ダンベルダイエットで引き締まった体にする5つのトレーニング法
たくましく太い腕をつくるイメージが強いダンベルによるトレーニングは、やり方次第で引き締まった体づくりにつながってきます。
ただ痩せるのではなく、しなやかな筋肉を作り、引き締まった身体にするためにおすすめのトレーニング方法を5つご紹介します。ダンベルダイエットでムキムキの体にならないための方法もご説明していきます。
Contents
重いと逞しく、軽いとしなやかになる。ダンベルの重さで使う筋肉は違う
普段自分で意識して動かせる筋肉は骨格筋といいますが、この骨格筋には二つの種類に分けられます。
遅筋(赤筋) | 速筋(白筋) | |
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特徴 | 疲れにくく衰えにくい | 瞬発力があり大きな力を発揮する |
鍛え方 |
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鍛えることで起こる身体的特徴 | しなやかな体つき (細マッチョ) |
逞しく筋肉質な体つき (太マッチョ) |
陸上選手で例えると | マラソンランナー | 短距離走(100mなど) |
同じ陸上のアスリートでも、マラソンランナーはどちらかと言えば細く引き締まった身体なのに対して、100mなどの短距離走の選手は逞しい身体なのは、遅筋と速筋のどちらをより鍛えているのかによって変わるためです。
女性がダイエットで目指したいのは、どちらかといえばマラソンランナーのような細く引き締まった身体ですよね。つまり、遅筋を鍛える運動である、軽い重量で回数をこなすトレーニングをすることが必要となります。
息を止めて重たいダンベルを持ち上げる運動は、レジスタンス運動であり、速筋を鍛えるための運動です。ダイエットのためのトレーニングとしては不向きです。
姿勢改善、美肌作り。ダイエット以外にも得られる効果
ダンベルでのトレーニングで得られるのはどのような効果なのかもご説明します。ダイエット効果以外にも、女性にとって嬉しいさまざまな効果を期待できます。
筋肉を鍛えることで基礎代謝が上がる
まず重要になるのはダイエット効果です。軽い重量のダンベルで回数をこなすトレーニングを行うことで、遅筋を鍛えられます。
遅筋の特徴として、酸素をたくさん蓄えられ、そしてエネルギーを多く作り出せるというものがあります。つまり、基礎代謝を上げられる筋肉です。遅筋が赤筋と呼ばれる理由も、速筋に比べて酸素を蓄えられる赤い色をしたたんぱく質がたくさん含まれているためです。
さらに遅筋は年齢を重ねても衰えにくいので、中年太りを予防するためにも鍛えておきたい筋肉です。
体幹を鍛え姿勢改善効果が期待できる
ダンベルは使い方によってさまざまな筋肉を鍛えられます。背中や腹筋、体幹の筋肉なども鍛えられます。これらの筋肉を鍛えることで、キレイな姿勢に改善していけます。
姿勢改善は身体の歪みといった見た目をキレイにするだけではなく、内臓や血管、リンパ管などにも影響を与えます。
姿勢が良くなることで骨盤が正しい位置になり、血管やリンパ管の詰まりを予防・改善する効果もあります。つまり、めぐりが良くなり、むくみなどの改善にもつながります。
子宮脱や内臓下垂などを予防することも可能に
年齢を重ねた女性に多くなると言われている子宮脱や内臓下垂は、お腹周りや骨盤周りの筋肉の衰えで起こってきます。ダンベルダイエットでしっかりとお腹周りの遅筋を鍛えることで、これらの症状を予防することもできます。
実は女性の悩みで多い尿漏れといった問題も、内ももの筋肉を鍛えることで予防することもできます。ダンベルダイエットも方法次第で内ももの筋肉も効率よく鍛え、細く引き締まった足と共に、子宮脱や尿漏れの予防につなげていけます。
めぐりがよくなることでお肌の調子もアップさせられる
軽い重量のダンベルでも、トレーニングをすることで血液循環が良くなり、汗をかくことも多くなります。
さらにダイエットのためにはしっかりと呼吸を行う有酸素運動の状態でトレーニングを行うことになります。めぐりがよくなった血液に沢山の酸素が送られることで、代謝が上がり、お肌の生まれ変わりもしっかりと行えるようになります。
美肌作りにとっては腸の働きは重要です。腸が活性化するとお肌の調子が良くなります。
ダンベルの代わりに使える日用品
