顔のたるみは頭皮ケアでも改善できる?正しい方法で取り組んで!

頭皮マッサージしている女性

顔のたるみというと、つい顔のケアにだけ注目しがちですが、頭皮の状態によっても顔がたるむ可能性があります。もともと顔の表皮と頭皮はつながっているため、無関係というわけにはいきません。

頭皮が衰えた状態になると顔にも影響が出てきて、おでこにシワができ、まぶたが下がり、目の周りや頬のたるみが起こってくる。ということが起こってきます。

ここでは顔のたるみにどうして頭皮が関係しているのか、そして顔のたるみの改善効果が見込める正しい頭皮ケアについてご紹介していきます。

たるんだ頭皮は下に下がり顔をたるませる原因に

頭部を横から見てみると、だいたい三分の一くらいが顔と呼ばれる部分で、残り三分の二は頭と呼ばれる部分になっています。髪が生えているため分けて考えやすくなりますが、皮膚にだけ注目してみると、実はすべてつながっています。

このつながっている皮膚ですが、もし上の方がたるんだ場合、どうなると思いますか?重力があるため、当然ですが上の方でたるんだ皮膚は自然と下に下がってきます。

頭の後ろの方でたるんだ場合には、後頭部がたるむため髪に隠れて目立ちませんが、頭の前の方の皮膚がたるめば、おでこや目の周り、頬などにたるんだ皮膚が下りてきて顔のたるみとなって目立つことになります。

実は皮膚だけではなく、皮膚の下にある筋肉も頭の筋肉と顔の筋肉はつながっています。

頭全体に広がる帽状腱膜は額の筋肉にある前頭筋や、こめかみ部分にある側頭筋をぎゅっと引き上げてくれます。

前頭筋はさらに眼輪筋などを引き上げ、側頭筋は頬筋や咬筋を引き上げる効果があります。つまり、衰えることでたるみにつながる表情筋を引っ張り上げてくれる筋肉ということができます。

頭皮と共に頭の筋肉が衰えると表情筋を引っ張り上げる力も衰えるため、顔のたるみを起こしてしまいます。

頭皮は顔よりも実はたるみやすい

普段は髪に隠れているためにあまり意識をすることが少ない頭皮ですが、それゆえに頭皮に目を向けることが少なく、顔の皮膚に比べても実はたるみやすくなっています。

頭皮がたるみやすい原因はいくつかあります。

  • 加齢によりハリや弾力が低下するため
  • 紫外線を受けやすくコラーゲンやエラスチンが破壊されやすい
  • 皮脂の蓄積によるトラブルが多い
  • 心臓より遠いことで血行不良になりやすい

一つ一つについて詳しく見ていきましょう。

加齢によりハリや弾力が低下するため

頭皮といっても、基本的な構造は顔の皮膚と同じものです。顔の皮膚が年齢を重ねることではりや弾力を失うように、頭皮もまた加齢による影響が出てくる部分です。

顔は比較的スキンケアをしっかりと行う人が多いのに対して、頭皮はどうしても髪に隠れているために頭皮ケアをしっかりと行わない人も多く、顔の皮膚よりも衰えが顕著に表れやすくなっています。

加齢による影響がとても強く出やすい部分になっています。

紫外線を受けやすくコラーゲンやエラスチンが破壊されやすい

顔は日焼け止めを塗ったり、ファンデーションを使ったりすることで、念入りなUVケアを行うことが多いのですが、頭皮となるとどうでしょうか。髪があるためにUVケアを行う人は少ないのではないでしょうか。

頭は身体でも最も上にある部分で、紫外線を浴びやすい部分です。特に髪の分け目の部分は常に紫外線にさらされている部分ということもできます。

紫外線の影響で、頭皮の真皮の部分にあるコラーゲンやエラスチンといったハリや弾力を支える成分が破壊され、たるみやすい状況を生み出しやすくなっています。

皮脂の蓄積によるトラブルが多い

頭皮の部分は他の皮膚に比べると、皮脂の分泌が非常に活発な部分ということが出来ます。そのために皮脂が毛穴につまってしまったり、皮脂が酸化をして皮膚にトラブルを引き起こしてしまう。ということが起こりやすい部分になります。

