猫背の矯正方法。姿勢を直して体の不調、老化をストップ!

猫背を直すためにストレッチをしている女性

見た目にもなんだか冴えないし何となく体の調子も良くないから猫背を治したい、でもすっかりこの姿勢が癖になっているし、治すのは難しそう…とお悩みの方は多いと思います。

「猫背を矯正する」と言うとなんだかとても大変そうだと感じるかも知れません。確かに簡単に治るものではありませんが、ストレッチで猫背の形に固まってしまった体をほぐし、正しい姿勢を心がけるようにすれば猫背を治していく事は可能です。

また、猫背の矯正に便利なグッズもあります。そういったアイテムも活用しながら時間をかけて根気よく取り組めば、きっと美しい姿勢を手に入れることが出来ますよ。若々しさを取り戻す為にも、早速猫背の矯正を始めましょう!

固まった筋肉と関節をストレッチで柔らかくし、体の癖を取り除こう

猫背は背骨の関節や正しい姿勢を保つ筋肉が硬くこわばってしまうのが一因です。

これらの柔軟性を取り戻し、猫背の形に固まってしまった体の癖を取り除いていく必要があります。

猫背を治すには、

  • 肩甲骨
  • 背中
  • お腹

などの部位をストレッチでほぐしていきましょう。一つずつ簡単な方法をご紹介しますので、早速試してみて下さい。

首のストレッチ
  1. 右手を頭の上から反対側へ回し、左のこめかみの辺りを押さえます。
  2. そのままゆっくりと右側へ引っ張って頭を横に倒し、20~30秒静止します。反対側も同じように行います。
胸のストレッチ
  1. 後ろ手に手を組みます。
  2. そのまま遠くへ伸ばすような感じで両手を持ち上げ、20~30秒静止します。
肩甲骨のストレッチ
  1. 座った姿勢で背筋を伸ばします。
  2. ひじを曲げ、両腕を肩と水平になるように上げます。
  3. そのまま肩を後ろに引いて、肩甲骨を寄せます。
  4. 顎を上げて上を向き、3~5秒静止します。これを10回繰り返します。
背中のストレッチ
  1. 頭の上へ腕を伸ばし両手を組みます。
  2. そのまま両手を思い切り前へ突き出し、頭を下へ向け10~30秒静止します。
お腹のストレッチ
  1. うつ伏せになります。
  2. 体の脇に手をつき、ゆっくりと上体を起こします。
  3. おへそ辺りまで上体を起こし、そのまま20~30秒静止します。
腰のストレッチ
  1. あぐらをかき、右手を上へ上げます。
  2. そのまま右手を左側へ倒し、体を曲げます。
  3. 体を元に戻し、反対側も同じように行います。これを10回繰り返します。

息を止めるのではなく、しっかりと呼吸をしながら行います。気持ちよく体が伸びるのを意識して。痛みを感じたら無理して続けずにやめるようにしましょう。

正しい姿勢を身につけて猫背を矯正。基本的な姿勢を見直そう

ストレッチを行っても日頃の姿勢が悪ければ勿論猫背を治すことはできません。立つ、歩く、座る、そして寝る時。これらの姿勢に猫背の要因を残したままでは矯正する事は不可能と言ってもいいでしょう。基本の姿勢を改善していきましょう。

背骨をS字に・正しい立ち方

立つ時は、頭のてっぺんからヒモが出ていて、それを真上に引っ張られるようなイメージをしてみて下さい。「少し背が伸びたのではないか」と感じる位背筋がスッと伸びる感覚を掴めると思います。

顎を少し引いて、重心は両足に均等に体重がかかるようにします。お尻をキュッと締めて、骨盤は床と垂直になるようにまっすぐ立てましょう。

正しい姿勢は横から見た時に、背骨がなだらかなS字のカーブを描いています。そんな事言われても自分では見えませんよね。体のどの部分をどのように意識すれば良いのか、壁を使って確かめてみましょう。

まず壁に背を向けて少し離れた位置に立ちます。そして後ろに下がり、

  • 後頭部
  • 肩甲骨
  • お尻
  • かかと

この4点が壁につくように立ってみて下さい。それが正しい立ち方になります。この時の姿勢を覚えておきましょう。

骨盤を意識した美しい歩き方

歩く時はかかとから着地し、足の指へと重心を移すようにします。そしてしっかりと後ろへ伸ばして蹴り出しましょう。両足が交互に一本の線の上に乗るような感じで歩いて下さい。

踏み出す時は足だけを前に出すのではなく、骨盤を回旋させ、その勢いで足が前に出るように歩きましょう。

足を動かす筋肉の根元は、実はみぞおち辺りにあります。ですから、みぞおちから足が生えているとイメージし、そこから足を踏み出すような気持ちで歩いてみて下さい。

背中が丸まらない座り方

座った姿勢がもっとも猫背になりやすいと言えます。立っているときは背筋が伸びてるのに、座ると猫背になってしまう…という人も居るのではないでしょうか。

座る時は椅子に深く腰掛けるようにしましょう。骨盤は立てて、座面に対して垂直になるように意識します。くれぐれも腰が反り過ぎないよう気をつけて。

背もたれにもたれかかると骨盤が後傾してしまいます。座椅子を使用する時は背もたれの角度に気をつけましょう。

膝は90°に曲げ太ももは床と平行、足がしっかり床につくようにします。骨盤が後ろに傾きますので足を組んだり伸ばして座らないようにしましょう。

パソコンの画面を見るときは頭が前に出過ぎないように気をつけて下さい。書きものや読書など下を向く時は頭を下げるのではなく、軽く顎を引いて下を見るようにしましょう。

頭が前に出たり下を向くとストレートネック(首猫背)になりやすいので注意が必要です。腕を前に伸ばした姿勢は巻き肩になりがちです。ひじを適度に曲げるよう意識しましょう。

