豆腐でダイエットできるの?豆腐の効果効能や豆腐ダイエットのやり方

ダイエットを成功させるには、単純に、摂取カロリーを消費カロリーが上回らなければなりません。

ですが、摂取カロリーを減らそうと家族の食事を丸ごと低カロリーにすれば栄養面が気になるし、低カロリーの食事は不評ですよね。

そこで、普段からのお料理に身近な豆腐を使ったダイエットをご紹介します。

お味噌汁に、冷ややっこ、湯豆腐と、味は淡泊ながら、食卓にのぼりやすい豆腐。

豆腐なら、栄養価も献立バリエーションもクリアできますよ。その理由や豆腐ダイエットの方法を具体的にご紹介していきましょう。

豆腐が持つダイエット効果

なぜ、豆腐がダイエットに良いとされるのでしょうか。

そもそも豆腐の原料になる大豆は、「畑の肉」と呼ばれるほど栄養価が高い食材ですよね。マクロビでもお肉の代用とされるほど、食感も良く満足感が大きいのも特徴のひとつです。

そんな大豆を加工して作られた豆腐は、大豆の良いところを引き継ぎつつ、豆腐だからこそ得られる嬉しい効果もあるんです。豆腐の特徴からその効果をひも解いてみましょう。

大豆の欠点を補ったメリット。消化吸収が良い

豆腐には良質なたんぱく質や植物性脂質など、ダイエット向きの成分が多く含まれているため、消化吸収しやすいという特徴は、非常に優秀です。

実は豆腐の原料になる大豆の消化はあまり良くないと言われているため、豆腐が消化吸収が良いという話は、少々不思議かもしれません。

豆腐は、大豆をとても細かく砕いて作られます。そして数工程を経て、固める前におからが取り除かれます。

そして、このときのおからに大豆の消化に悪い部分が含まれています。残った材料は消化吸収に優れた部分のみ。これが原材料が大豆にも関わらず消化に良い食材になる秘密です。

このため、消化器官が弱くても効率よく摂取できるよう、離乳食やお年寄りの食事、病院食にも使用されるんです。もちろんダイエットにも最適です。

たんぱく質や食物繊維、ミネラル、ビタミン…嬉しい栄養素がたくさん

食事制限のダイエットは、栄養がかたよってしまうことがしばしば問題にされます。

ですが、豆腐には良質なたんぱく質や脂質、食物繊維などが豊富に含まれています。

豆腐に含まれる栄養素が私たちの身体にどのような効果を与えるかは、以下の通りです。

たんぱく質
皮膚、骨、筋肉、血液、毛などの生成。酵素や女性ホルモンのもと。ダイエットだけでなく、美容や健康にも必要不可欠の成分です。
ビタミン・ミネラル
いくら良質なたんぱく質を摂取したところで、ビタミン・ミネラルを採らなければ、エネルギーに変えることができません。その重要な橋渡し役は、私たちの身体で作ることができないため、食品から摂取することが必要です。
食物繊維
排便・腸内環境に良いと有名な食物繊維。善玉菌の餌となるため、善玉菌を増やす効果があります。満足感を得やすくなり、食べすぎの防止にもなります。
カルシウム
骨や歯を作る重要な成分です。カルシウム不足はイライラを招き、骨密度の低下を招きます。

この他にも栄養素が含まれていて、その相互作用によってもダイエットを助ける食材となっています。

ダイエットだけではなく私たちの身体にとって必要な、嬉しい栄養素がたくさんとれるんですね。

コレステロールを下げて血流をスムーズにする

豆腐には、血管に付着したコレステロールを溶かす機能があります。

これによって血流をスムーズにし、動脈硬化や脳出血の予防にも有用です。

体内の血流が悪くなると、栄養が体の隅々に行きわたらない事で栄養不足と同じ様な症状が出たり、余分な水分が排出できずむくみの原因にもなってしまいます。

血のめぐりが良くなると体の隅々まで栄養が行きわたるようになり、ダイエット効率もあがります。

更年期障害にも効く!?イソフラボン

女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンは、イライラや更年期障害、骨密度の低下を防ぐ効果があります。

女性ホルモンは加齢とともに減少していく成分です。減少が進むと生理不順や更年期障害、イライラなど、身体的にも精神的にも下り気味に。

豆腐からイソフラボンを摂取してこれを避けましょう。また、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促す効果もあるため、美容にも役立ちます。

