膨らむほくろは老化や病気のサインかもしれない?原因と対処法

ほくろには、生まれつき体に着いている先天性の物と、生後なんらかの理由で出来るものの2種類があります。

最近、メイクをしながらほくろが浮き上がってきた、膨らんでいるように感じる、と言う方も多いのでは。それほくろの老化かもしれません。

なぜ年齢を重ねるとほくろは目立つようになるのでしょうか。対処方があるのかとともに解説していきます。

年齢によって変化する母班細胞の位置

ほくろはメラニンの塊と言う意味でしみやそばかすなどと同じに考えられがちですが、その組成は大きく異なっています。

通常のしみを作るメラニンはメラノサイトと言う器官から生成されます。対してほくろは母班細胞と言う場所から作られます。

母班細胞とは、メラノサイトになるはずだった細胞群がなぜか正常に発達せず、一種の奇形になった状態のものです。

この母班細胞は、年齢を重ねるのにしたがって肌の奥へ奥へと下がっていく傾向にあります。そして下がるにつれて、ほくろは盛り上がっていくのです。

母班細胞が移動する理由とほくろの分類

ほくろは、母斑細胞がどこにあるかによって形や色が変わります。そのため症状別に分類され名称が付けられています。

ですが、膨らんで大きくなっていても大多数のほくろは生活する上で問題はありません。深刻な病気などでは無いからです。

いまだに分からないほくろのメカニズム

実は、なぜ母斑細胞が年齢とともに下へ下へと下がっていくのかは、まだ原因が特定されていません。

唯一確かめられているのは、加齢とともに母斑細胞は数が増えていっていると言うことなのです。

細胞が増えていくので、その重みで皮膚組織の中に埋没していくのではという仮説が立てられています。

ですが、組織が埋没することで、皮膚の表面が盛り上がることに関しては、説明がついていません。

ほくろは発生や成長についてまだまだ研究途上で、分からないことが多いものなのです。これからの成果が待たれます。

母斑細胞のある場所の分類

母斑細胞が皮膚組織のどこに存在しているかによって、ほくろの色や形は変わってきます。具体的に見ていきましょう。

  • 境界母斑 表皮層と真皮層のちょうど境界線上にある母斑細胞
  • 複合母斑 母斑細胞が表皮と真皮にまたがって分布している状態
  • 真皮母斑 真皮層の中に母斑細胞がある。もっとも深い位置にある母斑細胞

一般的に、母斑細胞の位置が深いほどほくろは大きく、目立つものになります。ですが、境界位置や複合位置にあっても膨らむほくろもあり、やはり一概には言えないようです。

ほくろが膨らむ要因は紫外線

現状で分かっているほくろ成長因子は、紫外線です。紫外線を浴びる機会が多くなるほど、ほくろも大きくなるのです。

メラノサイトと同じように、母斑細胞にもメラニンを作り出す機能が備わっています。メラニンは紫外線に反応して生成されます。

加齢とともに皮膚が紫外線を受ける時間は長くなっていきます。そのため、必然的にメラニンも多くなり、ほくろが膨らんでいくのです。

紫外線をカットしてほくろの成長を防ぐ

ほくろを大きく、盛り上がった状態にしないためには、できるだけ紫外線を浴びないことです。

日焼け止めクリームを塗ったり、日焼け防止手袋をしたり、日傘を用いるようにしましょう。

メラニン生成組織を刺激しなければ、黒い色素細胞も増えることはありません。そのためほくろが目立ってしまうのを防げるのです。

ほくろが膨らんでいくその他の因子

検証はまだですが、紫外線以外にもほくろを成長させる因子がいくつかあると考えられています。

それらのことに気をつけていれば、ある程度ほくろが膨らんで目立つことを防ぐことができるかもしれません。

ストレス
仕事や子育てなど、日常的なストレスが原因で女性ホルモンのバランスが狂い、母斑細胞のメラニン生成が刺激されてほくろが大きくなると考えられています。

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衣服のこすれなどの刺激
メラニンは肌を守るためにあるものなので、ほくろのあるところに刺激が加わり続けるとそこを守るために細胞が増殖していきます。
ライフサイクルの乱れ
睡眠不足や、食事の時間が取れないなど、毎日の生活リズムが乱れてくると肌のターンオーバーがうまくいかなくなり古い細胞が蓄積しやすくなるのでほくろも大きくなってしまいます。

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紫外線と同様に、こうした要因は肌の細胞の新陳代謝を阻害する要因になります。普段からバランスのよい生活を心がけることで、ほくろも目立たなくなる可能性があります。

膨らんでいく原因がガンかもしれない場合

ほとんどのほくろは良性の腫瘍ですが、中にはほくろからガンに進展する場合もあります。メラノーマ、悪性黒色腫などと呼ばれる症状です。

母斑細胞はもともと細胞のエラーのようなものなので、年齢を重ねることにそのエラーが加速することもあります。

膨らんだほくろがガンである場合の目安です

  • 足の裏、つめなどにもできる
  • だんだん面積広がっていく
  • 色が濃くなる
  • 形がいびつ
ほくろのガンは、普段露出している肌にできるものなので、スキンケアのときなどによく観察していれば早期に発見できます。

素人には病気かそうでないかの判断は難しいので、気になった場合は良性か悪性なのか皮膚科で診断してもらうといいですね。

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ほくろが膨らむ原因はまだ不明。年齢を重ねたら注意が必要

ほくろは年齢とともに大きくなっていく傾向にあり、さらに一部では膨らんでいくものもあります。

その原因はまだ特定されていないので、日常的なケアも大変です。分かっているのは紫外線の浴びすぎがハイリスクと言うことです。

また、膨らんで成長し続けるほくろは病気の可能性もあるので、自己判断で済ませずに、病院に相談しましょう。

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