上記のような正しい姿勢にならない時は、机や椅子の高さが体に合っていないかも知れません。可能であれば高さを調整して下さい。

座面がビニールやレザーの椅子はお尻が滑りやすく、座りにくいので椅子用の座布団を使うと良いでしょう。

寝る時に気をつけること

と言っても寝ている時は意識が無いし気をつけようがないと思うかも知れませんが、まず入眠時の体勢は出来るだけ仰向けに寝るよう心がけましょう。

横向きで寝ると巻き肩になりますし、背中も丸まりやすいです。うつ伏せ寝は呼吸をする為に顔を横に向けますので首が捻れ、頸椎が歪む原因になります。

近年は快適な眠りを追及した寝具が多く出回っています。体を包み込むような柔らかい寝具は確かにぐっすり眠れそうで魅力的ですが、寝返りが打ちにくいため実は背骨の歪みを促進させるおそれがあるのです。

寝返りには体の歪みを直してくれる働きがあります。一晩で20~40回程度の寝返りを打つ事が理想的だと言われていますが、低反発など柔らかな寝具を使っている場合、およそ半分の10回程度しか寝返りを打たないそうです。また、体が沈み込んでしまう事で背骨の自然なカーブが損なわれる事も。

実際に低反発マットレスを使い始めて、肩こりや頭痛に悩むようになった人も居るようです。背骨の歪みを防ぐ為にマットレスなどは適度に硬いものを選びましょう。

枕についても同様です。頭だけ枕に沈み込んでいるのも寝返りが打ちにくくなるため、マットレスと同じように適度な硬さのあるものが理想的です。

高さは仰向けに寝た時に目線が真上よりやや下を向く程度がちょうど良い目安です。高過ぎると首猫背の原因になります。

また、枕無しで眠るのも首が不自然に曲がってしまい、頸椎に負担がかかります。体に合った高さの枕を使って寝るようにしましょう。

正しい姿勢についてご説明しましたが、最後に簡単に姿勢を正すコツをひとつお教えしたいと思います。手の平を前に向ける、たったこれだけです。こうする事により自然と肩が開いて肩甲骨が背骨に寄せられる為、姿勢が良くなるのです。

座っている時や寝る時(※仰向けで)は手の平を上に向けます。カバンなどを手に持つ時は、小指の方に力を入れて持つと良いですよ。

猫背矯正に役立つ便利なグッズを使ってみよう

猫背の改善をサポートしてくれる様々なアイテムがあります。価格もそれほど高くないので取り入れ易いと思います。幾つかご紹介していきましょう。

姿勢矯正ベルト
伸縮性のあるベルトを巻き付けることで肩甲骨を後ろに寄せ、巻き肩を解消します。肩こり改善の効果もあります。
1日の使用時間は2~4時間が目安。長く着け過ぎると逆に背骨を傷める恐れがあります。使い始めは10~20分ずつ着けるのが良いでしょう。
骨盤クッション
座る時に骨盤のポジションを補正する事により背骨の自然なS字ラインをキープ。正しい姿勢をサポートしてくれる立体的なクッションです。
長時間座り続けていると腰が痛くなりませんか?骨盤クッションを使用することにより腰への負担も軽減されるので、腰痛持ちの方にもおすすめです。
座布団タイプのものから小さな座椅子のようなものまで、様々な種類の骨盤クッションが販売されています。
ストレッチポール
座高よりやや長めの柔らかいポールで、背中の下に置き仰向けに寝て使用します。
固まった筋肉をほぐし、関節が動かしやすくなります。前屈みになった背骨の癖を取り除き、正しい形へと整えてくれます。
リラックス効果があり、体の疲れが取れてよく眠れるようになった、という声もあるそうですよ。
ぶら下がり健康器
「なんだか懐かしい響きだな」と思った方、流行遅れとあなどるなかれ。昔テレビショッピングでよく見かけたぶら下がり健康器、実は猫背解消にとても効果があるのです。
ぶら下がり健康器の一番の特長は、「日頃伸ばしにくいところが伸びる」という事。背骨に対し、上下に伸びる力が加わります。これは通常の生活ではあまり起こらない事なのです。
また、脇がよく伸びる事も猫背に対して効果があります。背中の筋肉、特に広背筋を伸ばし、柔軟さを取り戻す働きも。

1回につき30秒~1分間ぶら下がればOK。結構きついので足をつけて行っても構いません。

肩こり、腰痛に効き、人によっては身長が伸びることもあるそう。全身の血流が良くなりますので、冷え性の方にもおすすめです。

気になるものはありましたか?ここまでご紹介してきた方法と併せて使用すれば猫背矯正の効果を期待できるものばかりですので、是非使ってみて下さいね。

矯正は根気よく続けて。美しい姿勢を身につけましょう

丸まった状態で固まってしまった体をほぐし、正しい姿勢を体に覚え込ませる方法をご紹介しました。はじめにも申し上げた通り、猫背を矯正するには根気が必要です。

猫背が治れば見た目もはつらつとし、体の不調も解消される筈です。また、ストレッチには日々の体の疲れを取り除く効果もありますので筋トレほどは頑張る気合が必要ではなく、むしろリフレッシュになると思います。

本気で猫背を治したいと考えている方は、是非ストレッチと姿勢の矯正に取り組んでみて下さい。その他おばさん体型に見られてしまうものと共に治していけるといいですね!

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