女性の薄毛治療の費用について…保険適用ケースと費用削減のコツ3つ

女性の見た目年齢に大きく関わる「薄毛」の問題。「頭髪のボリュームが少ないだけで、5歳は老けてみる!」と言っても過言ではありません。

なんとかしたいけれど、薄毛治療は費用が心配…!という方に向けて、薄毛治療と保険との関係性、できるだけ費用を抑えて治療に取り組む方法などを紹介します。

金銭的な不安をなくして、治療の第一歩を踏み出しましょう。

薄毛のほとんどは「病気」ではない!

薄毛で悩む女性が増加するにつれて、医療機関を受診して状況を改善しようとする方も多くなってきています。

医師の診察を受け、適切な投薬治療を受けることができれば、効果を実感しやすそう!と思う反面、やはり気になるのが費用についてです。

残念ながら女性の薄毛のほとんどは「病気」とは判断されません。このため、健康保険が適用されず、100%自費で診療を受けることになってしまいます。

老化で髪が減るのは自然なこと

女性の薄毛が進行する原因はさまざまですが、多くの場合、「老化が原因」とされています。当然ですが、老化は病気ではありません。

また頭髪が薄くなったところで、生命の危機に陥る可能性も低いでしょう。このため厚生労働省は、薄毛治療を医療保険の適応対象として認めていません。

美容整形などと同じで、「見た目にこだわって行う治療」と判断され、治療費の全てを自己負担することになります。

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例外もアリ!薄毛の裏に病気が隠れている場合は保険適用

基本的には100%自己負担で受けることになる薄毛治療ですが、中には例外もあります。その例外とは、「何らかの病気が原因で薄毛を引き起こしている場合」です。

女性の薄毛はさまざまな要因が複雑に絡み合って起きるもの。

単に「老化現象だ」と思っていたものが、実は「病気が原因で引き起こされていた」なんてケースもあるでしょう。

薄毛そのものを治療するわけではなく、薄毛の原因となっている病気の治療を行うことで、結果的に薄毛の治療に結び付きます。

具体的には次のような疾患が、保険適用で治療できます。

脂漏(しろう)性脱毛症
マセラチア菌という、毛穴の中に住む常在菌が異常に増殖し、皮膚に炎症が起きてしまいます。症状が悪化すると、薄毛トラブルが進行してしまいます。
粃糠(ひこう)性脱毛症
脂漏性皮膚炎から引き起こされる脂漏性脱毛症と似ていますが、粃糠性脱毛症の原因はよくわかっていません。フケ症と脱毛が組み合わさって起きる症状が特徴的で、こちらもひどくなると薄毛の原因となります。
円形脱毛症
免疫機能の異常で、正常な髪の毛の毛根組織に攻撃を加えることで引き起こされるのが円形脱毛症です。よく「ストレスが原因」と言われますが、ストレスは単なるきっかけにすぎません。早めに治療を受けることで、早期に髪を取り戻せる可能性も高いです。
このほかにも、甲状腺機能低下症や橋本病など甲状腺に関わる疾患が薄毛を引き起こしているケースもあります。これらの疾患は特に女性に多く、注意が必要です。

こちらも、まずは原因となっている病気を治療することで、薄毛を改善できる可能性があります。当然保険適用されますから、安心して医療機関を受診しましょう。

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薄毛治療の基本は10割負担!目安は15,000~30,000円/月

基本的に薄毛治療に保険は適用されないとしたら、気になるのは「費用の目安」についてです。薄毛専門クリニックで治療を開始した場合の目安は、ひと月あたり15,000円~30,000円となっています。