実は皮脂が毛穴につまり、毛穴を広げてしまうことも毛穴たるみを引き起こし、皮膚全体のたるみにつながっていきます。

皮脂は頭皮の健康のためには必要な成分ではありますが、余分な皮脂は頭皮をたるませる原因になってしまいます。

心臓より遠いことで血行不良になりやすい

身体の中でも頭皮の部分は心臓から遠く、どうしても血行不良を引き起こしやすい部分です。心臓から頭部に向かう血管は、脳に多量の酸素や栄養素を送るために太い血管が通っていますが、頭皮の部分だけを見ると血管は非常に細い毛細血管になっています。

もともと頭皮の部分は紫外線や皮脂の酸化などによって硬くなりやすく、細い血管を圧迫して血液の流れを阻害しやすくなっています。

血行不良になれば皮膚の細胞をつくる栄養素や酸素が送られにくくなりますので、健康な頭皮を育むことが難しくなってしまいます。

頭皮ケアは、洗う・潤す・フタをする

顔のお肌のよりもダメージを受けやすくたるみやすい頭皮は、しっかりとケアをしてあげることが必要です。普段行っているスキンケアを同じように、頭皮のスキンケアを正しく行うことが頭皮を健康に、そして頭皮をたるみにくくするポイントです。

では、正しい頭皮のスキンケアは、どのように行っていけばよいのでしょうか。

頭皮も構造自体は顔のお肌と同じなので、頭皮のスキンケアの方法もお肌のスキンケアと基本的には同じで、洗う・潤す・フタをするという3ステップになります。

シャンプーは洗うよりもマッサージすると考えよう

スキンケアがまずクレンジングや洗顔を行うのと同じように、頭皮の場合もまずは洗うというケアが最初にきます。頭皮を洗うために利用するのはシャンプーですよね。

シャンプーというとどうしても汚れを落とすための物と思いがちですが、実際にはシャンプーは洗うことよりも頭皮をマッサージするイメージを持つことが必要です。

頭皮は他の部分よりも皮脂の分泌が活発なため、皮脂が気になり強い洗浄力のシャンプーを選びがちですが、実は強い洗浄力のシャンプーは頭皮を乾燥に傾け、頭皮のトラブルを引き起こしてしまいます。

選ぶ時には洗浄力はマイルドなタイプを選び、泡立ちが良いものを選ぶようにします。頭を洗うときには、このたっぷりの泡で優しく頭皮をマッサージするイメージで行います。

ちょうど、洗顔料を泡立ててたっぷりの泡で顔を洗うのと同じで、頭皮もたっぷりの泡で洗います。洗い方もごしごしと洗うのではなく、泡をつぶさないくらいの強さで、泡でマッサージをするようにします。

シャンプーで洗った後には、ぬるま湯でしっかりとすすぐことも忘れないようにしましょう。洗浄成分をしっかりと洗い流すことがポイントです。

シャンプーの後にトリートメントやコンディショナーを利用するときには、毛先を中心として使い、頭皮には付けないようにすることもポイントになります。

頭皮用の美容液を利用してしっかり潤す

シャンプーをしてタオルで優しく水分を取った後は、頭皮用の美容液を利用して頭皮に潤いを与えてあげるようにします。ちょうど洗顔後のお肌に化粧水や美容液を使うのと同じです。

頭皮用の美容液というものが販売されていますので、基本的には頭皮には頭皮用の美容液を利用するようにします。顔用の化粧水には含まれていない抗炎症成分や髪によい成分などが含まれています。

美容液を頭皮に利用するのは、できるだけお風呂上りで頭が温かい状態の時がベストです。毛穴も開いた状態になっていることが多く、浸透力が高い状態になっているためです。

この時も頭皮をマッサージするように美容液を塗っていきますが、指先で塗り込むよりは、手のひらの下の部分のぽっこりと盛り上がっている部分でじんわりとマッサージをするように浸透させていきましょう。

指先よりは手のひらの下の部分の方が一点に力が入らないため頭皮に優しくマッサージをすることが出来ます。

ヘアオイルで潤いが逃げ出さないようにフタをする

美容液を塗った後、お肌であればクリームを塗って成分が蒸散しないようにフタをする。ということをしますが、頭皮の場合にはヘアオイルをつかって蓋をすることがおすすめです。

