乾燥肌の対策や治し方。肌タイプ別の正しい保湿ケアで健やかな肌へ!

歳を重ねるごとに肌の乾燥が気になるようになってきた、ふと鏡を見ると口元や頬が粉を吹いている、などと感じることはありませんか?

程度の差はあれど、加齢に伴う肌の乾燥は避けて通ることができません。しかし、肌の乾燥にはいくつか種類があります。

自分の乾燥肌のタイプを正しく知り、適切な対策をしていきましょう。

そもそも乾燥肌とはどんな状態?

肌質には、大きく分けて、普通肌、脂性肌、混合肌、乾燥肌の4つの種類があります。ここでは肌の乾燥が気になる乾燥肌について詳しく紹介します。

そもそも乾燥肌とはどのようなものなのでしょうか。

乾燥肌とは、肌の水分や皮脂が不足し、肌を守るバリア機能が低下している状態を指します。

皮膚表面の水分は、発汗や自然な水分蒸発によって少しずつ失われていきますが、通常は角質層に蓄えられた水分が供給されることで、肌表面の潤いは保たれます。

しかし、皮脂分泌量が低下することや、角質の水分を維持するために不可欠な角質細胞間脂質、天然保湿因子などが減少することで角質の水分量は減少します。

それに伴って皮膚表面の潤いが減少している状態が乾燥肌です。

乾燥肌は疾患や栄養不足、アトピー性皮膚炎が原因となっている場合がありますが、誰しも加齢と共に少なからず乾燥肌になっていきます。

乾燥肌は特に女性に多く見られます。

乾燥肌の中にもいくつか種類がある

実は乾燥肌の中にもいくつか種類があるのをご存知でしょうか。乾燥肌は大きく以下の4つに分けられます。

  • 乾燥性敏感肌…乾燥肌と敏感肌の症状が併発している状態
  • 脂性乾燥肌(インナードライ)…乾燥しているのに皮脂でベタつく状態
  • 超乾燥肌…肌の角質層の水分量が30%以下の状態。皮脂の分泌量や水分を蓄える機能が大きく低下している
  • 老人性乾燥肌…加齢によって皮脂や肌の天然の保湿成分が減少することで起こる

スキンケアの方法や注意点は、それぞれどのタイプであるかで変わってきます。

乾燥肌のタイプ別 スキンケアの方法

次に、それぞれの乾燥肌タイプ別にスキンケアの方法や注意点などをみていきます。

乾燥している上に刺激に敏感になっている「乾燥性敏感肌」

この状態になると、乾燥によって肌が敏感になっているので、ハウスダストやさらなる刺激によって症状が悪化することがあります。

また顔だけでなく、全身に現れることも少なくありません。

原因
空気の乾燥、気温変化、間違ったお手入れ、紫外線ダメージなどによる角質層の水分減少など。
対策
肌の水分量を増やすスキンケアが必要です。また刺激の少ない、無添加の化粧品などを使用する必要があります。

カサカサしているのにベタつく「脂性乾燥肌(インナードライ)」

目元や口元はかさつくのに、Tゾーンはベタつく、という状態です。一般的に日本人に多いといわれています。

原因
不規則な生活、睡眠不足、短期間での過剰な肌のターンオーバー、皮脂量の増加など。
対策
皮脂を落としすぎることで、肌が乾燥を防ごうとさらに皮脂を分泌させてしまうので、過剰な洗顔などの皮脂対策をしないことです。

規則正しい生活を送る、部分別に適切なスキンケアをすることも重要です。脂っこい料理やお菓子を控えましょう。

乾燥肌がさらに乾燥すると起こる「超乾燥肌」

自分で「何だか肌が乾燥している…」と感じるだけでなく、粉を吹いたり、角質が剥がれ落ちたり、人の目から見ても肌が乾燥していることが明らかにわかる状態です。

大至急対策が必要です。

原因
乾燥肌の状態の段階で適切なケアがなされず、さらに乾燥が進行することによって起こります。
対策
洗顔料の使用を控え、ぬるま湯での洗顔にしましょう。刺激の少ない化粧品を選びましょう。しばらくしても改善しない場合は皮膚科での相談が必要です。

