色素沈着の治し方。美白化粧品やレーザー治療などをうまく利用して

色素沈着の治し方を考えている女性

皮膚の細胞には、メラニンという色素を生成する力があり、紫外線などの刺激から肌を守る働きをしています。

このメラニン色素が肌に定着してしまい、黒ずみやくすみとなってしまったものを色素沈着と言います。肌の防衛反応とも言えるものです。

でも顔に残ったくすみやシミは出来るだけ無くしたいですね。色素沈着はどのようにすれば治るのでしょうか。方法をまとめました。

皮膚への過剰な刺激によって起こる色素沈着

メラニンは皮膚の中にあるメラノサイトという細胞の中で作られます。メラノサイトは表皮細胞の約8%を形成しています。

メラニン色素の働きは、紫外線を浴びるなどの外部刺激から皮膚の組織を守ることです。黒い色素細胞を発生させて表皮を保護します。

この時メラニン色素が表皮に沈着してしまうと黒っぽい痕が出来るのですが、色素沈着の原因は紫外線だけではありません。

色素沈着の原因の例です

  • 虫刺され
  • 火傷
  • ニキビ
  • アレルギーやアトピーなどの皮膚炎
この様に、外的刺激によって皮膚が損傷を受けた時に、皮膚を強く修復させるためメラノサイトから色素が生成されるのです。

