縄跳びダイエットは手軽なのに難易度が高く負担も大きな方法

縄跳びダイエットをしている女性

子どもの手軽な遊びの一つに縄跳びがあります。子どものころやったことがあるという方も多いですよね。ですが、大人になって縄跳びを飛んでみると、少し飛んだだけで疲れてしまったという経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

縄跳びは非常に運動強度が高く、プロボクサーが減量のために行っている運動としても知られている通り、ダイエット効果は非常に高いと感じます。

ただ、縄跳びダイエットは膝や腰にかかる負担も大きく、胸にも負担がかかります。身体に負担をかけにくい方法や、飛び方など、怪我無く縄跳びダイエットを行う方法をご紹介します。

非常に高い縄跳びの運動強度。軽めのランニングよりも上

縄を回して飛ぶという非常に単純な動作で行える縄跳びは、手軽に感じますが実はとても運動強度が高くなっています。

縄跳びの運動強度と、ウォーキング、自転車、ランニングなどの運動強度を比較してみましょう。

項目 運動強度(METs)
ウォーキング 3~5
自転車 4~8
ランニング 7~10
縄跳び 8.8~12.3

このように運動強度はランニングよりも高いということが分かります。指数に幅があるのは、同じ運動でも軽く行った場合と真剣に行った場合とで運動強度は変わるためです。

縄跳びの場合にはゆっくりのペースなら8.8METs、程ほどのペースなら11.8METs、速いペースなら12.3METsとなります。

運動強度は消費カロリーを計算する目安となるものです。運動強度指数(METs)×体重(kg)×時間(h)×1.05=消費カロリー(kcal)という計算式で消費カロリーを計算できます。

この計算式に当てはめていくと、体重60㎏の人が程ほどのペースで縄跳びを10分間行ったときには、124kcalを消費するということになります。運動強度や10分間当たりの消費カロリーという面では非常にダイエット効果が高い運動といえます。

この部分だけ見ると、縄跳びはダイエット効果が高くおすすめの運動ということになりますが、いくつかの問題もあります。

縄跳びダイエットのメリットやデメリットについては後ほどご紹介します。

縄跳びで得られる4つのダイエット効果

消費カロリーが多い縄跳びダイエットは、カロリー消費以外の面でもダイエット効果があります。具体的な効果を4つご紹介します。

有酸素運動だから脂肪燃焼効果が高い

縄跳びはジョギングやウォーキングと同じように有酸素運動に分類されます。縄跳びをしながら沢山呼吸をすることで、脂肪燃焼に必要な酸素を体にしっかりと取り入れられます。

身体も温まり血液循環も非常に良い状態になりますので、たっぷりの酸素を身体に取り入れられ、脂肪をしっかりと燃やしてくれます。

体幹を鍛え基礎代謝を上げて寝ている間も痩せる身体になれる

ジャンプをすることは身体全体の筋肉を動かします。普段なかなかトレーニングをすることができない身体の内側の筋肉を鍛えていくこともできます。

胴体の部分には身体を支えバランスを取る体幹と呼ばれる部分がありますが、ジャンプを繰り返すことで体が不安定な状態になると、体幹はバランスを取ろうと働きます。体幹が働くことで体幹にある筋肉も鍛えられるという効果もあります。

普段鍛えられない筋肉を鍛えることで、基礎代謝を上げていけます。基礎代謝が上がれば、寝ている間のエネルギー消費が高くなるため、痩せやすい身体づくりをしていけます。

また身体の70%を占める下半身を集中的に鍛えられる縄跳びは、効率よく筋肉を鍛え基礎代謝を上げていける運動といえます。

心肺機能の向上でめぐりのよい身体づくりができる

縄跳美を続けると息切れを感じ、ものすごい速さで心臓が動いていることを感じます。非常に心肺機能を使う運動であることを実感できます。

心肺機能は使えば使うほど高まっていきます。沢山の酸素を身体に取り入れ、取り入れた酸素を全身に運ぶ血液循環を良くしていけます。つまり、酸素が沢山身体に入れば、それだけ脂肪が燃えやすい身体になります。