生活習慣病予防

豆腐の成分で、たんぱく質の次に多く含まれるのが、脂質です。大豆から生まれた植物性脂質は、とても良質。

しかも豆腐はそれがぎゅっと凝縮されているため、効率的に摂取することができます。

コレステロールを含む動物性脂質(牛肉、豚肉など)に比べ、油脂をほとんど含んでおらず、低カロリーのため、ダイエットに向いています。脂質はエネルギー源として、体に必要不可欠な存在です。

動物性脂質は生活習慣病の原因にもなりますが、豆腐を代わりに食べることで、ストレスなくカットすることができます。

脳と身体の老化防止

豆腐の原料となる大豆には、記憶力や集中力を高める「コリン」という成分が含まれています。

これは、脳の老化を抑え物忘れやボケ防止につながります。

また、豆腐は食後の血糖値があがりにくい、いわゆる「低GI値」の食材のため、糖の分解と血糖値の上昇が緩やか。低GI値の食材は老化スピードを抑えます。

ダイエットに使いたい豆腐ランキング!

嬉しい効果が見込める豆腐。ですがひとくちに豆腐と言っても、種類はさまざまです。

そのたくさんある種類の中で、どの豆腐がダイエットに向いているんでしょうか。原材料が同じでも、栄養価は作る工程で大きく変わってきます。食感だって違いますよね。

ダイエットで使いたい豆腐をランキング形式でご紹介します。

第5位:木綿豆腐(72kcal/100g)

【一丁(300g)あたりの栄養素】

  • エネルギー216kcal
  • たんぱく質19.8g(79.2kcal)
  • 脂質12.6g(113.4kcal)
  • 炭水化物4.8g(19.2kcal)

豆腐と言えば真っ先に浮かぶのが、木綿豆腐か絹ごし豆腐ですよね。スーパーでも多く並んでいる食材です。

ですが、実は木綿豆腐はダイエットの視点で見ると、少々「もったいない」食材。

というのも、木綿豆腐は加工する際に水分を絞って作られるため、水分と一緒にビタミンやカリウムなど、摂取したい栄養素まで流れてしまうからです。

絹ごし豆腐よりも固さがあり料理に使いやすい木綿豆腐ですが、栄養価は他の食材で補う必要があります。

第4位:絹ごし豆腐(56kcal/100g)

【一丁(300g)あたりの栄養素】

  • エネルギー168kcal
  • たんぱく質14.7g(58.8kcal)
  • 脂質9g(81kcal)
  • 炭水化物6g(24kcal)

木綿豆腐に続いて食卓に上りやすい、絹ごし豆腐。

つるんとした食感は食べやすくて、冷ややっこや湯豆腐など、そのまま楽しむのに向いています。

ですが、一見低カロリーな絹ごし豆腐はたんぱく質などの栄養価も低めで、ダイエット向きとは言えません。

第3位:おぼろ豆腐(50kcal/100g)

【一パック(300g)あたりの栄養素】

  • エネルギー250kcal
  • たんぱく質21.5g(86kcal)
  • 脂質14g(126kcal)
  • 炭水化物8.5g(34kcal)

絹ごし豆腐と同じ理由で、カロリーは低いけれどたんぱく質が低いおぼろ豆腐は3位になりました。

絹ごし豆腐と比べると栄養価が高めですが、一般的な豆腐と比べて少々割高なのが玉にキズです。

第2位:焼き豆腐(88kcal/100g)

【一丁(300g)あたりの栄養素】

  • エネルギー264kcal
  • たんぱく質23.4g(793.6kcal)
  • 脂質17.1g(153.9kcal)
  • 炭水化物3g(12kcal)

他の豆腐に比べて崩れにくい焼き豆腐の代表料理は、すき焼きや肉豆腐。

その特性を生かし、炒め料理にも煮物にも田楽にも使えるため、レシピのバリエーションが幅広いのが嬉しいところですね。

栄養素を見てみると絹ごし豆腐や木綿豆腐に比べ、たんぱく質が多く含まれています。

その反面、炭水化物量が少なくなっているため、おかずとしてもお米の代わりとしても積極的に使っていきたい食材です。

第1位:こうや豆腐/凍り豆腐(529kcal/100g)