ニキビが治っても痕が残ってしまったり、怪我をしたところが痣になることも、色素沈着の一種と言えます。

シミと色素沈着は厳密には違います

シミも表皮にメラニン色素が増えてしまうことで起こる物なので、色素沈着に似た症状です。しかし厳密には両者は分けて考えられます。

大まかにわけると、シミの原因は紫外線などの自然現象で、色素沈着はそれに人為的な要因が加わったものと言えるでしょう。

紫外線を浴びることや体質の変化は自然な出来事ですが、皮膚を強くこすったり化粧品などで刺激を与えるのは人為的な事ですね。

またシミは主に紫外線を浴びやすい顔に出来るものですが、色素沈着は傷跡が原因であることもあり、全身に出来るものという違いもあります。

色素沈着は足、手、デリケートゾーンに出来ることもあります。広範囲の色素沈着の場合は治療法もシミとは異なる場合があります。

ですが色素沈着の原因にはやはり紫外線も含まれています。そして長年紫外線を浴び続けていると、皮膚は刺激を受け続けて疲労し、老化が進んでいきます。

シミや色素沈着があると顔が老けて見えるのはそのためです。肌の老化現象の1つの症状として、色素沈着があるのです。

化粧品を使ったセルフケアの方法

色素沈着は皮膚科で治療を受けることが出来ますが、美白化粧品などをうまく使うと自宅でもケアをすることは可能です。

クリニックに通う時間がない、低価格で治療をしたいと言う方は、こうした薬用化粧品をまず試してみるといいでしょう。

シミを消す成分であるハイドロキノンの入ったものを選ぶ

シミを消す薬用クリームは皮膚科でも処方されますが、薬局などで市販されている物もあり、薬局の方が手軽に購入できます。

その際、シミの漂白成分とも言われているハイドロキノンが含まれているものを選ぶのがおすすめです。

ハイドロキノンとは
麦芽、コーヒー、紅茶などに含まれる天然成分で、写真の現像にも使われていた。現場で働いていた人の手が白くなったことから発見された美白成分。

これまでは管理の難しさから医師の処方箋が無いと購入できませんでしたが、2001年の薬事法改正によって薬局での販売が許可されています。

クリームの他には、化粧水や乳液に含まれているものもあり、洗顔後のこうした基礎化粧品を使用することで色素を薄くする効果が期待できます。

ハイドロキノンについては、こちらで確認が出来ますよ。

美白化粧品とピーリング化粧品を併用する方法

ハイドロキノンと共に利用したいのが、ピーリング化粧品です。ピーリング化粧品とは、表皮に残っている古い組織をきれいにするためのものです。

皮膚は健康な状態ならば常に新陳代謝を繰り返し、新しい細胞が常に表面に敷き詰められています。

しかし生活習慣の乱れなどで代謝のバランスが崩れると、メラニン色素の沈着したままの細胞が排出され皮膚に留まったままになるのです。

そこでピーリングを行い、表皮に残ったメラニン細胞を取り去ってしまうのです。ピーリング化粧品を使用することで、肌の代謝が活発になるのでより効果的です。

色素沈着を皮膚科で直す場合の治療法

セルフケアで効果が無かった場合は、皮膚科や美容外科、美容皮膚科などでレーザー治療を受けるという方法もあります。

レーザー治療とは、様々な種類のレーザーを使用してメラニン細胞に刺激を与え、黒ずみを作っている原因である細胞を破壊することでシミや痣を治します。

レーザーの種類の例

  • 炭酸ガスレーザー 炭酸ガスの振動で細胞を加熱し、メラニンの多い細胞を死滅させる
  • Qスイッチレーザー 短時間に高エネルギーのレーザーを照射することでメラニン細胞だけを破壊してその他の細胞を傷つけない。

Qスイッチレーザーの場合は、色素の沈着が長期にわたって見られる場合に使用されるものあり、色素が沈着してからすぐの場合には刺激の少ない炭酸ガスなどを用います。

皮膚科での治療の詳細については、こちらの記事で確認をしてみてくださいね。

体に出来た色素沈着の治し方

化粧品での色素沈着の治療は顔を中心に行うものです。でも足や脇、デリケートゾーンに色素が沈着してしまう場合もあるのです。

体に出来る沈着は広範囲にわたる場合もあります。どのように直していくのか、部分別に見て行きましょう。

座り方、体の洗い方などで出来てしまう足の色素沈着

足に出来る色素の沈着は、膝や脛に出来る場合が多いです。それは、普段の座り方の癖や正座の習慣に寄るからです。

足を組んだり正座して脛に刺激を与え続ける時間が長いと、そのダメージを受けた肌がメラニンを生成してしまいます。

足に出来た色素沈着は、美容クリームを塗ることでケアする方法もあります。よく使われるのが、メラニンの抑える作用のあるトラネキサム酸を使用したものです。

またクリームで皮膚の水分を補うことで、新陳代謝を活発にすることも期待できます。古い組織を排出出来るのは顔と同じですね。

広範囲にわたって大きな痣のような状態になっている場合は、やはり皮膚科で治療や薬の処方を受けるのがいいでしょう。

脇、デリケートゾーンの治療法

脇やデリケートゾーンは、皮膚と皮膚が擦れやすい事から常に刺激に晒されている状態にあり、色素沈着が出来やすい場所です。

特に夏に向けてのシーズンは半袖で水着になる機会も多く、脇の黒ずみは大きな悩みになりますね。

脇の色素沈着は、制汗スプレーが原因で出来る場合もあります。汗用スプレーは毛穴を塞ぐ作用もあるので、そこで代謝が阻害されてしまって炎症が起き痕が残ります。

脇の下に出来た色素沈着は、皮膚科を受診してレーザー治療を受けるのが効果の高い方法です。

脇の下の色素にアプローチするのは、フォト治療という光を使った治療がよく行われています。

フォト治療
レーザー治療の一種。塞がってしまった毛穴を開いてつまりを取り除き、炎症や色素沈着による痕を消すことを目的としている。

フォト治療は痛みが少ないため麻酔の必要が無く、施術時間も20分程度で終わることから、脇のケアに悩む女性に高く支持された治療法です。

ですが、デリケートゾーンの治療のために皮膚科を受診するのははずかしくてなかなか出来ない…という方もいますね。

その場合は、美容クリームを使うなどしてマッサージを行い、肌の代謝を活発にして色素の溜まった細胞が排出されるように促しましょう。

レーザー治療も効果が高いので、試したい方は完全女性スタッフなどのクリニックなら抵抗が少ないかもしれませんよ。

脇の黒ずみを予防したい方はこちらの記事をご参考に!

毎日の生活習慣を整えることも大切!できてしまったらすぐに治療を

色素沈着は、皮膚への外的刺激を原因にして起こるものですが、それには毎日の生活習慣が大きく関わっています。

食べ物、起きる時間寝る時間、お風呂の入り方、仕事、歩き方、座り方など様々な要因があるのです。

ストレスの少ない健康的な状態の時ではないと肌は上手に代謝してくれないものです。新陳代謝であるターンオーバーを活発にすることが重要です。

それでも沈着が改善しない場合には、皮膚科を受診することをおすすめします。セルフケア商品だけでは、余計に肌に刺激を加えてしまうこともありますから。

また、黒ずみケアはパーツごとに違います。こちらの記事を読んで各パーツごとのケア方法をチェックしておきましょう。

コメントする