しつこい白髪…解消は漢方で叶える!始め方と期待できる効果、注意点

漢方で白髪対策をしている女性

白髪は加齢や生活習慣、ストレスからくるものや、遺伝や体質によって生えやすい人もいたりと原因は様々ですが、白髪染めに頼らずに治したいと思っている人も少なくないでしょう。

白髪は皆生えるものだから仕方がないと諦める前に、白髪に効く漢方薬を活用することを検討してみてはいかがでしょうか。

東洋医学に基づいた漢方薬の力を利用することで体の内側から体質を改善し、若々しい黒髪を生やす可能性もあります。

では、白髪に効く漢方薬とはどのようなものがあるのか、漢方薬の始め方や注意点と合わせてご紹介していきます。

東洋医学に基づく白髪の原因は「血虚」「気虚」「腎虚」の3つ

漢方は東洋医学に基づいて生薬を様々に配合した薬などを服用していきますが、この考えに基づくと白髪の原因は大きく分けて3つに分かれています。

  • 血虚(けっきょ):血の量が不足している状態
  • 気虚(ききょ):生命のエネルギーが不足している状態
  • 腎虚(じんきょ):全身の老化で腎が弱まっている状態

それぞれがなぜ白髪と関係があるのか、白髪以外にも良く見られる症状とともに詳しく見ていきましょう。

【血虚】女性は特に注意したい白髪の原因

「血虚」とは字の意味そのままに、「血」が「虚」つまりは不足した状態のことをさします。

西洋医学でも「貧血」という言葉がありますが、貧血は血液の量ではなくヘモグロビンの量によって診断されるのに対し、「血虚」は血液の量が十分でないことを言います。

血虚の原因として考えられることは以下の通りです。

  • 無理なダイエットなどで栄養不足となり、血液が十分作られず足りない
  • 胃腸が弱っており栄養素から血液を作ることが出来ない
  • 生理やケガなどで出血している など

特に女性はダイエットなどの美意識にも敏感な上に毎月生理があるため、男性よりも血虚になりやすいと考えられています。

血虚によって出てくる白髪以外の症状

血虚によって起こる症状には以下のようなものが挙げられます。

  • めまい、立ちくらみ、顔色が悪くなるといった貧血症状
  • 爪が割れやすくなったり、手足が冷えやすくなる
  • 月経期間が短くなったり、量が減ったり、遅れたりする
  • 筋肉がつりやすくなる
  • 不安感が強くなりなかなか眠れなくなる など
東洋医学では爪と髪には深い関係があり、爪に症状が出ると髪にも何らかの影響が出て、抜けやすくなったり白髪になると考えられています。

元々「髪は血の余り」という考え方が根本にあるので、血液が十分にあって初めて髪も健康に育つことが出来るとされているのです。

【気虚】心身のエネルギー不足による白髪の原因

「気」の漢字を日本語で考えると、気持ちや精神面についてをイメージしやすいですが、漢方の世界では肉体的、精神的問わずエネルギーやパワーを総合して指します。

心身のエネルギーが足りていない状態を「気虚」と呼び、本来一時的な疲労でエネルギーが枯渇している状態ならば食事や休息で回復できるのに、いつまでも疲れが取れずに「気」が不足していることを指します。

エネルギー不足は食事や睡眠によって日々補われていくものですが、胃腸が弱っていたり体の代謝が落ちていたりすると上手く回復が出来ず、気虚の状態になります。

気虚によって出てくる白髪以外の症状

気虚になると白髪以外にも以下のような症状が現れます。

  • 疲れやすかったり、常に倦怠感がある
  • 食欲不振になったり、胃もたれになりやすい
  • 下痢や便秘など、消化器官のトラブルになりやすい
  • 手足が冷たくなったり、体温が全体的に下がる など