酸素だけではなく、取り入れた栄養もしっかりと運ばれ、いらないものを排出するという機能も活性化させていくこともできます。めぐりがよい身体を作っていけることになります。

下半身と腕という女性の気になる部分を引き締められる

主に下半身の筋力強化が期待できる縄跳びですが、腕を回すという動作もあるため、腕の引き締め効果も期待できます。

下半身と腕という、女性の多くが気になっている部分を同時に引き締めることが出来るのが縄跳びという運動です。

大きく腕を振り回さなくても、縄跳びを回す振動が優しく腕の筋肉を刺激してくれますので、腕を太らせる筋肉ではなく、細く引き締める筋肉をつけられるというのも嬉しい点です。

メリットは安い・気軽・場所がいらないお手軽ダイエット

縄跳びダイエットのメリットといえば、やはりコストがかからないという点があります。ダイエットはどうしてもコストが高くなりがちです。ダイエット器具も1万円以上するものは多いですし、ダイエット食品も続けるには厳しい価格のものが多いですよね。

ですが、縄跳びなら100円ショップでも売っていますし、高い縄跳びを買ったとしても、3,000円もあれば購入できます。一度買ってしまえばそのあとに追加で購入しなければならないといった負担もありません。

さらに、縄跳びさえ買ってしまえば、家の外に出て気軽に縄跳びにチャレンジできます。場所としてもせいぜい畳1枚ほどのスペースがあれば、縄跳びをすることができます。

普段の生活の中にちょっとだけ縄跳びをする時間をつくることも難しくはありません。これだけ手軽なのに、短時間でかなりエネルギーを消費する運動ができるのですから、お手軽ダイエットということができます。

関節への負担が大きく短時間しかできない。胸の形が崩れる心配も

縄跳びダイエットの最大のデメリットといえば、運動効果が高い分、どうしても長時間飛び続けることが難しいという点があります。

膝や腰にかかる負担も大きく、胸にも影響が出てきます。具体的にどのような負担や影響が出るのかをご説明します。

ジャンパー膝になる危険性がある。体重が重い人はとくに注意

膝はもともと身体を支えるために大きな負担を強いられている関節です。普通に歩いていても、体重の2~3倍の負荷がかかっていますが、縄跳びはさらに飛び上がり着地する動作になるため、体重の6倍以上の負荷がかかります。

つまり、体重60kgの人なら、縄跳びで一回飛ぶたびに360kgの負荷が膝にかかるということになります。

大きな負荷が縄跳びで飛ぶたびに膝にかかり、違和感や痛みなどが起こってくることがあります。この違和感や痛みがやがてジャンパー膝と呼ばれるひざの故障につながってしまう危険性があります。

クーパー靭帯が伸びたり切れたりすることでバストの下垂の危険も

縄跳びを女性が行うと、どうしてもバストが大きく揺れるということが起こります。バストが揺れることによって、バストを支えているクーパー靭帯という組織には大きなダメージを与えてしまいます。

クーパー靭帯は一度伸びてしまったり切れてしまったりすると、残念ながら元に戻すことができません。バストが揺れることでクーパー靭帯にダメージを与えてしまうと、バストの下垂、型崩れが起こってしまう危険性があります。

デメリットを予防するためにできる二つの事

縄跳びダイエットには大きなデメリットが二つありますが、工夫次第ではデメリットを予防して安全に縄跳びダイエットをすることもできます。

バッシュなど衝撃を吸収するシューズを履いて行う
シュートを打つときにジャンプを繰り返したり、コート内を走り回るバスケットも膝に大きな衝撃を与えるスポーツですが、この衝撃を吸収するためにバッシュなどの衝撃吸収効果があるシューズを履くことでジャンパー膝の予防を行っています。

縄跳びを飛ぶ時にも、このような衝撃を吸収する素材が使われているシューズを履くようにすることで、少しでも膝にかかる負担を減らすようにしましょう。

バストをしっかりと固定させるスポーツブラやさらしを活用する

バストの揺れを軽減することでクーパー靭帯が伸びたり切れたりすることを予防することができます。スポーツブラを着用したり、さらしを活用することで、バストを固定して揺れない工夫をします。