ダンベルダイエットをしてみたいけど、ダンベルを買いに行くのが大変。どのくらいの重さが適当なのか分からない。という方も多いですよね。そこで、まずはダンベルを購入する前に、ダンベルの代わりになるものでトレーニングをしてみましょう。
水500mlは500g。ペットボトルなら手に入りやすい
水は1mlあたりの重さが1gになっていますので、500ml入りのペットボトルは500gのダンベルの代わりになります。もし軽すぎるという場合には、もう少し大きめの1000ml入りのペットボトルを利用してみてもいいですね。
しっかりとキャップをしめて使えば、手軽なダンベルにすることができます。ネイルを楽しんでいる方も、ペットボトルくらいの太さがあれば、爪を守りながらダンベルトレーニングができます。
ビックサイズの調味料のペットボトルは持ち手があって便利
ペットボトルだと持つときに太すぎる方には、ビックサイズの調味料のペットボトルや、サラダ油などが入ったボトルもお勧めです。これらのボトルには、持ち手があるため、握りやすくなります。
もともと重量があるボトルを持ちやすくするために持ち手が付けられているため、手が小さな女性でも持ち手がついているタイプのボトルならしっかりと握ってトレーニングができます。
持ち上げる動作ならエコバックも活用できる
レジ袋の代わりにエコバックを持ち歩く人も増えていますが、エコバックもダンベルの代わりに活用可能です。バックの中に重りの代わりに雑誌などを入れれば、自分の好みの重さに調整可能です。
振り上げるタイプのトレーニングには不向きにはなりますが、下から上に持ち上げるタイプのトレーニングであれば、エコバックも持ち上げやすく安全にトレーニングができます。
工夫次第でさまざまなものをダンベル代わりにできます。ある程度トレーニングになれ、自分にとってちょうどよい重さが分かってきたら、ダンベルの購入を検討してみてください。
部位別に紹介。ダンベルダイエットにおすすめの5つのトレーニング方法
女性が特に気にしている部分をしっかりと引き締めることが出来るトレーニング方法を5つご紹介します。それぞれ無理がない範囲で行うようにしましょう。
二の腕のぷにぷに・振袖のようなたるみを取るトレーニング
二の腕のトレーニングというとアームカールという両手にダンベルを持ち肘をまげてダンベルを持ち上げるものを想像しがちですが、アームカールは二の腕の前側を鍛えるためのトレーニングです。
二の腕の気になるたるみは腕の裏側にある上腕三頭筋という筋肉の衰えですので、腕の後ろ側に効果があるプレンチプレスがおすすめです。
- フレンチプレスの行い方
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- ダンベルを持った手を頭の後ろに構えます。この時肘が曲がっている状態です。
- 勢いをつけないようにダンベルを上に向かって持ち上げ、腕をまっすぐに伸ばします。
- 勢いをつけないように元の位置に戻します。
- 10回~15回を1setにし、左右両方行います。
- 2set~3setを無理のない範囲で行います。
なかなか落ちない背中のお肉を取れるトレーニング
加齢や姿勢の悪さで付きやすくなる背中のお肉も、しっかりとトレーニングをすることで脂肪を落とし、きれいな背中を手に入れられます。
ダンベルフライというエクササイズは最初は少しバランスがとりにくく難しく感じるかもしれませんが、背中を集中的に鍛えられるおすすめのトレーニングです。
- ダンベルフライの行い方
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- ダンベルを両手に持って、肩幅程度に脚を広げて置きます。
- 上体を前に倒し、膝を少し曲げておきます。視線は前方に向けます。
- 上体は固定し、両手を蝶が羽根を広げるように上に引き上げます。
- 肩甲骨が引き締まるのを感じたら、ゆっくりと腕を下げます。
- 10回~15回を1setにし、2set~3setを無理のない範囲で行います。
お腹をへこませクビレも作るためのトレーニング
脂肪がつきやすいお腹周りを引き締め、さらにクビレも作れるトレーニングとして、オーバーヘッドオブリーククランチという方法があります。このトレーニングは1つのダンベルを使います。
勢いをつけて行わないよにするのが、オーバーヘッドオブリーククランチをより効果的に行うポイントになってきます。
- オーバーヘッドオブリーククランチの行い方
