顎の梅干しじわは、セルフケアでは治らない!医療機関での治療方法と注意点

口を閉じたとき顎にできる「梅干しじわ」。老けて見えたり、不満げな印象になりがちで、気にされる方も多いですよね。

梅干しじわを治すには、医療機関での治療が良いとされています。なぜなら、梅干しじわは歯並びや顎・顔の骨格に起因するケースが多いからです。

乾燥や加齢によるものではないため、高価な化粧水でケアをしても、あまり効きません。

具体的に、どのように治療するのでしょうか?梅干しじわの原因と治す方法をご紹介します!

なぜ梅干しじわができるの?

梅干しじわができる原因は、口を閉じる際にオトガイ筋(下唇の下から顎の先端の近くまで垂直に伸びる筋肉)に余計な力が入り、筋肉が緊張して震えるためです。

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出典:https://josei-bigaku.jp/kantanstretch6843/

以下のいずれかに当てはまる方は、口をしっかり閉じるのに力が必要です。オトガイ筋が過剰に働き、梅干しじわになりやすくなります。

  • 顎が小さい
  • 顎が前に出ている
  • 歯並びが悪い

よって、以下の治療法を受けることになります。

  • 矯正歯科や口腔外科で、顎や歯並びを治療する
  • 美容外科で、ボトックス注射を受ける

それぞれの治療法を詳しく見ていきましょう!

顎や歯並びを治して、根本的な解決を図ろう!

矯正歯科や口腔外科で治療する場合、まずはカウンセリングを受けます。レントゲンや顔写真を撮り、歯並びや骨格を調べて梅干しじわの原因を探ります。

  • 上顎前突(上顎が前に出ている)
  • 下顎後退(下顎が引っ込んでいる)
  • 歯並びが悪い

歯科での治療が可能な場合は、マウスピースなどの矯正器具を作って装着します。顎が小さい場合など、歯を削って小さくしたり、抜いてスペースを作る事もあります。

健康保険が使えず、治療費が高額になる場合も

歯の矯正は、健康保険が適応されない自由診療となるケースが多いです。症状や治療法によりますが、数十から数百万円にのぼる場合もあるようです。

※「口唇口蓋裂」「ダウン症候群」など先天的な骨格異常を伴いやすく、食事や会話・呼吸の機能改善が必要な方は、健康保険が適応される場合もあるようです。

カウンセリングを受けるときに、以下を必ず確認し納得してから治療を始めてくださいね。

  • 治療方法
  • 治療期間の目安
  • 費用

なお、顎や歯並びの不調が影響するのは、美しさだけではありません。虫歯や歯周病、歯のかみ合わせの悪さから頭痛や肩こりまで引き起こします。

美しさ・健康を取り戻すため、口腔内のカウンセリングを受けてみましょう!

ボトックス注射でオトガイ筋を弱め、しわを防ぐ!

梅干しじわの治療で一番ポピュラーなのが「ボトックス注射」です。梅干しじわの原因になっている、オトガイ筋の過剰な力を和らげて、しわを寄りにくさせます。

ボトックス注射とは?
ボトックス(ボツリヌストキシン)は、ボツリヌス菌により産生される毒素です。筋肉と神経の結合部に作用し、局所的に筋肉の動きを落ち着かせることができます。

顎以外(額や眉間・目尻など)でも、表情をつくる筋肉の動きによるしわは、ボトックスの注入で改善できるケースが多いです。

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出典:https://cofree.jp/item/1978

また、ボトックスの注入は、肌のハリを取り戻すこともできます。小ジワや毛穴の開きなどもケアできますよ。

「ボツリヌス」と言うと、0歳児にハチミツを与えると発生する怖いイメージかもしれません。確かに、食中毒を引き起こす菌で、呼吸筋を抑制し呼吸不全を引き起こします。

ボトックスは医療行為に用いられるようになって30年程の歴史があります。顔面神経麻痺などの治療に用いられています。

また、治療に用いられる量は、中毒を起こす量に比べ僅かであり、心配は不要とされています。

ボトックス注射の注意点も、よく確認を!

ボトックス注射にも注意点があります。治療前に、以下の点をよく知っておく必要があります。

  • 注入後すぐに効果は出ない
  • 効果は永久に続かず、定期施術が必要
  • ボトックス製剤も複数の製品がある
  • 体調などにより、施術できない方もいる

順に見て行きましょう!

効果が現れる期間は3日目から4か月ほど

ボトックスは注射当日はほとんど変化が現れず、約3日後から少しづつ変化がみえ始めます。2週間ほど経てば効果が全て出てキレイなお肌になり、4ヶ月くらい持続します。

パーティーなど計画があるときは、予定日の1ヶ月くらい前に施術を受けるようにしてください。

その後、数週間かけて少しずつ効果が薄れてしまいますので、再度施術を行います。半年おきでボトックスを注入すると、効果の持続が長くなり半年以上続くようになります。

ボトックス製剤も色々ある!安全性の確認を!

ボトックスにもたくさんの製品があります。

体に入れるものですので、品質の確認をし納得してから施術をしましょう。

製造者によって品質管理(生成・保管・輸送方法)の違いがあり、効果が弱かったり不純物が多いもの、安全性が十分確認できていない製品もあります。

副作用の有無も確認をしてください。厚生労働省が承認しているか否かで判断するのもいいでしょう。

体調などにより、施術できない方もいる

以下の方は施術できませんので、確認をしてください。

  • 以前にボトックス注射でアレルギー症状が出た方
  • 治療部位に疾患がある方
  • 筋肉や神経の疾患(重症筋無力症や筋萎縮性側索硬化症など)のある方
  • 妊娠(の可能性のある)方
  • 授乳中の方
その他、気になる症状がある場合は、必ず医師に確認してから施術を受けてくださいね!

ボトックス注射については、こちらの記事で詳しく説明があります。

しわが進むと、ボトックスとヒアルロン酸を注入する場合も

しわが深く細い線状に刻まれている場合は、ボトックス注射に加えヒアルロン酸注射も行うこともあります。

ヒアルロン酸注射とは?
ヒアルロン酸はもともと肌内部に存在しており、肌の水分保持に役立っています。1990年代中頃から皮膚充填材(皮膚や皮下組織に注射して、しわや溝を埋める)として使われ始めました。

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出典:http://www.seikagaku.co.jp/ha/ha03.html

ヒアルロン酸は体内にある成分のため、人体に無害で安全性が高いです。注射後すぐに効果が現われるのも魅力ですね。

また、ヒアルロニダーゼというヒアルロン酸を分解する薬を使い、治療前の状態に戻すこともできます。

さらに、顎が小さい方や上顎が出ている方は、ヒアルロン酸注射で顎を出して口を閉じやすくする事もできます。よって、オトガイ筋の力を弱めて、梅干しじわ抑えられますね。

医療機関で相談するのが望ましいでしょう。

ヒアルロン酸注入については、こちらの目の下のクマの記事でも触れています。

梅干しじわ、迷わず医療機関で相談を!

梅干しじわは、セルフケアでは完治が難しいです。勇気がいるかもしれませんが、医療機関への相談をしてみましょう。

カウンセリングのみなら無料の医院も多いです。複数の医院を訪ねて、専門医のアドバイスを聞く事もできますよ。

治療内容を確認しながら、梅干しじわと向き合ってみましょう!

顔のしわを消したいなら、有効成分や顔のしわの種類についても合わせて知っておくといいですよ!

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