ヘアオイルの中にはシリコンなどの成分が含まれているものがありますが、シリコン入りのヘアオイルは頭皮にはつけてしまうと毛穴を詰まらせてしまうため、頭皮ケアで利用することはおすすめできません。

頭皮ケアに使うオイルは植物オイルを選ぶようにします。植物オイルと一言でいってもさまざまなものがありますが、おすすめとしては次のようなものがあります。

オイルの種類 効果
椿油 保湿力が高く紫外線からのダメージを防ぐ
オリーブオイル 頭皮の血行を良くし、皮膚の保護に役立つ
ホホバオイル 皮脂の分泌バランスを整える
セサミオイル 頭皮の新陳代謝を促し健康に保つ

ヘアオイルを使ってからしっかりとドライヤーで髪を乾かすようにすると、ドライヤーの熱で頭皮が乾いてしまうことも防ぐことが出来ます。

オイルは付け過ぎると頭全体が脂っぽくなってしまいますので、使う量は本当に2~3滴程度でOKです。付け過ぎにはくれぐれも注意してください。

自分でできる頭皮マッサージの手順とポイント

頭皮を健康に保つためには日ごろから頭皮マッサージを取り入れることがおすすめです。そこで、自分でできる頭皮マッサージの手順とポイントをご紹介していきます。

自律神経を調整しリラックス効果がある「百会(ひゃくえ)」をじんわりとプッシュ

マッサージを始める前に頭の一番てっぺんにあるツボ「百会」をゆっくりとプッシュします。押し方としては両方の手の中指を重ねて押さえるようにします。力を入れ過ぎず、いた気持ち良いくらいがちょうどよい強さです。

じんわりと頭が温かくなるような感覚を感じますが、この百会は自律神経の調整やリラックス効果があるだけではなく、血行の改善効果もあるためです。万能のツボとも言われていて、頭皮マッサージを始める前と最後にやさしくプッシュします。

ポイントは中心に向かって下から上へと動かしていく

頭皮の血液の流れは、下から上に向かって流れています。そのため、頭皮マッサージを行う時にも下から上に向かって行っていくことが基本となります。

先ほどの百会のツボに向かいマッサージを行っていくと思うと分かりやすくなります。

最初は額の生え際の部分に小指が来るように頭を手のひらで覆います。親指を固定し、そのほかの指を頭皮に密着させたまま頭皮を優しく動かすように指だけを動かします。髪の上からではなく、髪の間に指を滑りこませて頭皮に指を密着させるとずれにくくなります。

ゆっくりと5秒くらいをかけて5回くらい動かします。

これが終わったら少し手をずらし、また同じように手のひら全体で頭を覆うようにして親指を固定し、そのほかの指4本でゆっくりと頭皮を動かすようにマッサージをしていきます。

頭の前側を3回に分けて、頭の横側もも3回に分けて、頭の後ろ側も3回に分けてというように、少しずつ動かすようにします。

これだけでも十分に頭皮の血行を促進し、頭皮のたるみを予防・改善させていくことが出来ます。

もし頭皮マッサージをシャンプーをする前に行うのであれば、セサミオイルやローズヒップオイルなどをたっぷり目に塗ってから行うと、頭皮クレンジングにもなります。通常のシャンプーよりもしっかりと皮脂や汚れを取り除くことが出来ます。

ただ、皮脂の取り過ぎにもつながるため、オイルクレンジングをした場合には必ずシャンプー後にもヘアオイルでフタをすることを忘れないようにしましょう。

時には美容院でヘッドスパを受けることもおすすめです

頭皮ケアを行うことで頭皮が健康になるだけではなく、顔のたるみの解消にもつながるというのは驚きだったという方も多いのではないでしょうか。顔のケアをしていてもなかなかたるみの改善が出来なかったという方は、ぜひ頭皮ケアも試してみてください。

日ごろから頭皮の健康に気を遣うことも大切ですが、時には美容院でヘッドスパを受けてみることもおすすめです。プロの技は自分で行う頭皮ケアとは段違いの効果、そして気持ちよさを感じることが出来ます。

ヘッドスパを受けることでリラックスすることも可能です。上手なストレス解消法法にもなります。

美容院では自分で行う頭皮マッサージのポイントなども教えてもらえますので、気軽に相談をしてみてはいかがでしょうか。

頭皮を健康にして、さらに顔のたるみもしっかりと解消していきましょう。

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