漢方でダイエット。体の悩みを根本から解決して痩せやすい体に
リンゴダイエット、糖質抜きダイエットなどの食事制限、有酸素運動やスポーツジムでの本格的な筋トレなど、ダイエットには様々な方法があります。
いろいろ挑戦してみたけど結局辛くて続かなかった、体重は落ちたけど肌にハリがなくなってしまった、などという方もいることでしょう。
今までダイエットに失敗してきたのは、あなたの意思が弱かったからではなく、ただ自分に合ったダイエット法に出会えていなかっただけかもしれませんよ。
漢方によって体質を根本から改善することで、ダイエットをする方法があることをご存知でしょうか?詳しくみていきましょう。
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漢方は薬とは別物。病気ではなく症状によって処方されるもの
「漢方」とは中国から伝わった、長い歴史を持つ伝統医療のことです。
一部の漢方を除いて、薬に比べると比較的ゆっくりと効果が現れるものが多いのが特徴です。
また漢方は病気によって処方されるものではなく、症状によって処方されるため、万人に同じように効果のあるものではありません。
自分に合った漢方を選ぶことが最も大切なことなのです。
漢方を飲むだけでどんどんスリムになる!ことはありません
漢方はダイエットを目的に開発されたものではありませんし、この漢方を飲むだけであとは何もしなくてもどんどんスリムになっていく…ということはありません。
冷え性を改善することができれば基礎代謝が上がりますし、むくみを改善することができれば水分代謝が改善されます。
漢方を飲むことで、食事療法や運動療法の効果をより実感しやすい体質に改善することができるというわけです。
ダイエット効果が期待できる漢方はこれ!
ここからは具体的にどの漢方がどのような作用を持っているのかみていきましょう。
お腹の脂肪を落とす「防風通聖散」
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、小林製薬の「ナイシトール®」という商品で「お腹の脂肪を落とす!」とTVCMもしていますね。
18種類の生薬を配合しており、その生薬が脂肪の分解や燃焼を促し、余分な脂質を便と一緒に排出する働きを持っています。
高血圧や肥満症に伴う動悸、肩こり、のぼせ、むくみ、便秘の症状を改善します。
- 体力があり、便秘がち
- 腹部に皮下脂肪が多い(ぽっこりお腹の方)
- 食事制限や運動をしてもなかなか痩せない
私たちの体は、高カロリーの食事をとることで、体内に熱が生じやすい状態になります。この熱が臓器を弱らせるため代謝が悪くなり、便秘にもつながります。
そこで防風通聖散を服用することで体の熱を発散することができると、肥満につながる症状を抑えることができるという仕組みです。
- 併用して下剤の服用はできません。
- 冷え性の人はさらに冷えを加速させるので服用できません。
- 発疹やめまい、吐き気、頭痛などの副作用が起きることがあります。
水を飲んでも太る!という方には「防己黄耆湯」
そんなにたくさん食べてないはずなのに太ってしまう、と言う方がいます。それは胃腸が弱っており、たくさん食べていないのに体の処理が追い付いていない状態なのです。
6つの生薬が配合された防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)を服用することで胃腸の働きを高め、余分な水分の排出を促します。
胃腸が正常に機能するようになると、エネルギー消費も正常になります。
そして余計な水分を体に溜め込むことがなくなると、体が引き締まったり、むくみが改善されます。
この症状を放置していると、いずれ体の水代謝が悪くなることで上半身は汗をかきやすく、下半身はむくんで冷え、膝関節が痛くなり、日常生活に支障が出る場合があります。
肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(水太り)を改善します。
- 夕方になると靴がきつくなる
- 体力があまりなく、疲れやすい
- 汗をかきやすい
- ぽっちゃりタイプ
- ぶよぶよした下腹の肉が下に垂れている
- 皮膚の発疹、かゆみ
- 食欲不振
- 胃の不快感
肝臓での脂質代謝を高める「大柴胡湯」
大柴胡湯(だいさいことう)は8種類の生薬を配合し、代謝を促進する働きを持っています。
またストレスによって胃腸の動きが悪くなった場合に服用すると、弱まった消化器官の働きを正常に戻します。それにより便通が良くなり体重減少につながります。
また、ストレスによって食欲が低下した方も、消化器官の働きが正常になることでおいしく食事をとれるようになります。
高血圧や肥満による肩こり、頭痛、便秘や胃炎、神経症、肥満症などを改善します。
- がっちりした体格で便秘がち
- 脇腹からみぞおちの辺りが張って苦しい
- 冷え性、元気がない方は服用できません。
- 併用して下剤の服用はできません。
- 皮膚の発疹やかゆみ、激しい腹痛を伴う下痢などの副作用が現れることがあります。
気血を全身に巡らせて症状を改善する「桃核承気湯」
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は、5種類の生薬が配合されており、血行障害やうっ血などの症状を緩和し、血流を改善します。
のぼせ、ひどい便秘、更年期障害、月経トラブル(生理痛や腰痛など)を改善します。
- 便秘がち
- 生理前にイライラする
- 足が冷えて顔がのぼせる
- 下痢をしやすい方は服用できません。
- 併用して下剤の服用はできません。
- 皮膚の発疹、かゆみ、下痢や腹痛などの副作用が現れることがあります。
基礎代謝を改善する「当帰芍薬散」
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、6種類の生薬を配合し、血液不足を改善し、水代謝を整えます。
また血流が良くなることで、更年期障害や月経トラブル、めまいや立ちくらみを改善します。
- 夕方になると靴がきつくなる
- 貧血気味
- 倦怠感がある
- 生理不順
皮膚の発疹やかゆみ、食欲不振などの副作用が現れることがあります。
漢方を服用する上での注意点
漢方を服用する際に注意しなければならないことがいくつかあります。
- 長期間の服用が必要になる
- 途中で体質が変わり、漢方が合わなくなることがある
- 副作用が現れることがある
- 併用できない薬がある
漢方を服用する際は、必ず医師や薬剤師の指示に従い、自己判断で服用するのはやめましょう。
ダイエットに漢方を活用することで、健康的に美しくなれる!
漢方は長期間服用することで、少しずつ症状の元になる体質を改善していくものです。
「太ったから漢方を飲んですぐに痩せよう!」という願いは叶えられませんが、太りやすい原因を解消し、健康な体へと導いてくれます。
漢方を服用することで体がスリムになるばかりか、長年悩んでいた体の不調が改善されることもあります。
医師や薬剤師の指示に従い、自分にあった漢方を処方してもらってください。
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