更年期に頻発するめまいの原因は?安全な生活のための対処法

低血圧や貧血を起こしやすい女性は、急なめまいにおそわれることも多いかもしれませんね。更年期に入るとその傾向がさらに高くなります。

それまであまりめまいが起こらなかった人の場合でも、40代以降か突然めまいが起こるようになった、というケースもあります。

何故更年期に入るとめまいが起こりやすくなるのでしょうか。そして辛い症状をどのように緩和させていったらいいのでしょうか。

めまいの回数が増えたら更年期かも

目が回る、頭がくらくらしてた立っていられない、視界がぐらついて見えるなどの症状を総合してめまいと呼んでいます。

めまいの原因には、脳によるもの、神経によるもの、感覚器官によるものなどがあります。特に、更年期にはめまいの回数が増えてきます。

それはこの年齢に特有の心身のアクシデントが関係しているからです。詳しく見ていきましょう。

ホルモンや自律神経の乱れからくるめまい

更年期の女性をおそうめまいの原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの減少によって自律神経のバランスが崩れることだと考えられています。

更年期とはそもそも閉経の前後約10年間のことを言います。この時期に女性ホルモンを作っている卵巣の機能が減退し、体と心に大きな変化をもたらします。

そしてエストロゲンの減少によって、卵巣に指令を送っている脳の視床下部の働きも乱れ始めます。

その影響で、血管の運動や呼吸をコントロールしている自律神経も調子を崩してしまいます。

すると、平衡感覚のバランスをとっている内耳という器官まで十分な血液が届かなくなります。その結果頭がふらふらしてしまうのです。

更年期特有の不眠が原因であることも

めまいと同様に、更年期は不眠の起こりやすい年齢でもあります。頭痛や動悸、ほてりなどの症状が起こり寝付きづらくなるのです。

睡眠不足も自律神経の乱れを招く一因となります。寝ようとしても興奮を司っている交感神経が優位なままだと、脳は覚醒したままになります。

そのため、夜しっかり眠れなくなってしまうのです。このような自覚症状のある人は、めまいを起こす回数も多くなるでしょう。

精神的なストレスからおこるめまい

加えて更年期は生活でいろいろな悩みを抱え込みがちになります。40代から50代の女性特有の悩み事です。

  • 将来のお金の心配
  • 自分の体力やパートナー、親の身体能力の衰え
  • それにとなって介護や介助が必要になること
  • 親の介護が始まって仕事との両立が難しい

このうち、自分の老後のビジョンがはっきりしだすことは、大きなストレスになります。若いころとのギャップに頭が着いていかないからです。

こうした精神的なストレスも、脳の血流などに大きな影響を与えます。そのため神経や血管が圧迫されてめまいが起こります。

耳石が加齢によってはがれやすくなる

耳石器とは、平衡石とも呼ばれる耳の中にある組織です。平衡嚢に包まれていて、体をまっすぐに保つ働きをしています。

ですが年齢を重ねることによって耳石も老朽化していき、ずれやすくなってしまいます。中には頭を振った衝撃でずれてしまうこともあります。

はがれた耳石は三半規管に影響を与えてしまい、地面にまっすぐ立っているという感覚が保てなくなるのです。

重症化すると生活にも支障が

ひどいめまいは吐き気や耳鳴り、耳の痛みや頭痛を伴い、中には倒れてしまうほどの辛さを感じることもあります。

そうなると立って仕事をすることも困難になって、日常生活や職場で苦労することも多いでしょう。

また、仕事中にめまいで倒れてしまったら、急な吐き気が来たら、ということがストレスになり、余計にめまいが起こりやすくなってしまいます。

特にめまいは予測が難しく、安静にしていても突然起こるような場合もあります。そのため休職しなくてはならなくなったり、家事ができなくなるなどトラブルが起きます。

めまいのケアには普段からの健康管理が重要

めまいが起こった場合、まず安静にして動かないようにすることが大切です。無理して動くと倒れて怪我をする心配があります。

そして、めまいが起こらないようにするために、普段からの健康管理も重要になります。食事や運動を見直してみましょう。

血流をよくして脳へ血が巡るようにする

脳の働きをよくするためには、常に新鮮な血液を循環させるように気を配りましょう。すると自律神経の働きも整ってきます。

40代からは食事の内容も見直して、どろどろ血液にならないような工夫が必要です。血液をさらさらにする食品です。

  • たまねぎ
  • アボカド
  • かぼちゃ
  • アジ
  • いわし

このような食材をおかずに一品加えるようにしてみると、体質の改善にもつながって、肥満の解消ややる気アップにもつながります。

体に負担をかけない生活

先に挙げたように、更年期は体力が著しく減退していきます。そんなときに無理に体を動かしたり仕事を増やしたりすると、めまいにつながります。

睡眠をとりやすくするためにリラックスする方法を見つけたり、こまめに休憩をして疲労を蓄積させないようにしましょう。

特に熟睡することは脳の疲労を解消するために欠かせません。脳の疲労感がなくなれば自律神経も落ち着いてくるので、めまい対策として重要です。

ワークライフバランスについて考えて、自分の体調と相談しながら家事や仕事を両立していけるのが理想です。

楽しいことをしてストレスを解消

ストレスは不快刺激であり、強い不快感にさらされ続けると神経も疲労します。そこで、不快に抵抗できる方法を探してストレス解消しましょう。

めまいの原因となるストレスを解消する方法の基本は、その刺激について考えないことです。人間関係がストレスな場合は、その人を考えないようにすればいいように。

そのためには、なにか集中できるものをつくることがおすすめです。音楽や手芸、スポーツなどに没頭しているとほかの事を考えなくなります。

そのため、不快刺激を遠ざけることができ、ストレスから開放されるのです。今までやったことのないことにチャレンジするのもいいですね。

深刻な場合は日常に支障が。上手に乗り越えましょう

めまいはどんな人にでも起こりやすい症状ですが、更年期は頻発する年齢であり、重症化してしまうと日々の生活も困難になります。

そうならないためにも、睡眠をしっかりとって体を休めたり、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

自律神経の動きもきちんと制御されるようになり、辛い症状に陥ることを防げるでしょう。

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