも痒みもありませんが、大きな良性腫瘍になるために、衣服やアクセサリーなどと擦れてしまうことも多く、摩擦によって炎症がおこり、痛みが出てくることも多くなります。

どうして首イボができるのか。遺伝、年齢、摩擦、紫外線が影響する

首イボは30代くらいから目立つようになるため、なんとなく年齢が原因となるのではないかと感じる方もいるのではないでしょうか。確かに首イボができる原因には年齢というものもありますが、遺伝が影響しているケースも多くみられます。

祖母や母などに首イボが多い方は、自分自身も首イボができやすいということになります。首イボが気になり美容皮膚科を受診した患者さんの約94%の方が、身内に同じような症状があると答えたそうです。

アクロコルドンなどは30代から起こりやすい首イボですが、年齢というよりは紫外線の影響が関係している可能性も高くなってきます。

顔に比べると首にまで紫外線対策を行っている人はすくなく、年を重ねることで浴び続けた紫外線の影響が蓄積されて、首イボができることがあります。

首の紫外線対策をしっかりとしているという方の中には、ストールをまいたりハイネックの服を着るようにしているという方もいますが、この衣類と首の皮膚の摩擦によっても首イボができやすくなります。

紫外線対策が首イボ対策にとっては逆効果に働いてしまうこともあります。

アクセサリーをよく身につけるというかたも、アクセサリーの摩擦によって首イボができる。ということも考えられます。これも年齢を重ねればそれだけ摩擦を多く受けることになるため、年齢が影響しているということもできます。

身内に首イボがある人がいる場合には、紫外線や摩擦を積み重ねることで首イボができやすくなる。ということになってきます。もちろん、身内にはあまり首イボがある人がいない場合でも、紫外線や摩擦の影響によってできる可能性は否定できません。

放置すると首イボは数が増えて大きくなっていく

首イボは1つだけできるというよりは、複数のイボができやすく、徐々に増えたり大きくなったりします。放置をすることで紫外線や摩擦の影響が積み重なり、今まで見えていなかったイボが見えるようになってきて、どんどん増える、大きくなるといったことが起こります。

首イボの多くは感染性ではなく、ウィルスが原因でうつり広がるのではなく、首イボができる原因が続くことで、どんどん皮膚が刺激を受けて、イボとなり成長していくと考えると分かりやすくなります。

紫外線対策をしっかり行うことや、肌触りが良い刺激を皮膚に与えにくい肌触りのものを着用するといったことが、首イボが増えることや大きくなることを防ぐ事につながってきます。

こんなイボは単なるイボではない可能性もあるので皮膚科に相談を

首イボの多くは非感染性で、良性腫瘍といって決して悪いできものではありません。ですが、首イボと思っていたものが、実は単なるイボではない可能性もあります。

もしできている首イボに他とは違う特徴がある場合には、念のため皮膚科を受診することをおすすめします。

  • イボから出血がみられる
  • 急激にイボが大きくなる
  • 肌色や茶褐色ではなく、黒や茶色などの色がついてきた
  • 直径が7mmを超え大きくなってきた

ウィルスが原因の感染性のイボであるケースや、皮膚がんなどの可能性は捨てきれません。自分で判断せずに、おかしいと思ったときには皮膚科でしっかりと見てもらうようにしましょう。

イボの種類別治療法。治療は皮膚科または形成外科が専門

イボは種類によって治療法も変わってきます。首イボの治療は皮膚科(美容皮膚科)や形成外科が専門となりますので、治療をしたいという時の受診科選びの参考にしてください。

治療自体は実際に診察をして貰い、医師が最善と考えられる治療を受けることがおすすめです。ここでは一般的に行われている治療法についてご紹介します。

小型のイボの場合ははさみで切ることも

小型のイボで比較的盛り上がりが大きなスキンタッグの場合には、健康保険適用で行われる冷凍療法やはさみで切り取るといった治療法が取られることがあります。

冷凍療法は-200℃の超低温液体窒素を使い、イボを特殊なピンセットでつまんで凍結させます。1週間~2週間程度でかさぶた状になり、自然にイボが取れます。

スキンタッグの場合には、はさみで切りとってもほとんど出血することもなく、すぐにイボを取り除くことができます。

同じ小型のイボでも、アクロコルドンの場合には盛り上がりが少ないため、冷凍療法やはさみで切ることができません。自費治療となる炭酸ガスレーザーをつかった治療などが行われます。

老人性疣贅も小さな場合には同じような治療が可能です。盛り上がりがあれば冷凍療法が可能ですし、盛り上がりが少なく比較的大きいイボの場合には、炭酸ガスレーザーで削り取ることも可能です。

大型のイボの場合には局所麻酔による切除

軟性線維腫や、老人性疣贅でも大きな場合には、保健治療による手術を行う治療を選択することもあります。イボの根元を切り取って傷を縫い合わせるという手術で、比較的簡単な手術です。

ただ、場合によっては切除した組織を検査して、良性腫瘍なのか、皮膚がんやそのほかのがんの可能性があるのかということを調べることもあります。

老人性疣贅の場合で、急に首だけではなく体全体に茶褐色のイボができる場合には、内臓のがんの可能性もあるということです。

首元もエイジングサインが出やすい部分なので、しっかりとケアを

首元は意外にエイジングサインが出やすく、年齢を感じさせやすい部分です。しわやシミだけではなく、イボで年齢が高く見えてしまうのはできれば避けたいですよね。

顔に比べると普段からのケアを怠りやすい部分ですし、洋服やアクセサリーでの摩擦を起こしやすい部分でもあります。イボができてきたと思ったら、早急に対策を取る必要があります。

イボで体の不調が分かるケースもあるため、たかがイボと思わずに、おかしいと感じたら皮膚科や形成外科を受診してみてください。

年齢を感じさせない首元を保つためには、イボの存在はどうしても邪魔になりますので、ぜひイボができる原因を知り、予防・改善を目指していきましょう。

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