加齢に伴い、誰もがなる可能性のある「老人性乾燥肌」

原因
加齢による皮脂、角質層のセラミドやコラーゲンが減少すること。
対策
高温のお風呂に長時間浸からないようにしましょう。

肌のバリア機能が低下している状態なので、空気の乾燥などの刺激に注意し、化粧水や乳液でしっかり保湿しましょう。生活習慣や食生活の改善なども必要です。

老人性乾燥肌は、さらに2種類に分けられます。

老人性皮膚掻痒症
老化で肌のターンオーバー機能が低下することで発症します。

皮脂分泌量が減少することで、ハリがなくなったり、汗をかきにくくなります。空気の乾燥によってかゆみを伴う場合もあります。

老人性乾皮症
老化による肌の水分不足が原因となります。秋から冬の発症が多く、かゆみを伴います。空気の乾燥や、洗い過ぎなどによる乾燥で症状が悪化します。

乾燥肌に共通する注意点

どの乾燥肌タイプであっても共通しているのが、刺激を避ける、水分と油分を適切に補給することです。具体的にどんな注意が必要なのかみていきます。

スキンケアは毎日継続する

酔っぱらって帰ってメイクを落とさずに寝てしまった、忙しくてスキンケアをする時間が取れなかったなど、1日でもスキンケアをしない日があるとその分肌はダメージを受けます。

スキンケアは毎日欠かさずに行うのが鉄則です。

メイクを落としは刺激の強いものは避ける

クレンジングのうち、一般的にオイルタイプは汚れがしっかり落ちる分、刺激が強いものが多いといわれます。

乾燥肌の方は刺激のできるだけ少ないクリーム、ミルク、オイルフリータイプなどを選びましょう。

洗顔は摩擦や高温のお湯の使用を避ける

刺激の強くない天然成分配合のものや無添加の洗顔料を選び、たっぷり泡立ててから肌に乗せましょう。

指やタオルでの刺激は厳禁です。また熱いお湯で洗い流さないようにしましょう。

スキンケアは素早くしっかり良質なものを

乾燥肌の方は、洗顔後(入浴後)すぐに化粧水などで肌を保湿しましょう。何も付けないまま放置するのはさらに乾燥を招いてしまいます。

化粧水は刺激の少ないものを選びましょう。乾燥肌の方は必ずアルコールフリーのタイプを選んでください。また化粧水で潤すだけで満足せず、乳液でしっかり蓋をしてください。

特に乾燥が気になりがちな目元や口元は、専用の美容液やクリームを追加してください。

シートパックでの保湿は、規定時間を守る

特に乾燥が気になるときのスペシャルケアとしてシートパックをすることもあると思いますが、パッケージに記載されている時間を必ず守りましょう。

長く付けているとその分どんどん保湿される…ということは決してありません。長時間シートパックを顔に乗せたままにしていると、逆に顔の水分が失われてしまいます。

またシートパックを外したあとは、残った美容液をしっかり肌に馴染ませ、乳液やクリームで肌を整えてください。

規則正しい生活、バランスの取れた食事を意識する

どんなに肌の上から保湿を行っても、そもそも土台となる体が不健康では肌の美しさもキープできません。

夜更かしを避けて規則正しい生活をする、バランスの取れた食事をする、油ものは避ける、毎日適温の湯船に浸かる、適切な睡眠時間を確保する、ストレスを溜めない…。

どれも当たり前のことのようで大事なことです。

乾燥肌対策は体の中からのケアも必要です。甘いものや揚げもの、ジャンクフードなどを避け、果物や野菜、良質なたんぱく質などを意識して摂取してください。

職場や自宅での乾燥対策をする

部屋の空気の乾燥は、乾燥肌の方にとっては大敵です。冬場の乾燥は対策をしていても、夏場はうっかりしていませんか?

エアコンの風が直接当たる、温度設定が低すぎるなど、空気の乾燥には気を付けてください。

自己ケアで改善しない場合は早めに皮膚科を受診する

スキンケアや生活習慣の改善などを行っても乾燥肌が改善しない場合は、重症化して肌に大きなダメージを与えてしまう前に専門家の診察を受けましょう。

早めの治療が大切ですよ。

乾燥肌は日常のちょっとした心掛けで改善できる場合が多い!

乾燥肌をケアせず放置していると、肌の老化がどんどん進行し、見た目も老けていってしまいます。乾燥肌のケアはそんなに難しくはありません。

日々の生活を見直しながら、潤いに溢れる肌を目指してください。

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