【腎虚】老化による体の不調が原因

漢方上の「腎」は腎臓の事ではなく、心身の生命力そのものを指します。

また、ホルモンバランスとも関係が深く、女性ホルモンのバランスの乱れは白髪の増加にかかわります。

腎虚は簡単に言えば全身の老化のことで、加齢とともに誰もが腎虚になるのですが、その原因は症状によって大きく分けて2つタイプがあります。

  • 腎陽虚(じんようきょ):「陽」とはエネルギーのことを指し、腎のエネルギーが不足している状態の腎虚です。
  • 腎陰虚(じんいんきょ):「陰」とは身体の栄養や水分のことを指し、それらが不足している状態の腎虚です。

腎虚によって出てくる白髪以外の症状

腎虚は先にも述べたように全身の老化によるものですので、白髪以外にも様々な体の衰えの原因として考えられています。

具体的には以下の通りです。

  • 頭、耳の老化症状(白髪、抜け毛、耳鳴り、聴力低下など)
  • 下半身の老化症状(腰痛、頻尿、生殖機能の減退など)
  • 腎陽虚による症状(手足の冷え、倦怠感、顔色の悪化、足腰の冷えなど)
  • 腎陰虚による症状(不眠、動悸、不安感、不整脈、物忘れや認知症、肌の乾燥、胃腸の不調、血圧の不調、眼精疲労、手足のほてりなど)

症状が多岐にわたるので、後述しますが漢方の種類も様々です。

3つのタイプ別!白髪に効果を期待できる漢方薬

では、実際にこれら3つの白髪の原因となっている体の不調を改善するための漢方には、どのようなものがあるのでしょうか。

先程の原因と同じように、「血虚」「気虚」「腎虚」の3つの症状に分けて改善効果のある漢方について紹介します。

ただし、あくまで一般的な紹介になりますので、処方してもらって服用する際は専門家の指示を仰ぐようにしてください。

血虚に効く漢方薬例

  • 四物湯(しもつとう):当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)、川芎(せんきゅう)、地黄(じおう)の4種類を配合し、婦人系の不調を中心とした症状や血虚に古くから使われていた漢方です。
  • 婦宝当帰膠(ふほうとうきこう):当帰(とうき)を中心に配合されていて、特に婦人科系疾患によく使用される、血流を良くして体を温める作用のある漢方です。
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):当帰、芍薬、川芎などを配合しており、筋肉が不足していて疲れやすかったり、足腰が冷えやすい人に向いています。
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん):生姜、薄荷、当帰、芍薬、柴胡、甘草などが配合されており、虚弱体質や疲れやすい人、精神的に不安定な人、便秘がちな人などに処方されます。

気虚に効く漢方薬例

  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):高麗人参などが含まれており血虚の際にも使われることがある漢方で、消化機能が衰えている場合や虚弱体質の人などに処方されます。
  • 六君子湯(りっくんしとう):胃腸の不振や疲れやすい人、貧血、手足が冷えやすい場合などに効果があるとされている漢方です。
  • 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう):体力が不足している人、胃腸が弱っている人、疲労倦怠感が強い時、食欲不振などに効きます。
  • 加味帰脾湯(かみきひとう):虚弱体質、貧血、精神的に不安定な場合に有効とされており、同時に補血(「血」を補う効果)も期待できます。

腎虚に効く漢方薬例

腎虚は多くの症状があり、タイプも様々なため漢方薬も非常に多くの種類があります。

自己判断で異なった効能の物を選ぶと、白髪などの症状が悪化してしまうことも考えられますので、必ず専門家の診断を受けた上で選ぶようにしましょう。

  • 八味地黄丸(はちみじおうがん):腎陽虚で疲労倦怠感が強く出ており、腰痛、前立腺肥大、口が乾く、かすみ目などの症状がある人に向きます。
  • 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん):腎陽虚で疲労感があり、手足が冷えたり、口が乾きやすい、腰痛などの症状が出ている場合に有効です。
  • 六味地黄丸(ろくみじおうがん):腎陰虚で、尿のトラブルがあったり、むくみやかゆみがある人向けの漢方です。
  • 参茸補血丸(さんじょうほけつがん):滋養強壮作用の他、虚弱体質や疲労感、胃腸が弱っている人、体が冷えている人などに向きます。

