白髪って治療できる?白髪を医学の力で治す方法と注意点
一般的に、30代頃から悩まされる人が増えてくると言われている白髪は、生えてくることで見た目年齢が老けてしまうことがあるので、出来ればなかったことにしたいものです。
しかし、白髪のメカニズムはいまだ全解明には至っておらず、老化による白髪を根本的に治療する薬はありません。
しかし、場合によっては白髪を病院で治療できることもあります。
病院で治療できる白髪とはどのようなものなのか、また何かで診療を受け、どのような治療を受けるのか、ご紹介していきます。
一般的な白髪治療は皮膚科でのカウンセリングがメイン
白髪で悩んでいて病院へ行く方の中には、どの診療科に行けば治療を受けられるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
総合病院の場合は受付やインフォメーションで症状を伝えて案内された科に行くことが出来ますが、個人病院やクリニックで「白髪治療」を掲げている病院はまずありません。
というのは、白髪の根本的な治療方法が確立しておらず特効薬もなく、確実に「治る」ということはないのです。
また、一般的な白髪は病気ではないので治療費に保険が適用されませんので、どうしても病院で診てもらいたいというこだわりがある方以外にはおすすめしません。
病気による白髪は治療出来る可能性…主な病気と診療科
この場合は病院での治療対象になりますし、保険の適用範囲にも入ります。
では、病気による白髪の場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。白髪以外にも一緒に現れる症状と診療科とともに、代表的なものを見ていきましょう。
尋常性白斑
部分的な白髪の他にも、体中の皮膚に協会のはっきりした白いまだらが現れるのが特徴です。
色素以上による疾患の中では頻度が高いもので、自己免疫疾患と考えられており、色素細胞を自己免疫によって攻撃するために髪の黒い色素が作り出せずに白髪となっている状態です。
全ての年齢で発症する可能性があり、診療科は皮膚科になります。
円形脱毛症
毛母細胞に対する自己免疫反応によって、髪の一部がごっそりと脱毛してしまう症状です。
痛みなどの自覚症状のないまま円形に脱毛するだけでなく、全身のあらゆる場所で生じる可能性があります。
また、年代に限らず発症しますが、15歳以下の患者が全体の4分の1を占めます。
皮膚科や脱毛症外来で診察を受けることが出来、ステロイド外用薬、局所免疫療法、ステロイド局所注射などが用いられて治療されます。
フォークト・小柳・原田病
30代から50代によく見られる目の疾患で、頭痛や耳鳴りから始まる急激な視力低下とともに両眼にぶどう膜炎を発症します。
治療は眼科で行われ、ステロイドパルス療法、ステロイド点眼、免疫抑制剤投与などが用いられることが多いです。
ビタミンB12欠乏症
ビタミンB12が長期間にわたって欠乏すると、多発神経炎、不安や鬱状態、忘れやすくなる、筋力低下、知覚異常、麻痺、脚気、成長障害、舌炎、口角炎、皮膚炎などの症状が出ますが、その中で白髪が出てくる場合があります。
検査は血液内科や内分泌科のある病院で受けることが可能です。
吸収不良症候群
何らかの理由で栄養分の吸収に障害がある疾患で、体重減少、下痢、浮腫、貧血、白髪など様々な症状が現れます。
内科、循環器科で検査を行い、栄養状態の評価を行った上で症状の重さや体の状態に応じて治療を行います。
内分泌障害
ホルモンを作って血液中へ送り出す器官である内分泌腺に何らかの異常がある状態で、特に白髪の症状は甲状腺の機能障害や脳下垂体の疾患である場合が多いです。
脳下垂体は体内のホルモンの中枢として、発毛や毛髪の色素代謝に関与しているため、そこに異常が起こると脱毛や白髪を起こします。
検査は内科、内分泌科で行われ、症状に合わせて治療がなされます。
おかしいな?と思ったら自己判断せず相談
白髪の治療のみで病院を受診するのは気が引けるかもしれませんが、他にも体調不良があったり、様々な症状が出ている場合は、病院で治療が出来る白髪かもしれません。
また、白髪だけでなく身体の異常を治療することが出来るので、若々しさを保つために必要不可欠な健康を保つことも叶うでしょう。
自分の白髪が病気によるものなのか、自然に出来たものなのかを知るだけでも、心の負担がぐんと変わるという方もいます。
時には専門家の力も借りながら、若々しい見た目だけでなく健康を保つためにも白髪対策を行っていくと良いでしょう。
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