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- 仰向けになり膝は軽く曲げて立てます。
- 一つのダンベルを両手で握り、頭の上に肘を伸ばした状態でセットします。
- 腕は伸ばしたまま上体を起こしていき、さらに腰をひねりダンベルを左側の床に近づけます。
- ダンベルが床についたら、先ほどとは逆回転で軌跡を辿りながら元の位置に戻ります。
- 反対側も同じように行います。
- 左右を交互にそれぞれ10回~15回を1setとし、2set~3set行います。
身体全体を支える体幹を鍛えていくトレーニング
コルセットのように身体を支える役割を持つ体幹部分を鍛えるためのトレーニングというと難しそうに感じますが、今回はサイドベントという比較的わかりやすく簡単な方法をご紹介します。
腹斜筋を鍛える事はクビレを作ることにもつながります。
- サイドベンドの行い方
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- 両足を肩幅程度に開きまっすぐ立ちます。
- ダンベルを持った手を側面に自然と降ろしておきます。
- 腰を起点にして身体を片側に倒します。腕は自然に降ろしたままにします。
- 腰回りが気持ちよく伸びたら、元の位置に戻ります。
- 反対側も同じように行います。
- 左右を交互にそれぞれ10回~15回を1setとし、2set~3set行います。
太ももに隙間を作るために行いたい内もものトレーンング
太ももの間にスキマがあるとそれだけでも足はほっそりと見えます。軽い尿漏れや子宮脱を予防するためにも、内ももを意識して鍛える事は大切になります。
足を効率的に鍛えていくためには、ワイドスクワットという方法がおすすめです。ワイドスクワット自体は自重で行えるトレーニングですが、ダンベルを一つ使うことで姿勢をきれいに保ったままドレ―ニングができるというメリットがあります。
- ワイドスクワットの行い方
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- 両足を広めに広げ、胸のあたりで一つのダンベルを両手で握ります。
- つま先を外側に向けた状態で、お尻をまっすぐ下に落としていきます。
- 上体や顔が前傾しないようにします。
- 太ももが床と平行の状態になったらゆっくりと立ち上がります。
- 10回を1setにし、2set~3set程度行います。
ダンベルの落下に注意。けがを負う危険性も
ダンベルを使ったダイエットで最も注意したいのは、ダンベルを落下させてしまうことです。ダンベルは重量がありますので、万が一足の上などに落としてしまうとケガをしてしまう危険性があります。
床などを気づつけてしまうというケースもありますので、ダンベルダイエットをするときにはマットなどを敷いたうえで行うこともお勧めです。
またもう少し効果を出したいということで、無理に重たいダンベルを使う人もいますが、これは引き締まった身体づくりではなく、逞しい身体づくりにつながってしまいます。
痩せたいのに逆に体重が増え、太くなってしまいますので、必ず無理のない重さのダンベルを使うようにしましょう。軽いダンベルで少し疲労感を感じる程度の回数に増やしてあげることで、確実にエネルギーを消費し、引き締められます。
ダンベルトレーニングでは、どうしても勢いをつけて持ち上げよう、引き上げようとしてしまうケースもありますが、勢いをつけて行うと関節に負担がかかりますので、動作はゆっくりと行うようにします。
また息を止めて行うようなトレーニングは無酸素運動となり、脂肪を燃焼させる効果が期待できません。さらに、お腹に力を込めるようなトレーニングは骨盤底筋に負担をかけ、かえって子宮脱や尿漏れなどの原因になります。
筋肉痛が起こるか起こらないかを見極めつつ取り組もう
ダンベルを使ったダイエットでは、いかにしなやかな筋肉をつけていくかがポイントになってきます。そのためには、適度な重さのダンベルで、適度な回数の運動を行うことが必要です。
強い筋肉痛が起こるトレーニングを続けるとどうしても太く逞しい筋肉がついてしまい、本来目指している引き締まった体にならなくなります。
何度か試してみて、どの重さが適度なのかを見極めながら、トレーニングを行うようにすることがおすすめです。
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