漢方薬は「治療薬」!始める際の注意点と購入方法

昨今では漢方薬(漢方製剤)はドラッグストアや一般的な薬局でも簡単に購入できるようになってきたので、サプリメントのような感覚で手に取る人もいます。

しかし、漢方薬は生薬由来と言えど病院でも処方される「治療薬」です。飲み方を間違えれば効果が出ないだけでなく、副作用が現れてしまう可能性もあります。

また、漢方薬は服用してすぐに効果を実感できるものではなく、少なくとも3ヶ月以上、ある程度継続して服用していくことで徐々に効果を発揮していくものですので、継続するにはある程度費用もかかります。

比較的長く付き合っていくお薬ですので、手にする際には注意点にもしっかり留意した上で購入するようにしましょう。

副作用を避けるためにも、選ぶ際には専門家に相談!

一言で「白髪に効果のある漢方」と言っても、様々な漢方薬がありますが、これは人それぞれにある体質や症状によって処方が変わり、基本的な処方の他に別の生薬を足したり配合を変えたりするからです。

また、成分や配合が体に合わないものを飲み続けると、アレルギー反応が出たり副作用で症状が悪化してしまう危険性もあります。

例えば、体を温める作用がある「血虚」の漢方の多くに配合されている「当帰」という生薬は、下痢を伴う胃腸の不良がある際には使用してはいけないという指示がありますし、発疹やかゆみ、じんましんといったアレルギー反応や副作用が出る可能性があります。

このように、自己判断で漢方を誤って選択してしまうと、体調を崩したりかえって白髪を増やしたりする原因にもなりかねません。

漢方薬も治療に使われる「薬」であることを理解し、副作用や生薬に対するアレルギーが起こる可能性があることを忘れないようにしましょう。

市販の漢方薬を購入する際には、漢方専門医のいる薬局を選んだり、薬剤師に相談したりするなど、専門家に一度相談をした上で手にすることをおすすめします。

白髪改善の漢方は「治療目的」でない限り保険適用外

漢方薬は薬局やドラッグストアで購入することも出来ますが、病院で処方してもらうことも可能です。

現在保険適用となっている漢方は約150種類あり、市販の漢方製剤に比べて保険適用になれば安価になります。

しかし「白髪は疾病ではない」と一般的には捉えられていますので、「白髪を改善したい」という場合は残念ながら保険適用になりません。

そもそも白髪改善だけを目的にした漢方薬というものはなく、白髪を含んだ様々な体の不調に対して効果のあるものばかりです。

ただし、何らかの疾病の症状の一つとして白髪が増えてしまい、その病気を治療する一般で漢方を利用する場合には保険適用となることが多いです。

白髪以外にも、いつも顔色が悪いと指定されて疲れが全くとれない、生理不順がずっと続いている、と胃腸の調子がいまいちなどといった症状は、治療の対象となります。

白髪以外に何らかの身体の不調がある場合は、白髪の症状も含めた上で漢方を処方をしてくれる病院で診察を受けるのも良いでしょう。

漢方を取り入れて白髪対策と体調改善

漢方薬は長く続けていくことが必要ですが、身体に合えば確実に効果が出るものですので、ぜひ一度漢方外来のある病院や専門家に相談をしてみると良いでしょう。

古くから様々な体のトラブルに自然由来の力を発揮してきた漢方の力を効率よく生活に取り入れ、西洋医学では治療方法が確立していない白髪を予防、改善していくことが出来るかもしれません。

白髪が増える原因についてはこちらの記事を参照してみてくださいね。

白髪に悩むようになったら隠すことももちろん大切かもしれませんが、自分の体の状態を見極めて、体の中から白髪になりにくい環境を築いていくことも必要です。

専門家の指示を仰ぎながら漢方薬の組み合わせやタイプ別の効果を見極めた上で、白髪に効く漢方薬の効果をしっかり発揮させることができると良いですね。

内側からのケアにプラスして、マッサージなどの外からの力でも対策をしていきましょう。

日頃のシャンプーやトリートメントでも白髪対策していきたいですよね。

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