【一個(16g) あたりの栄養素】

  • エネルギー90kcal
  • たんぱく質7.9g(31.6kcal)
  • 脂質5.31g(47.79kcal)
  • 炭水化物0.91g(3.64kcal)

ダイエットに一番向いている豆腐、それはこうや豆腐です。

豆腐をぎゅっと凝縮して作られているこうや豆腐。たんぱく質は普通の豆腐と比べ少なくなりますが、膨らむ性質のおかげで腹持ちが良いのに炭水化物量が少ない優秀な食材です。ダイエットのためには優先的に食事に取り入れたいですね。

女性が不足しがちな鉄分だって、しじみ約40個分と同じぐらい含まれています。もちろん豆腐ならではの成分は入っていますし、脂質も少ないため、ダイエットの強い味方です。

食べ方としては、代表的なふくめ煮はもちろん、小さくカットしてお肉代わりにしたり、すりおろしてひき肉と混ぜて使えばかさ増しにも使用できます。

100gごとのカロリーを見比べると高く感じますが、高野豆腐は1個16g程度なので、心配はありません。食材にまぜて使う場合には、1回の食事あたり2~3個程度におさめるようにしましょう。

豆腐ダイエットとは?やり方は二通り!

それでは本題の、豆腐ダイエットの方法についてご紹介しましょう。

豆腐ダイエットには、主食を豆腐へ置き換える置き換え型と、食材に豆腐を取り入れるようにする食材型の、二つの型があります。

どちらも本来使う食材よりもカロリーダウンすることで、摂取カロリーを減らしてダイエットをする方法です。

どちらのやり方が優れている、ということはありませんので、自分の生活スタイルに合った方法を選ぶようにしてくださいね。

外でも実践できる!置き換え型

1日の1~2食を主食をお米やパンから豆腐に置き換えるやり方です。

お米はお茶碗1杯で200kcal程度ありますので、1食50g程度の豆腐に置き換えることで、大幅なカロリーカットができます。

例えば、焼豆腐に置き換えたら1食44kcal程度になり、1食約150kcal。2食なら約300kcalものカロリーカットができることになります。

これは、ウォーキングなら1時間、水泳(クロール)なら45分ほどの運動で消費できるカロリーです。

置き換えダイエットで心配なのは栄養の偏りですが、豆腐ダイエットなら主食を変えるだけで、おかずはいつも通りでOK。栄養不足の心配はありません。

むしろ、脂肪燃焼、代謝促進効果、便秘解消など、嬉しい効果が期待できます。

主食を豆腐へ切り替えられるお店は基本的にありませんので、自宅でカロリーカットを狙いたい人向けの方法です。

ただ、普段コンビニやスーパーでご飯を買っている場合でも、お弁当ではなく、豆腐とおかずを買うことで実践することもできるため、実践しやすい特徴があります。

置き換える効果が期待できるのは、夕食>昼食>朝食の順。まずは、夕食の豆腐置き換えから始めてみてはいかがでしょうか。

主食に副菜に、食材型

食材に豆腐を使う、食材型のダイエットも豆腐ダイエットの方法のひとつです。食卓についついお肉が多くなってしまう人や、濃い味が好きな人にオススメの方法です。

お米の量を減らしたくない人は、まずこちらの食材型の豆腐ダイエットにチャレンジしてみてください。

置き換え型と違い、バリエーションが広く、飽きにくいという利点があります。

ここでは、豆腐を食材にしたレシピの例をご紹介します。

合い挽き肉の代わりにする豆腐入りハンバーグ
はじめてでも簡単にできるのが、豆腐入りハンバーグです。
脂質が多く、カロリーが高い合い挽き肉を減らし、豆腐で代用してカロリーカットします。
豆腐はどの豆腐を使うこともできますが、固さのある木綿豆腐だと扱いやすいのでおすすめです。
材料に使う豆腐は、合い挽き肉300gに対して100gほどが適量です。水気を切って使いましょう。
焼豆腐が活躍。豆腐と野菜のあんかけ
固めの焼豆腐なら、多少へらや菜箸を使って炒めても、崩れにくいのでおすすめです。
いつもの野菜炒めに豆腐を入れて、味付けをしたら、水溶き片栗粉であんかけにしましょう。味を付けたあんでとじてもおいしいですよ。
