頭皮のカビは薄毛や加齢臭の原因に!正しい知識で健やか頭皮を守ろう

頭皮のトラブルが気になり始めたときには、「どうしてこんなことになってしまったのか、原因が気になる!」という方も多いことでしょう。

あまり知られていませんが、頭皮のトラブルは頭皮の「カビ」が原因で引き起こされてしまうケースもあります。

頭皮にカビなんて…よほど不潔にしている人だけの問題でしょ?なんて思ったあなたは要注意!誰もが遭遇する可能性がある、頭皮のカビトラブルの原因や対処法を紹介します。

人間の頭皮にとって「カビ」は欠かせない存在

カビ(真菌)に対して、「不潔」「危険」など、ネガティブなイメージを抱く方は多いことでしょう。一度発生すると、根絶するのは非常に厄介なカビ。しかし人間にとって、カビとは非常に身近な存在なのです。

実は人間の皮膚や髪には、たくさんの菌が住み着いています。マラセチア菌もその中の一つで、皮脂を栄養にしています。

マラセチア菌は確かにカビの一種なのですが、誰の皮膚にも存在していますし、またその存在が、皮膚を弱酸性の状態に保ち、肌のバランスを保つための働きをしてくれています。

通常であれば、カビの一種であるマラセチア菌が、頭皮や髪に対して悪さをするようなことはありません。

トラブルの原因となるのは異常繁殖!

頭皮や髪にトラブルが起きてしまう原因になるのは、マラセチア菌の異常繁殖です。

適正量であれば人体にとって有益な菌も、バランスが崩れれば悪影響をもたらす原因になってしまうというわけですね。

マラセチア菌が異常繁殖することで起こり得るトラブルは以下のとおりです。

  • べたべたしたフケ
  • かゆみを伴う炎症
  • 抜け毛の増加
  • 頭皮の加齢臭

何らかの原因によりマラセチア菌が増殖すると、菌そのものや菌が生み出した物質が、頭皮に刺激を与えるようになってしまいます。

この刺激が原因で炎症を引き起こしたり、薄毛の原因になってしまうことがあります。また刺激を受けた皮膚がターンオーバーを活性化させることで、フケの量が多くなってしまうでしょう。

頭皮の状態が悪化すると、独特の臭いを発生するケースも少なくありません。「もしかして加齢臭?」と感じたら、マセラチア菌による影響も疑ってみてください。

マラセチア菌の増殖が原因で引き起こされる頭皮トラブルは「脂漏性皮膚炎」と言いますが、皮脂が多い人ほどリスクが高く、また皮脂によってフケがべたべたしている点も特徴の一つとなっています。

人間にとって、常在菌と呼ばれる「カビ」は非常に身近な存在で、過度に恐れる必要はありません。ただし頭皮トラブルが気になる場合には、カビが異常繁殖している可能性もあり、適切に対処することでトラブルを悪化させない工夫が大切です。

