乾燥肌のかゆみを抑えるクリーム。かゆみを抑えて健やかな肌へ

肌が粉をふいたり、ファンデーションが乗らなかったりするだけではなく、かゆみを伴う乾燥肌の方もいらっしゃるでしょう。

あまりのかゆみに眠れなかったり、知らず知らずのうちに掻きむしって肌を傷つけてしまったり…乾燥肌によるかゆみの悩みは深刻です。

今回は乾燥肌によるかゆみを抑える市販薬やクリームを紹介します。化粧品でしっかり保湿をしても症状が改善しなかった、という方はぜひ試してみてください。

乾燥肌にかゆみが出る原因

肌が突っ張った感じがする、白い粉をふく、皮がめくれ上がるなど、乾燥肌の症状は様々ですが、どうして乾燥肌はかゆみを伴うことがあるのでしょうか。

紫外線ダメージや保湿不足、肌に合わない化粧品を使うなどを原因として、肌の表面(角層)が壊れると、外部刺激から肌を守ることができなくなります。

角層が壊れ、バリア機能が低下して刺激を受けやすい状態となっている肌に、花粉や埃、強い化粧品などの刺激が加わると、「ヒスタミン」と呼ばれる物質が分泌されます。

このヒスタミンが神経を刺激することによって、脳はかゆみを引き起こす指令を出すのです。

肌のバリア機能が低下していると、刺激に過剰反応を起こしてしまう状態なので、かゆみを感じやすくなっているといえます。

肌を健やかに保つために最も注意しなければならないのは、かゆくても掻かないことです。

かゆいからとボリボリ掻いてしまうと、さらにかゆみを感じるヒスタミンが過剰に分泌され、悪循環に陥ってしいます。

かゆみを引き起こしやすい食材、かゆみを抑える食材がある

肌のかゆみは食事も影響することをご存知でしょうか。食材の中には、かゆみを引き起こしやすいもの、かゆみを抑える働きを持つものがあります。

肌のかゆみが気になるときは、食事にも気を付けてみましょう。

かゆみを引き起こしやすい食材

トマト、ほうれん草、ナス、ワイン、ビール、そば、豚肉、サラミ、イカ、タコ、エビ、カニ、サバ、マグロ、イワシ、サケ、タラ、サンマ、カレイ、スズキ、アサリ、アンチョビなど。

かゆみを抑える食材

リンゴ、ブロッコリー、小松菜、春菊、大根、キャベツ、レモン、オレンジ、ブルーベリー、ブドウ、紅茶、緑茶、ヨーグルト、納豆、きのこ、海藻など

かゆみを抑える働きを持つ「抗ヒスタミン薬」

抗ヒスタミン薬は基本的には病院で処方してもらうものですが、中には薬局などで買えるものもあります。

抗ヒスタミン薬には内服薬と外用薬がありますが、ここでは外用薬を紹介します。

市販されている抗ヒスタミン薬には、「ジフェンヒドラミン」を成分とする塗り薬があります。

これは、ヒスタミンの作用を阻害することで、皮膚のかゆみなどを抑える働きを持っています。

「ジフェンヒドラミン」を成分とする市販薬では、「新レスタミンコーワ軟膏」などがあります。(後で詳しく紹介します)

抗ヒスタミン薬を使用するには注意が必要

抗ヒスタミン薬には副作用が現れることがあるので、使用には注意が必要です。

抗ヒスタミン薬の副作用

  • 眠気
  • 口の渇き
  • 尿が出にくくなる
  • 便秘など

すべての抗ヒスタミン薬に必ず副作用が現れるというわけではありませんし、使用する薬によって現れる副作用も違ってきます。

また、以下の場合は抗ヒスタミン薬を使用できません。

抗ヒスタミン薬を使用できない人

  • 前立腺肥大や緑内障を患っている
  • 風邪薬、めまいや乗り物酔い防止の薬、睡眠補助薬を服用している

上記にあてはまるときは、薬局で買えるからと気軽に使用せず、必ず医師に相談してください。

かゆみを抑える市販薬

ここからは、かゆみを抑える働きを持つクリームを紹介します。

かゆみ、皮膚炎、湿疹などに!「興和新薬」の「新レスタミンコーワ軟膏」

ヒスタミンの働きを抑えかゆみを緩和する「ジフェンヒドラミン塩酸塩」が、OTC医薬品(ドラッグストアなどで購入できる医薬品)の配合上限量含まれています。

乳剤性軟膏のため広い範囲にも塗りやすく、また無香料なのでお出かけ前にも気にせず使用できます。

かゆみが酷くなる前に使用を始めることで、掻きむしりを防ぐことができます。

効能・効果
湿疹、皮膚炎、かゆみ、かぶれ、あせも、ただれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
  • 第3類医薬品
  • 32g入り
  • 668円(税込)