とろみをつけることで満足感もあがり、ダイエットに最適です。
ミートソースにはこうや豆腐の特色を活かす
こうや豆腐の基本の使い方は煮物や汁物に入れて味を含ませますが、新たにおすすめしたいのはすりおろして使う、「すりおろしこうや豆腐」。
水分が抜けて固さがあるこうや豆腐なら、すりおろしてひき肉代わりに使うことができます。
こうや豆腐自体には強い味がついていないため、和風にも洋風にもできるのが嬉しいところ。
カロリーが上がりやすいミートソーススパゲッティにだって、ひき肉の1/3をこうや豆腐にすれば、カロリーカットできる上にかさ増しの節約料理にも大変身です。
汁物には豆腐が相性抜群
お味噌汁に豆腐を入れるのは一般的ですが、それ以外の汁物にも豆腐、使ってますか?
豆腐は味が淡泊なため、どんな料理に入れても味がケンカすることはありません。
特に汁物と相性抜群のため、お味噌汁だけではなく、洋風な野菜スープにいれてもおいしく食べられます。
ちょっと変わったところでは、豆腐が主役の「豆腐ポタージュ」なんかも、優しい味がしておいしいですよ。ぜひ挑戦してみてくださいね。

豆腐だからって油断してはいけない、注意点!

ここまで豆腐ダイエットの嬉しい効果についてご説明してきましたが、だからと言って豆腐を過信するのは良くありません。

豆腐ダイエットを成功させるために押さえたいポイントや注意点を覚えて、豆腐ダイエットで失敗しないようにしましょう。

豆腐ダイエットは週3日、1日2食までを守る

豆腐は栄養を多く含む食材ですが、豆腐ばかり食べていては、当然栄養の偏りができ、不足する栄養素もでてきてしまいます。

特に置き換え型の豆腐ダイエットは週3日、1日2食までを守るようにしてください。

食材型の豆腐ダイエットでも、毎日摂るなら1日1食、週3日なら1日2食までを守るようにしましょう。

豆腐といっても…食べすぎに注意

ローカロリーだから、と豆腐を食べすぎれば、やはりカロリー過多になってしまいます。置き換えは100g程度、料理にするなら1日1丁(300g)以内が目安です。

個人差はありますが、女性の場合は1食あたり500~600kcalにおさめるのが理想です。できるなら野菜を中心としたおかずから半分以上のカロリーを摂取したいところです。

調味料のかけすぎに注意

大豆のみのシンプルな味の豆腐には、調味料や薬味のトッピングが定番ですよね。

もちろん味の調整は不可欠ですが、気を付けたいのはその量です。調味料を使いすぎれば、想像通りに塩分過多になってしまいます。

味付けはほどほどに、できるなら他のおかずの味も楽しみながら摂取するようにしましょう。

こってり濃い味のおかずに豆腐を入れるようにすると、味のバランスも良くなりますよ。

お肉も食べよう。食事はバランスが大事

前述したように、動物性脂質は植物性脂質に比べカロリーが多いため、ダイエットをしている時には避けたくなってしまかもしれません。

ですが、動物性脂質が含まれる牛肉、豚肉などには鉄分やビタミンB21などの、動物性脂質でなければ摂取しにくい成分も多くあるため、完全にカットしてしまうのは誤りです。

とはいえ、現代の日本人は動物性脂質を摂りすぎる傾向があるので控えることは必要になります。

完全に「食べない」選択をしてしまうのは美容や健康にとってNG。どの食材も、バランス良く摂取することが大切です。

豆腐ダイエットなら無理なくカロリーカットできる

いかがでしたか。これから豆腐ダイエットをするときには、ぜひ豆腐それぞれの特性を知って使い分けてみていただきたいと思います。

単純に考えるなら、摂取カロリーを少なくすれば、ダイエットは成功します。

ですが、ただ食べるものをカットするだけでは、カロリーダウンはしても栄養価が足りなくなってしまいます。栄養価が足りなくなれば肌荒れや更年期障害の促進、体力の減少など、身体にさまざまな悪影響を及ぼしかねません。

豆腐ならこれまでご紹介してきた通り、栄養面もばっちり補ってくれます。豆腐ダイエットを活用して、無理なくカロリーカットを目指しましょう。

コメントする