スポーツショップに行くとランナー用のブラなども売られていますが、このタイプもバストの揺れを軽減できますのでおすすめです。

安くはじめられることが縄跳びダイエットのメリットではありますが、デメリットをカバーするためにはある程度の費用が掛かってしまいます。

やや重めの縄跳びが飛びやすい。縄がない縄跳びでも大丈夫

縄跳びと一言で言っても様々な種類のものがあります。100円ショップで販売されているような軽い縄跳びは、飛んでみると少し飛びにくさを感じます。これは縄跳び自体が軽すぎるためです。

思うように縄跳びを回せずに引っかかってしまうということも起こりやすいのが軽い縄跳びです。

回しやすさという点では、アスリート向けの縄跳びなど300g程度の重さがある縄跳びであれば、とても回しやすくなります。ただ、腕には大きな負担がかかってきます。ある程度腕力がある方や体力に自信がないと、回し続けることも大変です。

ダイエットのための縄跳びとしては、150g~200gくらいの重さの縄跳びを選ぶようにすることがおすすめになります。

縄跳びといえば、持ち手とロープがあるイメージがありますが、ロープがないエア縄跳びと呼ばれるタイプのものもあります。エア縄跳びは持ち手の先に少しロープがあり、先端に重りがついてます。

腕を回すと重りが回転するため、ロープがある縄跳びと同じように腕にも振動を与え引き締め効果が得られます。足元にはロープが来ませんので、縄跳びがいつも引っかかってしまって長い時間飛べないという方でも、引っかかることなく飛べます。

ダイエットにおすすめの縄跳び3選

縄跳びダイエットに適した縄跳びを3つご紹介します。それぞれの縄跳びの特徴や、おすすめのポイントについてもまとめました。

asics クイックグラスプトビナワ

汗をかいても滑りにくく、握りやすい持ち手と、寒い時期でもクセが付きにくいロープという特徴をもつ縄跳びです。日本なわとび競技連盟公認の縄跳びにもなっています。競技用のなわとびということもあり、飛びやすい縄跳びです。

重さは比較的軽めですが、その分長く飛び続けやすいという特徴もあります。長く飛び続けられる縄跳びを探しているという方にはおすすめです。

ロープや持ち手の部分など特許を取得しているため、他の縄跳びとの違いを感じられそうです。

参考価格:1,000円前後

DB Praise スキッピング・ロープ

持ち手とロープの接続部分にベアリングが入っているため、回しやすい縄跳びです。テンポよく縄跳びをしたいという方には向いています。

ロープの内部にワイヤーが入っているため、飛び損ねるとかなり痛みを感じますが、耐久性はとても高いといえます。ロープの長さは簡単に調整可能で、特別な道具も不要です。切断する必要もありません。

重さも130g程度と比較的軽めですが、その分腕に負担がかかりにくい縄跳びです。

参考価格:700円前後

ALINCO エアージャンプロープ EXG103

エア縄跳びですが、普通の縄跳びとしても使えるようロープが付属しています。エア縄跳びとして使うときには、室内でも利用でき、持ち手にはカウンターやタイマーなどが内蔵されています。

マットも付属しているので、足の負担を軽減する効果も期待できます。重さは170gとやや重たい縄跳びですが、その分ダイエット効果が期待できます。

参考価格:2,300円前後

ダイエットのための縄跳びは、1分1setで30秒休憩を6~10セット

縄跳びダイエットは関節に負担がかかる点や胸の型崩れや下垂といった心配もありますが、無理なく行うことでこれらの心配を低減することもできます。

負担を少なく無理なく縄跳びダイエットを行うポイントをまとめました。

バストの揺れを抑えられるウェアを着用する

縄跳びを始める前の準備としては、やはりバストの揺れを抑えるスポーツブラなどを着用するようにします。バストの下垂をはじめ、バストの揺れによって起こる肩こりなども予防できます。

スポーツブラにもいろいろな種類がありますが、縄跳びの時にはランニングなどで着用するタイプのものがおすすめです。背中の部分がH型やY型のタイプだと、肩甲骨周りが動きやすいという特徴もあります。

