目立つ白髪は白髪染めやヘアカラーで解決！美しく見せるコツと注意点

白髪が目立つようになってくると多くの人が利用する「白髪染め」ですが、実はヘアカラーとは同じ成分と原理ですが異なる点もある白髪専用の洗髪剤です。

白髪染めを選ぶ際にはどのようなものを選ぶと良いのでしょうか。

白髪をより綺麗に染めるポイントや、ホームカラーとサロンカラーの違い、そして白髪染めを行う際の注意点について、詳しく見ていきましょう。

Contents

白髪染めは専用の配合なのでファッションカラーより綺麗に染まる！
綺麗に染める白髪染めを選ぶコツと使い方
髪や頭皮のケアで髪質キープ
ヘアカラートリートメントを使うとダメージ軽減
美容院で染めてもらうのが何よりオススメ
自分に合ったカラー剤を選んで白髪染めを行おう

白髪染めは専用の配合なのでファッションカラーより綺麗に染まる！

実は、ファッションで使われるヘアカラーと白髪染めの主な成分や原理は共通していて「永久染毛（パーマネントヘアカラー）」という同じ部類に入り、異なるのは配合のバランスとなっています。

特徴は以下の通りです。

1回のカラーリングでしっかり染まり、色落ちしにくい。
上手く染めれば約2か月間色持ちする。
きちんと染まる分髪の毛や頭皮が傷みやすい。

配合されている成分も同じで、アルカリ剤（1液）、酸化染料（1液）、合成界面活性剤（1液）、過酸化水素（2液）によって作られています。

どちらも、メカニズムはこのようになります。

アルカリ剤でキューティクルを開いて色が入るように下地を作る。
過酸化水素で髪の色素を抜く。（ブリーチする）
酸化染料で髪に色を入れて定着させる。

その中でも白髪染めは「白髪を染める」事に特化した配合となっていて、ヘアカラーは「黒髪を染める」ことに特化しています。

白髪染めとヘアカラーの差は成分の強さ

白髪染めは元々色が抜けている髪に色を入れるので、ブリーチに使う過酸化水素の量が少なく、染める色の酸化染料が多めに配合されています。

一方でファッションヘアカラーは元の黒髪の色を抜くためにブリーチ力が強くなるように設定されており、明るい髪色を入れても地の髪の色が出ないように作られています。

このように配合が異なりますので、白髪をファッションヘアカラーで染めようとすると、ブリーチ力の強さが際立って白髪にうまく色が入らないという失敗が起きやすくなります。

逆に白髪染めを使って黒髪を染めようとすると、色を抜かずに黒髪の上に色乗せるような形となるので、明るい色は特に色味が出にくくなってしまうのです。

綺麗に染める白髪染めを選ぶコツと使い方

市販のカラーリング剤は、誰でもどんな髪であっても染まるように比較的強い薬剤が使われていますので、テクニックいらずできちんと色を入れることが出来ます。

では、どのようなカラーリング剤を選ぶとより綺麗に白髪を染めることが出来るのでしょうか。

白髪染めを選ぶコツや使う際の注意点についてご紹介します。

ブリーチ剤が少ないダークカラーがおすすめ

白髪染めやヘアカラーに配合されているブリーチ剤（過酸化水素）は、地の髪色を作っているメラニン色素を破壊し、髪の表面のキューティクルや髪の内部にあるタンパク質を一旦壊す作用があります。

そのため、ヘアカラー後にシャンプーするごとにタンパク質が流れてしまいやすい上に、キューティクルが傷ついて水分が逃げやすいコンディションなので、髪がパサパサになって切れ毛や枝毛が増えてしまいやすくなります。

ブリーチ剤は明るい色味になるほど元の髪の色を消すために量が増え、髪の毛の傷みも激しくなりやすいです。

なので、市販品を使って白髪を染める際には出来るだけ暗めの色を使うと、髪質をある程度良好に保った状態でカラーリングを行うことが出来ます。

しかし、あまりにも地毛よりも黒い色を使うとかえって不自然に感じられてしまいますので、地毛よりも少し明るめの色や、暗いけれども少し茶色がかっているアッシュブラウン系の色味を選ぶと綺麗に染まりやすいです。

また、白髪染めは白髪が目立つようになるたびに染め直すため使用する頻度が多くなるので、ヘアカラーで頻繁に白髪を染めるほどではないものの、髪色が明るいほど髪のダメージは大きくなりますので注意をしましょう。

ヘアカラーで白髪を染めたい時は白髪の範囲にも注目

髪全体に白髪が出ていれば断然白髪染めを使った方が効率的に綺麗に染めることが出来ますが、白髪が一部だけしか出ていなかったり、目立たない場所にまとまって生えている時にはおしゃれ用のヘアカラーでも対応可能な場合があります。

しかし、白髪を染める目的で作られているものではないので、白髪とその他の髪とで染め上がる色に差が出てしまったりする可能性があります。

白髪が一部にしか出ていなくてもしっかりと染めて隠したいというのであれば白髪染めを使った方が良い事もあります。

どうしてもファッションヘアカラーで白髪を染めたいのであれば、髪色をブラウン系など落ち着いた色にして白髪にも色が入りやすいものを選ぶと良いでしょう。

刺激の少ない白髪染めを選ぼう

白髪染めの成分はどのメーカーでもほとんど変わりはありませんが、染まり具合や頭皮への刺激などが違います。

ツンとした臭いの有無は刺激が多いかどうかの指針にはなりませんので、使用前に一度パッチテストを行うようにしたり、放置時間中に痒みや痛みが出る白髪染めは使用をやめておきましょう。

