歯並びが悪いことで起きてしまうトラブル。セルケアで悪化を防ごう!
子どものころから歯並びがよかった、あるいは成人前に歯科矯正を行ったからもう歯並びの悩みはない。と安心してはいけません。
人間の歯の位置は年齢を重ねるごとに変化していくものなのです。放っておくと見た目にも悪くなりますし、心と体に様々な影響を与えてしまいます。
何故歯並びは悪くなっていってしまうのでしょうか。原因と、悪化しないための対処方について解説します。
年々変化する「生理的な歯の移動」
歯が乳歯から永久歯に生え変わると、もうそれから歯並びが変わることはないと考えられがちですが、実際には違います。
実は成人後も歯の位置は常に変化し続けているのです。それは、乳歯から永久歯に生え変わっても、歯は伸びていくからです。
それに伴って、奥から前の方に歯が少しずつ押し出されています。こうした移動を生理的な歯の移動と言います。
このように大人の歯は、何もしていなくても歯並びが悪くなってしまうリスクを抱えていると言えます。
歯並びが悪くなっていく原因
生理的な変化以外にも歯並びが悪くなる原因はいくつかあります。なんとなく歯に隙間ができてきたな、と感じたら、自分の生活を見直してみましょう。
歯が移動する要因は無意識のうちに行っているものもあります。以下に述べることを参考に歯を守る生活を目指してください。
食べ物の好みや日常的な癖
歯並びを悪くする要因としてもっとも気をつけなくてはならないこととして、食べ物の好みがあげられます。
近年の外食の傾向として、柔らかいものが好まれていますが、あまり噛み応えのないものばかり食べていると、噛む力が無くなって歯が弱る原因になってしまいます。
また、片方の奥歯だけで噛む、爪を噛む癖がある、頬杖をよくついている、姿勢が悪いことなども歯並びの悪化の一因にあげられます。
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その1つが、顔の筋肉なのです。顔の筋肉がアンバランスになると、歯茎を支えることができなくなります。そのため歯並びも悪くなるのです。
親知らずの治療
成人後に急に生えてきてしまう親知らず。多くの人が治療のために抜歯を行います。ですが親知らずの治療が歯並びにも影響するのです。
歯を抜くと言うことは抜いた後に隙間を作るということです。そのため、隙間の左右の歯が少しずつずれ始め、徐々に歯ががたがたになっていくのです。
かといって親知らずを抜かないでいると、もともとあった歯が押し出される形になるので、やはり歯の位置が変化していきます。
親知らずが生えてしまったら、歯並びが悪くなるかもしれないというリスクを意識してください。その上で歯科医院で治療の方針を決めましょう。
歯ぎしりで歯に圧力がかかる
朝目を覚ましたときになんとなく顎が痛くなっていたり、肩が痛くなっていたりすると、それは歯ぎしりをしていることによるものかもしれません。
歯ぎしりとは、ブラキシズムとも呼ばれる歯と歯の異常接触です。非常に強い力で歯同士をこすり合わせたり、噛み合わせたりするもので、多くは眠っているときに起きます。
そのため、歯が受けている圧力は非常に大きく、その影響で歯の位置が動いてしまうのです。
歯並びが悪くなることによって起こる体の不調
歯は食べ物を噛み砕いて消化吸収するために欠かせないものです。ですので歯並びが悪くなると、体や心に不調が起こる可能性があります。
そこで、歯並びが変化すると起こりうる様々な不調について解説します。体だけでなく心にも負担がかかっているかもしれないのです。
顔が歪んでしまう
歯並びがきれいだと、上あごと下あごのバランスがよい状態で保たれます。顔は左右対称であることが理想なので、歯並びと見た目は無関係ではありません。
ですが、上下の歯の並びが崩れて隙間ができたりすると、口の中の一部分だけに力が加わって顔が歪んでしまうこともあります。
心身の健康を保っていくためにも、上下の歯のバランスをきれいな状態に保っていくことは欠かせません。
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消化不良を起こしやすくなる
歯並びが悪くなると、噛み合わせも悪くなってものを噛む力が分散してしまいます。そのため食べ物をしっかり噛むことができなくなるのです。
すると、固形物が大きな塊のままで胃腸に届くことになります。そのため胃の蠕動運動に負担がかかり、消化しづらくなってしまいます。
また、便通も悪くなり、それが元で肥満につながるなど年齢を重ねた体には辛い症状が多く出てしまいます。
虫歯になりやすくなる
歯の位置がずれてしまうと、正常な位置にあるときと比べて歯ブラシが届きづらくなります。そのためきちんとした歯磨きをするのが難しくなります。
歯磨きが十分にできていないと、歯と歯の間に歯垢が残り、そこから口の中の悪玉菌が繁殖してしまいます。
結果として虫歯や歯周病にかかりやすくなります。成人以降は常に歯が動くリスクを抱えているので、大人は虫歯への注意を怠ってはいけません。
年を重ねると噛み合わせは悪くなります。そうすると全身に様々な影響を及ぼしそうです。
認知症になるリスクが高まる
歯並びが悪くなってかむ力が弱くなっていくのは、高齢化に伴って顕著になっていきます。咀嚼する力が弱くなると、脳に運ばれる血液の量が減ってしまいます。
そのため、脳の神経細胞の衰えを招き、認知症を発症する確率が高くなるのです。認知症になると自立して過ごすことが難しくなり、徐々に介助が必要になります。
最後まで自分の人生を充実して生きるためにも、日常生活動作は自立していたいものです。歯のメンテナンスをすることが健康寿命にもつながります。
歯並びを悪化させない方法
歯並びが悪くなってしまったら、歯科矯正で治療するしかない場合も出てきます。そうなる前に、なんとか状態のいい歯を維持していきたいですね。
歯並びを悪くしないために家庭で気をつけることのできるポイントです。日常生活にも関わってくることなので、しっかり振り返りをしましょう。
ふだんからやっている癖を直す
歯並びを悪くさせる原因の中に、頬杖や口をあけて舌を出すなどの癖があります。まずは無意識にやってしまうこうした癖を直すことです。
口によくない習慣を続けていくことで、少しずつ少しずつはや歯茎にに圧がかかり、歯が移動してしまいます。
特に頬杖は口によくない習慣なのですぐ改めてください。テレビを見ながら無意識にやっていたら、テレビをつけているときだけでも注意深くなるといいですよ。
正しい姿勢で過ごす
猫背になったり骨盤の位置がずれてしまうと、顔の筋肉にまで影響が及んで歯並びが悪くなります。
そこで、歩き方や座り方、寝るときの姿勢に気をつけることで正しい姿勢で毎日を過ごすことが重要になります。
基本の姿勢です
- かかとと付けてつま先を開いて立ち、一度力を抜いてから仙骨をまっすぐにするように背筋を伸ばす
- 登頂から糸でつられているイメージを持つ
- 腰を前に出してお腹を引っ込める
1日5分からでもこの姿勢で過ごすように心がけましょう。歯磨きをするときの習慣にするといいですね。
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年齢を重ねると悪くなる歯並び
歯とは歯茎によって固定されているものではなく、常に移動し続けているものなのです。これは生理的に起こるものと、外因的に起こるものの2種類があります。
外因によるものは、生活習慣を改めたり食生活を見直すことで徐々に防いでいくことができます。
歯並びがきれいだと気持ちも明るくなりますし、食事を美味しく続けることもにもつながります。年齢を重ねた方ほど歯並びに気をつけなくてはいけないのです。
噛み合わせが何だか悪いな…しっくりこないな…と思ったら、すぐに対策を講じていきましょう。体調不良にならない前に!!
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