縄跳び前後はしっかりと体操とストレッチを行う


縄跳びの前後にはしっかりとストレッチを行い、関節部分も柔らかに動かせるように屈伸運動も行います。足首も使いますので、アキレス腱を伸ばしたり、足首を回すといった体操も忘れないようにします。

太ももの前、内もも、ふくらはぎなど、下半身の筋肉を優しく伸ばすことで、筋肉痛の防止にもつながってきます。

縄跳びの後は疲労物質が筋肉に溜まらないように、縄跳び前に行うのと同様のストレッチと体操を行います。ストレッチと体操を行うことで、疲労物質の排出を促せます。

硬い床よりもやや柔らか目のところで行うようにする

縄跳びはどうしても膝や足首に大きな負担をかけるため、衝撃吸収性のあるシューズを履くようにしますが、床にも注意しましょう。

硬い床の上でジャンプをするよりも、柔らかい床の上でジャンプをした方が衝撃は少なくなります。ただ、柔らかすぎると旨く飛べませんので、飛びやすいかどうかも考える必要があります。柔らかすぎると着地の時に脚をひねりやすいというデメリットもあります。

コンクリートやアスファルトよりは、土の上の方がいいですし、クッション性がある床面ならなお、足にかかる負荷は低くなります。ゴムマットを利用したり、ダンボールを敷くといったこともお勧めです。

砂利や砂の上は縄跳びで小石が飛んでしまったり、縄が受ける抵抗が強すぎますので避けましょう。

飛び方によっても負担を軽減できる

縄跳びは飛び方によっても足にかかる負担は変わりますし、飛びやすさ、続けやすさにも違いがあります。

片足だけで跳び続ける片足飛びや、両足を同時に着地させる両足飛び、さらに二重飛びや三重飛びなどは非常に足に負担をかけてしまう飛び方なので、長い時間飛ぶのには不向きになります。

縄跳びの飛び方の中でおすすめできるのは駆け足飛びです。

縄を回しながら走るように飛ぶ駆け足飛びは、高くジャンプする必要もなく、着地で足にかかる負担は軽くなります。リズミカルに飛ぶこともできるため、長い時間飛ぶのにも適しています。

高く飛ばないことが足にかかる負担を軽減するためには必要です。どしんと足の裏全体をつける着地は、足の骨全体にも衝撃を与えるため、できるだけつま先だけで着地をするイメージで飛ぶようにします。

駆け足飛びは膝を多少持ち上げる飛び方ですが、膝を持ち上げずに足を後ろにスライドさせる手抜き飛びという方法もおすすめです。飛び上がらないため、足にかかる負担は非常に低減できます。

縄跳びの選手の方々も手抜き飛びという方法で飛ぶ方が多いほど、負担を掛けずに飛べる方法です。

1分飛んだら30秒休むを繰り返すようにする

縄跳びダイエットを始めたばかりのころは、長く続けることはとても大変です。

まずは1分間飛んだら30秒休憩むを6回~10回程度繰り返し行い、10分間休みながら飛ぶようにします。慣れてきたら、徐々に2分飛んで30秒休憩するというようにしていきます。

最終的には30分くらい飛び続けれられるようになれば、ダイエット効果が実感できるようになってきます。それまではダイエットといいうよりは、現状維持や健康促進のための運動程度と考えるようにしましょう。

無理は禁物。縄跳びダイエットは難易度は高い方法

子どもでもできる縄跳びは、一見とても簡単そうな運動ですが、実際には非常に運動強度が高い運動です。その分難易度も高い運動にもなります。

慣れてきて長く飛び続けられればダイエット効果は非常に高くなります。

はじめは1分間飛び続けることも非常に大変と感じることも多いのですが、馴れてくると次第に1分間連続、2分間連続と徐々に時間を延ばしていけます。ただ、飛ぶ時間が長ければ膝や腰に掛かる負担も大きくなります。

無理をすることは絶対に禁物と言える運動です。まずは少しずつ様子を見ていくようにしましょう。そして、身体に負担が少ない状態で飛ぶことを心掛け、安全にダイエットするようにしましょう。

また縄跳び以外にも自宅でできる器具を使ったダイエットをミックスすれば、更に効率的に痩せられそうですよ!

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