また、一般論ではありますが、髪を傷める度合いと商品の価格は反比例する傾向がありますので、安物買いの銭失いにならないようにしましょう。

アレルギー反応には要注意

必ず説明書にパッチテストをするよう書かれていることから分かる通り、カラーリング剤はそれだけ刺激が強いものです。

白髪染めでアレルギーや副作用を引き起こすと考えられている主な成分が、酸化染料と過酸化水素です。

酸化染料: 代表的な酸化染料と発色剤には「パラフェニレンジアミン（PPD）」「メタフェニレンジアミン」などのジアミン系や「パラアミノフェノール」などのフェノール系がありますが、特にPPDはアレルギーやかぶれを引き起こしやすい成分です。
しかも、反応が塗布した時に現れずに遅れて現れる「遅延型アレルギー」を起こしやすいため、パッチテストは48時間後も行うように明記されています。
一度アレルギーを起こしたら二度とこの成分を使用することはできませんので、必ず初めにパッチテストを行うようにしましょう。

重篤な副作用には、失明、呼吸困難、生死にかかわるアナフィラキシーショックなどがあります。

過酸化水素

過酸化水素は蓄積されることでメラノサイトが傷つけられてメラニン色素を作れなくなることが判明しています。

白髪染めやヘアカラーを長年使い続けると、経皮吸収によって髪の色素を作るメラノサイトの細胞がダメージを受け、白髪を増加させてしまう危険性があります。

ヘアカラーや白髪染めの色が明るいほど濃度が高い過酸化水素が使われていますのでが、皮膚への刺激も強くなります。

髪や頭皮のケアで髪質キープ

白髪染めを行う時だけでなく、その前後でも美しい髪にするためのポイントがあります。それが髪と頭皮のケアです。

白髪染めをしたばかりの髪はキューティクルが開ききっているので、非常にもろい状態ですので、正しいケアを行わないとどんなに良い白髪染めを使っていても髪が傷んだり頭皮が傷ついたりします。

自宅で白髪染めをした際は、まずシャンプーで2度洗いして余分な染料と薬剤をしっかりと落とし、キューティクルが出来るだけ閉じるように促すことが大切です。

その後24時間以上シャンプーを控えて染料を定着させ、染料が定着したらトリートメントをまめに使用して髪を保護するようにしましょう。

カラーリング直後だとドライヤーの熱によって髪の水分を蒸発させてしまいやすいので、洗い流さないタイプのトリートメントを使ったり、冷風で髪を乾かすといった工夫を行いましょう。

また、強い刺激を受けた後の頭皮をケアするために、ココナッツオイルやホホバオイルなど、肌に優しい保湿剤を塗るのもおすすめです。

ヘアカラートリートメントを使うとダメージ軽減

永久染毛の過酸化水素やアルカリ剤を使用しておらず、HC染料と塩基系染料という刺激の少ない染料を使っているヘアカラー剤がヘアカラートリートメントです。

髪の中のメラニン色素を破壊せずに髪の表面や内部に色素をくっつけているだけなので、染まりにくさや色落ちのしやすさといったデメリットがありますが、圧倒的に傷みにくいです。

一度で綺麗には染まらず、2，3回の使用で自然に染まり、1週間に1回程度の使用で綺麗に色を保てます。

ヘアカラートリートメントで綺麗に染め上げるコツは以下の通りです。

乾いた髪にたっぷりと薬剤をつけようにする。
ラップ、ヘアキャップだけでなくバスタオルやドライヤーを上から巻いてさらに保温して、30分以上放置する。

特に保温がポイントとなり、汗が出ない程度の温度でできるだけ長く温めると、1～2回の作業でもかなり綺麗に色が出ます。

美容院で染めてもらうのが何よりオススメ

市販の白髪染めは安価で手軽な分強い薬剤が使われているので、頭皮や髪の毛にダメージを与えやすくなっていますが、サロンカラーは頭皮につかないように薬剤を塗ったり、ダメージ軽減を意識した施術を行ってくれます。

また、ホームカラーのバリエーションよりも美容院での白髪染めの方が色味の選択肢がかなり幅広く、自分の肌の色味や雰囲気などに応じて様々なカラーに染めることが出来ます。

そのため、しっかりしたカラーリング技術を持った美容院で白髪を染めてもらったほうが、その時のコストや時間はかかるものの、色落ちがしにくかったりダメージが少なくて済むなどの利点があります。

カラーリング剤の種類も豊富

永久染毛と呼ばれるカラー剤以外の選択肢を示してくれるのも美容院の魅力です。

染める力は白髪染めほどありませんが、髪や頭皮へのダメージを極力抑えることが可能です。その一例を紹介します。

ヘアマニキュア: 酸化染料、過酸化水素、アルカリ剤を使用しない代わりにタール系色素を使用しています。

タール系色素は酸化染料ほどではないものの肌への刺激がありますが、髪への密着度が高く落ちにくいだけでなく、頭皮には塗らないので頭皮のダメージを最小限に抑えることが出来ます。

ヘナカラー: ヘナは植物性の色素で髪と頭皮の保湿作用がありますが、それにインディゴを配合して茶系に髪を染めるのがヘナカラーです。
人によってはインディゴが刺激となりアレルギーを引き起こす危険性があるため、使用前には必ずパッチテストを行います。

トリートメント効果が非常に高く色持ちもしますが、塗って1～3時間程度放置しなくてはいけないものが多いのがデメリットです。

どれほど高い技術で髪の傷みを少なく抑えて施術を行っても、その後に伸びてくる白髪まではどうにもなりませんので、リタッチの際には自分の目的に合ったカラー剤についてその都度相談するようにすると良いでしょう。