乳液タイプなので広い範囲に塗りやすい!「DHC」の「DHCかゆみを伴う乾燥性皮膚用乳状液」

保湿に高い効果を発揮する尿素を20%も配合しているので(般用医薬品の中で最大量)、乾燥によって硬くなった肌をやわらかくします。

またかゆみを抑える「ジフェンヒドラミン塩酸塩」、炎症を抑える「グリチルレチン酸」を配合。

乳液タイプなので、背中や脚などの広い範囲にも塗りやすくできています。

効能・効果
かゆみを伴う乾燥性皮膚(成人・老人の乾皮症)
  • 第3類医薬品
  • 100g入り
  • 1,152円(税込)

通販でのみ購入できる!「サンタファーマ」の「ヒルドイドフォルテクリーム」

保湿効果の高い「ヒルドイドソフト軟膏」、「ヒルドイドローション」は皮膚科で処方される場合のみ手に入れることができる薬です。

しかし、「ヒルドイドフォルテクリーム」は通販で購入することができます。

「ヒルドイドフォルテクリーム」とは、「ヘパリン類似物質」を配合しているのが特徴です。

「ヘパリン類似物質」とは、50年以上もの長い間、乾燥肌の治療に使用されてきた成分です。

「ヘパリン類似物質」には、保湿、血行促進、抗炎症作用の働きを持ち、肌の内側から新陳代謝を促すことで、乾燥肌を一時しのぎではなく根本的に改善していきます。

こちらはクリームタイプですが、ジェルタイプもあります。

皮膚のターンオーバーを促進する働きを持つことから、ニキビ跡やシミの改善に使用する方もおられるようです。

効能・効果
乾燥に対する保湿、外傷や火傷による傷跡の治療、打ち身や捻挫の治療
  • 40g入り
  • 1,980円

「ヘパリン類似物質」を配合した「新新薬品工業株式会社」の「ピアソンHPクリーム」

こちらも「ヘパリン類似物質」を配合しており、血行を促進し、高い保湿効果を発揮します。

乾燥肌、角化症を改善する、のびがよく、べたつかないクリームです。無香料なのもポイントです。

尿素、ステロイド成分は無配合で、ローションタイプもあります。

美容目的のスキンケアに導入している方も多く、使い続けることで乾燥肌が改善し、肌の水分量がアップしたという口コミもありました。

効能・効果
乾皮症、手指の荒れ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、傷など
  • 第2類医薬品
  • 50g入り
  • 1,071円

掻きむしってしまった肌の修復もできる「ロート製薬株式会社」の「ヘパソフト」

乾燥による掻きむしりを防ぐクリーム「ヘパソフトプラス」と、顔の乾燥を改善する医薬部外品のローションタイプの「ヘパソフト」の2種類があります。

「ヘパソフトプラス」は、乾燥による掻きむしりを防ぐだけでなく、掻きむしり跡の修復もできるクリームタイプの治療薬です。

「ヘパリン類似物質」、「パンテノール」の2つの乾燥肌修復成分と、「クロタミトン」、「ジフェンヒドラミン」という2つのかゆみ止め成分を配合しています。

こちらも尿素と非ステロイドは無配合です。

効能・効果
かゆみを伴う乾燥性皮ふ(老人・成人の乾皮症、小児の乾燥性皮ふ)
  • 第2類医薬品
  • チューブタイプ 50g入り 1,100円(税抜)
  • ジャータイプ 85g入り 1,600円(税抜)

肌のかゆみには大きな病気が隠れている可能性も!気になるなら病院へ

肌のかゆみは大半が心配することはありませんが、中には糖尿病、肝臓病、腎臓病などの内蔵の病気が影響してかゆみが現れることがあります。

化粧品での保湿、市販薬やクリームでも乾燥肌やかゆみが改善しなかった場合は、できるだけ早めに病院へ行きましょう。

症状が改善しないまま放置していると、掻きむしってしまった肌は跡が残ってしまったり、元通りキレイには治らなかったり、全快するまでに時間がかかったりしてしまいます。

洗顔方法も見直しをしてみてください。

そして、無理をせず、早めに専門家に指示を仰いでくださいね。

乾燥肌さんの入浴時の注意ポイントなどもチェックしておきましょう。

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