薄毛治療の内容はさまざまで、自身の髪の状態に合わせて治療内容を選択できます。しかしどんな治療を選択するのかによって費用負担も変わってきますから、注意しましょう。

上記の金額は、医師の診察を受け、内服薬や外用薬の処方を受けた際の金額の目安となっています。

治療費負担を少なくするためのコツ3つ

10割負担だからこそ、薄毛治療費をできるだけ安くするための工夫を行いたいところ。治療費負担を少なくするためのコツは、以下の3つです。

  • 皮膚科や内科で病気の有無を確認する
  • 無料カウンセリングを活用する
  • まずは投薬治療からスタートする

それぞれを詳しく解説していきます。

まずは病気の可能性を考えよう

先ほども説明したとおり、女性の薄毛の中には病気が原因で引き起こされているものがあります。もしこれらの病気が原因なら、保険適用で治療を進めていけるでしょう。

円形脱毛症や脂漏性脱毛症の場合は、脱毛している部位やニオイ、皮脂の状態から自己判断できるケースも多いもの。

しかし甲状腺系のトラブルの場合、自分でも気付かないまま薄毛が進行しているケースも少なくありません。

薄毛が気になり始めたら、まずは皮膚科を受診して、頭皮に異常がないかどうかを確認してもらいましょう。異常がある場合は、そのまま保険適用で治療を進めていけます。

異常がない場合、皮膚科では「これ以上は治療ができません」と言われてしまいますが、これで大丈夫です。次のステップへと進んでいきましょう。

倦怠感やむくみや疲労感などの自覚症状がある場合は、甲状腺系の異常が考えられます。こちらの場合は、まずは内科でトラブルがないか確認してもらうことが大切です。

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次は薄毛専門クリニックへ!まずは無料カウンセリングから

病気の可能性がないことがわかったら、次はいよいよ薄毛専門クリニックに行ってみましょう。自費診療で治療を受けることになりますから、慎重に検討してください。

このときに役立つのが、無料カウンセリングです。カウンセリングでは、クリニックのスタッフと以下のポイントについて確認します。

  • 問診表で現状の把握
  • 治療メニューと治療費負担について
  • 今後の治療の流れなど

診療を受ける前に、無料で相談に乗ってもらうことで、「自分がどのクリニックを利用するべきなのか」を冷静に判断できます。治療開始前のコスト削減につながります。

まずは治療費負担が少ない投薬治療から

女性の薄毛治療には、以下のような方法があります。

  • 投薬治療(内服薬・外用薬)
  • メソセラピー
  • HARG治療(毛髪再生医療)
  • 自毛植毛

この中でもっとも治療費用が高くなりやすいのが自毛植毛で、約300,000円からが目安となります。一方で投薬治療の場合は、月に1万円台から治療を受けることも可能。

メソセラピーは1回の治療で50,000円から100,000円以上かかり、継続的に治療を受けることが求められます。

注目度が高まっているHARG治療も、お財布に優しいとは言えず、1回の治療で80,000円から150,000円がかかります。

どの治療で効果が実感できるのかには、個人差があります。できるだけ費用を抑えて治療を進めたいということであれば、まずは費用負担が少ない治療からスタートしましょう。

投薬治療だけで効果を実感できれば、治療費負担を非常に少なくできます。

投薬治療のデメリットは、効果が実感できるまでに半年程度の時間がかかること。このデメリットさえ容認できるのであれば、非常にオススメの費用削減法です。

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「薄毛専門クリニックは皮膚科より高い!」は思い込み

薄毛治療を受ける際に、薄毛専門クリニックと皮膚科、どちらを受診するべきか悩む方も多いことでしょう。

自由診療のみを扱う薄毛専門クリニックと比較して、通常の保険診療も行う皮膚科は「治療費負担も少ないのでは?」と感じる方もいるかもしれません。

しかしこれは、一概に正しいとは言えないので注意する必要があります。

皮膚科にもいろいろな種類がありますが、薄毛治療に力を入れていない皮膚科の場合、「これ以上状態を悪化させないための治療」を提案されることも多いです。

また薄毛専門クリニックと比較して、治療薬の値段が高い傾向もあります。

無料カウンセリングを開催しているところもほとんどありませんし、「実は薄毛専門クリニックの方が、負担金額が少ない」というケースもあるので注意しましょう。

病気でなければ、皮膚科でも薄毛専門クリニックでも、100%自己負担で治療を受けることになります。「皮膚科だから安い」と思い込むのではなく、幅広い視点で通院先を選択してみてください。

無理のない範囲で治療を進めよう

薄毛治療は、頭皮の状態から改善し、少しずつ髪にアプローチしていく内容となります。このため、効果が実感できるまでに時間が必要になるケースも多くあります。

金銭的に無理な治療を始めてしまうと、効果を実感できる前に、治療を断念せざるを得ない…なんてことにもなりかねません。

保険適用される疾患との関連性や、少しでも治療費を削減するためのコツを踏まえて、賢く治療を進めていきましょう。

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