他の人より背中の汗が多いのはなぜ?原因を知って対策を立てよう

背中をすうっと流れる汗。嫌なものですよね。

他の人に比べて背中の汗が多い気がする。背中の汗染みが気になる。

他の部位が平気なのに背中の汗だけが多いのはなぜでしょうか。

ケアしにくい背中の汗は、ほうっておくと体臭の原因にもなります。

原因を知って対策を立てましょう。

「背中の汗が多い」と感じたら疑うべき原因

腕や足に比べ、背中には多くの汗腺があるって知っていましたか?

背中は広いパーツですので、他の部位よりも汗腺が多いのはうなずけますよね。

人は、汗をかくと体じゅうの汗腺からまんべんなく汗をかきます。

ですが、この汗が偏ってしまっている…ということは、何かしらの異常が起きているのかもしれません。

まずは当てはまる原因がないか探してみましょう。

乾きにくい素材の服を着ている

人はだれしも背中に汗をかきますが、汗を吸っても乾きにくい、

  • 綿

などを使用した服を着ていると、汗は蒸発することも、服に移ることもできずに、肌の上にとどまりつづけることになります。

こうなってしまうと皮膚に汗がたまりつづけ、背中を伝う嫌な汗になってしまうことがあるんです。

運動不足で汗腺の機能が低下する

激しい運動を行ったときには、1時間に2リットルほどもかくと言われている、汗。

これは、上昇した体温を下げるための正常なはたらきです。

ですが、運動不足の人の場合には、汗腺がはたらくことがなく、汗腺の機能がどんどん低下していってしまうんです。

機能の低下はまず、下半身や手足から。

急に低下していくものではありませんが、他の部位の汗腺機能が低下すると、必然的に汗腺の多い背中から流れるようになります。

運動不足のままでいると、今度は背中よりも多くの汗腺をもつ額から汗をかきやすくなってしまいます。

そうなると不快感が増大し、他人の目もさらに気になってしまいます。

運動不足に当てはまる方は、少しずつ運動量を増やし、汗腺を鍛えなおしましょう。

更年期障害の可能性も。体温調節機能が衰える

更年期障害の中でも、「ホットフラッシュ」という、自律神経の乱れによるほてりや発汗・多汗という可能性があります。

自律神経が乱れると体温調節機能がうまくはたらかなくなります。

体温調節機能がくるってしまうと、急にほてってきて汗をかきやすくなり、特に汗腺の多い背中や額から、一気に汗が吹き出すようになってしまうんです。

ホットフラッシュの他にも動悸、イライラ、頭痛など、更年期障害の症状に当てはまる方は一度疑ってみた方がいいかもしれません。

更年期障害は薬や食事療法で抑えることができるので、原因を探る事は悪いことではありません。

肥満が汗っかき、はイメージだけじゃない

太っている人=汗っかき、というイメージがありますが、これは一概に誤っているとは言えません。

肥満の人は、普通体形の人に比べて皮下脂肪が厚く、これにより体外に放出するはずだった「熱」が放出されず、体温が上がりやすいんです。

そこで、体の機能としては体温を下げるべく多くの汗を出そうとはたらきます。

これが、肥満の人の多汗症が多い理由です。

肥満の人は運動不足の人が多く、先に述べたように下半身の汗腺から衰えていきます。

そうなるとやはり、背中の汗が多くなってしまうのもうなずけますね。

続かない無理なダイエットは厳禁!下記記事をチェックしてみてくださいね。

背中を冷やし過ぎていませんか?

肩甲骨の近くには、「褐色脂肪細胞」という、体温が下がり過ぎないように調節する細胞が多く集まっています。

これにより、肩甲骨付近が冷えてしまうと、これ以上熱がさがらないように、熱を生み出すはたらきをします。

ですが本当は体温が下がっていないわけですから、必要以上に体温があがることで、今度はそれを下げようとする自律神経により発汗が促されます。

【挿入:3画像1】

緊張や不安などのストレスによっても、背中に汗をかくことがありますが、過度に背中を冷やしてしまうのは同じようこれと同じように汗をかいてしまうので注意が必要です。

甲状腺の異常が疑われる!?甲状腺機能亢進症

甲状腺は、ホルモンを作り分泌する大切な臓器です。

この甲状腺に異常がでると、ホルモンが大量に分泌されて、疾患がでる可能性があります。

特に、背中の多量の汗に加え、下記のような症状が出ている人は、注意が必要です。

  • ほてり・発汗
  • イライラ
  • のどの渇き
  • 疲れやだるさがでる
  • 甲状腺が腫れる
  • 体重が減少
  • 髪の毛が抜ける
  • 息切れがする
  • 眼球が出てくる

