噛む力が弱まると体は老ける？アンチエイジングのためのケア方法

日本人の噛む力は年々低下していっていると言われています。それは子どもから大人まで広く起こっていて、社会問題とも捉えられています。

中でも中年以降に起こる噛む力の低下は深刻です。知能や気力の減退を招くので、酷くなると認知症の発症を助長してしまいます。

噛む力が弱くなることで体にはどのような影響が起きるのでしょうか。また、噛む力を強く保つにはどうしたらいいのでしょうか。

噛む力の低下はアンチエイジングの大敵

足腰の衰えが老化のサインだと考えられがちですが、実はそれよりも如実なのが、口の老化です。

正常に噛む力を保っていることこそが、アンチエイジングに高い効果を発揮することが分かってきたのです。

噛む力が強いと、食べ物をしっかり消化することができるので栄養状態がよくなり血行がよくなるので、代謝もアップします。

また顎をよく動かすので表情筋が鍛えられ、目の下のくまやこじわやたるみを改善することにもつながります。

噛む力の悪化で起こる心身の変化

見た目の変化だけでなく、咀嚼する力が弱くなっていくことは、体全体に影響を及ぼします。

さらに心にも深刻な症状が見え始めるのです。噛む力の衰えがどのような症状を招くのか、体と心をそれぞれ見て行きましょう。

低栄養になり筋力が衰えます

先にあげたように、噛む力は消化と大きく関わっています。しっかりよく噛んで食べていると、その分胃や腸での消化吸収がよくなるのです。

それは生きていくために必要なビタミンやミネラルやタンパク質を効果的に摂取することにつながります。

ですので、正常に噛めなくなることで生きるのに必要な栄養素がうまく得られず、低栄養状態におちいってしまいます。

食事メニューが変わることでうつにつながります

噛む力が弱くなることで、硬いもの、繊維質なものが食べられなくなると、他の家族と同じものを食べられなくなります。

そのため、自分1人だけ違う食事メニューになったり、外食する場所が制限されたりしてしまいます。さらには今まで好きだったものも食べられなくなってしまいます。

噛む力が弱くなってしまう原因は？

ものが正常に噛めなくなる原因は、歯茎の年齢化によって歯を固定する力が弱くなってしまうことにあります。

歯茎の肉は加齢によって少しずつ痩せていくことが分かっていますが、それを加速させるのが歯周病です。

歯周病は歯と歯茎の間にある歯周ポケットという場所で、歯周病菌が繁殖することで起こります。

その結果、歯茎が徐々に下がっていって歯を支えられなくなり、歯がぐらつくようになっていってしっかりものを噛めなくなるのです。

健康に年をとるために！噛む力維持の方法

口の健康こそ健康寿命を延ばすために欠かせないものです。いくつになっても自分の歯で食事をしている人は、驚くほど若々しく見えます。

そこで、早くから老けて見られることを防ぎまた筋力を維持するためにも、噛む力を衰えさせないポイントを紹介します。

口をしっかり使うことを心がけましょう

歯の健康は口全体のみならず、顔全体の筋肉の健康につながります。反対に顔の筋肉をしっかり使うことで、口も鍛えることになるのです。

そこで、普段からなるべく硬いものを食べるなどする以外にも、口周りの筋肉をしっかり使うようにします。

口を鍛える方法です

• 声を出す（音読、カラオケなど）
• 表情筋体操をする
• 楽しい番組を見て大笑いする

特に最後の大笑いするということは、壮年になってからはとても重要です。長年デスクワークをしていた人などは、顔の筋肉を動かすことが無くなって表情が固まっています。

適切なブラッシングを心がける

もっとも重要なのは、歯磨きを丁寧に行うことで歯茎の血行をよくし、歯周病によって歯肉が痩せてしまうのを防ぐことです。

そのためには適切なブラッシングが必要なのですが、このブラッシング、正しく行うのはなかなか難しいものです。

なぜなら、もともとの歯の生え方は人によって違い、本や動画などでは参考にならないこともあるからです。

しっかり噛んで体も心も健康的に美しくありましょう

口の筋肉は食べることだけに使うのではなく、体全体に影響を及ぼす重要なものです。咀嚼する力が弱っていくと、心身の衰えが加速してしまいます。

アンチエイジングのためにも、しっかり噛んで物を食べる力を身につけておかなくてはいけません。

そうすることで見た目だけでなく、心も若々しい健康美が手に入るからです。今日からでも大きな声で笑うなど、できることを始めてみましょう。