関連記事:フケ発生は頭皮からのSOS!原因と対策を知って健やかな髪へ

カビが原因で引き起こされる脂漏性皮膚炎…対処法2つ

カビの異常繁殖が原因で引き起こされる脂漏性皮膚炎。頭皮や髪の健康を守るためには、速やかにケアを行うことが大切です。

頭皮や髪を守るためには、ぜひ以下の2つの対処法を実践してみてください。

医師のもとで適切な治療を受ける

脂漏性皮膚炎の症状を抑えるためには、まず異常に増えてしまったマセラチア菌を減少させる必要があります。そのために使われるのが抗真菌剤です。

脂漏性皮膚炎の症状を改善させるために、非常に有効な薬となりますが、医師の処方を受けて使用するのが一般的です。

面倒に感じるかもしれませんが、まずは皮膚科を受診し、医師の指示のもとで治療を進めていきましょう。

生活習慣を改善し、菌の繁殖を防ぐ

さて、もう一つ、忘れてはいけないのが生活習慣の見直しについてです。実はマセラチア菌の異常増殖の裏には、さまざまな習慣が関連しているケースも多いもの。

間違った生活習慣を改善しないまま、抗真菌剤の使用を続けたとしても、状況は一進一退を繰り返すだけになってしまいます。

マセラチア菌を増殖させるきっかけになるのは、以下のような生活習慣です。

  • 睡眠不足
  • ストレス過多
  • 偏った食生活
  • 頭皮に合わないシャンプーの使用
  • 洗髪後の間違ったケア

睡眠不足やストレスが重なると、人間は皮脂の過剰分泌を起こしやすくなります。また脂っこい食事ばかりを好む場合にも、注意が必要です。

どれにも当てはまらない場合には、毎日の洗髪習慣に目を向けてみると良いでしょう。シャンプーを変えるほか、洗髪後、速やかに頭皮を乾燥させることも大切です。

抗真菌剤の使用と生活習慣の見直し、二つの側面からケアをスタートすることで、脂漏性皮膚炎は改善へと向かいます。まずは自分に必要な「見直し」について、検討してみてくださいね。

他者から感染するカビに注意!

頭皮に発生するカビには、もう一つ、水虫の原因となる菌・白癬菌が引き起こすタイプも存在しています。

こちらのカビが頭皮で繁殖した場合に引き起こされる感染症を「頭部白癬」もしくは「しらくも」と言い、以下のような症状をもたらします。

  • フケの発生
  • 抜け毛の増加
  • 頭皮にかさぶたができる
  • 赤く腫れあがった部分ができる
  • かゆみの発生

先ほどのマセラチア菌が、人間の体にごく普通に住み着いている菌であるのに対して、白癬菌は他者から感染することで、自身の体に悪影響を及ぼします。

白癬菌は頭髪を好み、一度感染すると完全に除去するのが難しいカビの一種としても知られています。

とはいえ、頭部白癬を放置した場合、患部を中心にしてごっそりと毛が抜けてしまうケースも多く、できるだけ早めに治療をスタートすることが重要です。

頭部白癬は「治療+予防」が重要

頭部白癬の治療は、皮膚科医のもとで行います。飲み薬や塗り薬を使って、適切に処置していく必要があるでしょう。

また人から人へと感染していくタイプのカビであるため、普段から予防策を取っておくことが非常に重要なポイントとなります。

  • タオルの使いまわしは避ける
  • 1日に1回は頭皮を洗い、清潔にする
  • 頭皮に傷をつけない
  • 家族に感染者がいないかどうか、日ごろから確認する

頭部白癬の感染源として多いのは、感染者が利用したタオルを介して、別の人間へとうつるというもの。菌が付着して24時間が経過すると、感染してしまいますから、1日に1度は頭皮を洗い、清潔に保つことが大切です。

頭皮にひっかき傷などがあると、その部分から菌が入り込み、感染しやすくなってしまいます。普段から傷を作らないよう注意しましょう。

白癬の特徴として、「一緒に生活している家族に感染しやすい」という点が挙げられます。普段から家族の様子をチェックしておくことも大切です。

髪のアンチエイジングのため、頭皮のカビもチェックしよう!

女性の見た目にとって、重要な役割を果たす髪。加齢と共にトラブルが気になり始めたときには、「なんとかしたい!」と焦る方も多いことでしょう。

髪のアンチエイジングを目指すのであれば、頭皮環境の正常化は欠かせないポイントでもあります。そのためには、カビが原因で引き起こされる症状や対処法についても、しっかりと頭に入れておきましょう。

人間の頭皮にも、カビは自然に住み着いていて、それ自体は特別な問題ではありません。

しかしそのカビも、数が多くなれば、薄毛やフケ、加齢臭などの原因になってしまいます。気になる症状があれば、ぜひ頭皮のカビの状況にも、気を配ってみてくださいね。

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