4つ以上当てはまる方は、甲状腺機能亢進症が疑われますので、甲状腺外来などで一度血液検査をしてもらうことをおすすめします。

甲状腺機能亢進症は、ホルモンが異常に分泌されることで、必要以上に新陳代謝が活性化して、体温が上昇します。

このため、大量の発汗の原因となります。

甲状腺の異常は、自律神経失調症やうつ病など、他の病気に間違われやすいため、汗だけでなく他の症状も出る方は、自己判断を避けてくださいね。

「理由もないのに大量の汗」には病気を疑う

ここまで紹介した事項に一つも当てはまらない、暑いところにいたわけでも運動をしたわけでもないのに大量の汗が出る…。

そんな人は「原発性多汗症」の可能性があります。

原発性多汗症になってしまうと、日に日に汗の量が増えていってしまい、背中だけじゃなく手足にも多量の汗をかくため、他人からの目も気になり、ストレスになってしまいます。

病気かもしれない、と感じる方は皮膚科や発汗異常外来の診察を受けてみることをオススメします。

すぐにできる背中の汗対策と、じっくりなおす対策

甲状腺や原発性多汗症が原因でなく、体質や生活環境に問題がありそうな場合は、自分でできるケアを中心に、対策をたててみましょう。

速乾性のあるインナーを着る

近頃の常識になりつつある、速乾性インナーとしてはユニクロの「エアリズム」でしょうか。

ユニクロだけでなく、汗を吸収して速乾してくれるインナーが多く出回っています。

夏でも冬でも汗をかく、という人はインナーに気を遣ってみましょう。

背中の汗が渇くのを促すため、体温に合わせて上着をこまめに脱ぎ着するのもオススメです。

「汗をかきたくないから」という理由で身体を冷やす行為は絶対NGです。背中の汗が余計にひどくなってしまいますよ。冷えを感じたら1枚羽織る、を徹底しましょう。

背中の汗を少なくするために、運動不足解消をはかる

原因に述べたように、運動不足を解消し、下半身や手足の汗腺を鍛えなおすことで、背中の汗の改善が期待できます。

この「汗腺を鍛える」というのは、ただ単に汗をかけばいい、というものではないので、サウナスーツなどは不要です。

まずはウォーキングなどの軽い運動で、徐々に汗を流すことに慣れていきましょう。

身体がウォーキングに慣れたころには、自然と汗腺も鍛えられていきます。

焦らず適度な運動が吉です。

ウォーキングでダイエットをしたい方はこちらを参照くださいね。

今すぐ!の場合はわきの下・首のうしろ・太ももの付け根を冷やす

今すぐ引いてほしい汗には、体温の調節機能がある場所を冷やしてみてください。

急いでいるならタオルにコンビニのロックアイスを包んで、”簡易アイスノン”を使うと良いですよ。

わきの下 > 太ももの付け根 > 首の後ろ

わきの下や太ももの付け根の方が効果が高いですが、人前ではなかなかできないと思います。

トイレなど、人の目が届かないところに移動できるなら、わきの下から冷やしてみましょう。

お風呂で体温調節機能を強化

背中だけでなく、全体の体温調節機能を強化するには、湯船に浸かることが一番です。

湯船につかって身体を温めることで、自然な発汗を促します。

また、ダイエットにも良いとされている半身浴。

半身浴なら長い時間浸かることができ、発汗の良いトレーニングになります。

発汗を促すことで体温調節機能を強化し、背中に集中的に汗をかいている状況を打破しましょう。

【挿入:3画像2】

半身浴をするなら、肩の冷えを防止するためにタオル、貧血や水分不足にならないように水を用意して臨むようにしましょう。

半身浴はダイエットにも効果が期待できそうですよ!

背中の汗は他の汗腺が影響している可能性が大。全身に目を向けよう

ここまでご紹介した通り、背中には他の部位より多量の汗腺があり、そのせいで他の部位のしわよせを受けてしまう一面があります。

ですので、「背中だけをケアすればどうにかなる」というものではありません。

全身の発汗状態や体温に目を向けてケアしていきましょう。

汗は老廃物も流してくれるため、結果的に美肌効果も得ることができます。

健康的な汗のかきかたを目指してみてくださいね。

自然な発汗におすすめは生姜!です。

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