40代女性の悩み。ホルモンバランスやライフステージの変化が鍵
家事や育児、それに仕事と毎日忙しい40代女性は、いろいろな悩みを抱えていることも多いですよね。自分が抱えている悩みは、実は多くの女性が同じように感じているのかもしれません。
悩みの根底には、年齢的に起こるホルモンバランスの乱れ、視床下部の混乱が関係しているようです。またライフステージの変化も関係しています。悩みが起こる理由や解決法をご紹介します。
Contents
心の悩みの正体は視床下部の混乱が原因
40代は今までに比べると、意味もないのに不安な気持ちになったり、ちょっとしたことでもイライラとしてしまうケースが見られます。
自分でもうまく感情のコントロールができないという悩みを持つ方も増えてきます。
- すぐに夫や子供にあたってしまう
- 反省してもすぐにまた繰り返す
- 自己嫌悪に陥りやすい
このような心の悩みを抱えてしまうのは、視床下部の混乱が関係しています。
視床下部が混乱し不安な気持ちになりやすい
脳にある視床下部には、自律神経のバランスを取ったり、内分泌系、免疫系などのコントロールを行うという働きがあります。感情のコントロールも、視床下部で行っています。
視床下部は女性ホルモンの分泌を促す働きもあり、女性ホルモンが減少すると、脳下垂体を通じて卵巣にホルモンを分泌するように促します。
ただ、40代になってくると次第に卵巣機能が低下するため、促されても卵巣が女性ホルモンを分泌できなくなってきます。
視床下部はこの状態に混乱をきたして、自分自身がコントロールするさまざまな機能に影響を与えてしまいます。
不安な気持ちや焦燥感といったものが強く表れるのも、視床下部が混乱をきたしているためです。
ちょっとしたことでもイライラするのは神経が過敏だから
視床下部が混乱すると、自律神経のバランスがとりにくくなり不安定になります。
ちょっとした刺激でも過敏に反応してしまうために、イライラする、落ち着かない、眠れない、頭が痛い。といった症状が出てきます。
自律神経はもともと血液循環や体温調節など生きていくために必要な機能をコントロールするもので、自分の意思では働かせることができません。
体の変化に関する悩みも女性ホルモンの減少が関連している
体の変化についての悩みも40代になると増えてきます。今まで使っていた化粧品が合わなくなってきたり、老化を感じさせるお肌の変化が目に見えて実感できるようになります。
普段あまりお化粧をしない方が、今まで使っていた化粧品を使ったときに、大きな違和感を感じるということも起こります。
その他に今まで感じなかった肩こりや腰痛など、体に不調を感じることも増えてきます。最近どうも疲れやすいといった悩みを持つようになるのも40代女性の特徴です。
シミやしわなどお肌の悩みが最も多い
同世代の女友達が集まると、ついエイジング化粧品の話になってしまうという人も多くなるのが40代です。同年代でも肌がきれいに感じる人が使っている化粧品が気になってきます。
シミやしわなど年齢を感じさせるサインが目に見えて現れ、今まで使ってきた化粧品ではカバーできなくなってきます。そのため、それをカバーできる化粧品が気になります。
シミやしわ、お肌のハリなどが気になってくるのは、女性ホルモンのエストロゲンの減少が関係してきます。
エストロゲンの分泌量が減少すると、以下のような症状が起こります
- お肌の角質層の水分量が減る
- 真皮層のコラーゲンやヒアルロン酸が減る
- シミの原因になるメラニン色素が増加する
- 毛母細胞の働きが低下して髪が細くなる
そのために40代女性の多くが悩む
- お肌が乾燥に傾き、シワ、たるみ、ハリがなくなる
- 日焼け跡がなかなか消えず、シミやそばかすなどができやすくなる
- 髪が細くなり、つややコシなどが失われていく
このようなことが起こりやすくなります。
月経が不安定になったりPMSがひどくなる
40代後半から50代にかけて、月経が止まる閉経を迎えますが、突然閉経するわけではなく、徐々に月経に変化が出てきます。
月経周期が短くなったり長くなったり。さらに経血の量が極端に多かったり少なかったりするようになります。
これらは全て卵巣機能の低下がもたらします。PMSがひどくなってしまうのも、40代では珍しくはありません。
肩こりや頭痛など血行不良が原因の不調が起こりやすい
今まではあまり感じることがなかったという方でも、40代になり急に肩こりに悩んでいるという人が増えたり、片頭痛に悩むかたもいます。
中にはむくみや冷えという悩みを急に持つようになる方もいます。
このような血液循環や、リンパの流れが悪くなることで起こる体の不調に関する悩みは、視床下部が混乱し、機能が乱れることが原因となります。
ストレスなども視床下部が混乱する原因ですが、卵巣機能の低下も大きな原因です。つまり、40代女性なら誰でも起こりえる悩みとなります。
プレ更年期や更年期の症状が出てくる
40代はまだまだ元気な女性も多く、更年期といわれてもピンとこない方も多くいますが、やはり体は少しずつ加齢の影響を受けていきます。
- 顔がほてる
- のぼせやすくなる
- 汗が止まらない
- めまいや動悸が起こる
- 胃の調子が悪い
- 下痢や便秘になりやすい
どれも更年期に表れやすい症状です。ですが、年齢に抗い、私は更年期ではない。と思い込むことで、深い悩みとして抱え込んでしまい、悩みがストレスになる方もいます。
ストレスもまた卵巣機能の低下と同じように視床下部を混乱させる原因です。より更年期の症状を悪化させる原因となり、悩みを深くしてしまいます。
視床下部の混乱による悩みを解決するための方法
40代女性の心の悩みや体の悩みの多くは、卵巣機能の低下がもたらす視床下部の混乱が原因の一つと言えます。
視床下部の混乱を落ち着かせることで、悩みを少しでも解決させたいところですね。
規則正しい生活を送ることが大切
視床下部の混乱によって乱れる自律神経を少しでも整えるためには、朝日を浴びること、夜しっかりと眠る事という二つのポイントを押さえ、規則正しい生活を送るようにします。
多少夜更かしをする日があったとしても、毎朝同じ時間に起きることで、自然といつも寝る時間には眠りやすくなります。
自律神経の中で活発な活動につながる交感神経と、休息やリラックスさせる副交感神経のスイッチの切り替わりがスムーズになり、徐々に自律神経が整うようになります。
偏食によるダイエットは禁物。バランスの取れた食事を
40代になると筋肉量の低下などで基礎代謝が落ち、太りやすくなってしまいます。
そのため、食事制限を伴うダイエットや、野菜だけを食べる、果物だけを食べるといった偏食によるダイエットを行う方も増えます。
ですが、これで自律神経を整えるために必要な栄養素が不足してしまうケースがあります。
- 野菜や穀類などに多く含まれるビタミンB群やビタミンCやビタミンE
- 乳製品や卵などに多く含まれるビタミンAやカルシウム
- 肉や魚などたんぱく質に多くる組まれる必須アミノ酸やマンガン
- 大豆製品に多く含まれるマグネシウム
どれも自律神経を整えるためには必要な栄養素です。肉や魚や野菜などをさまざまな食材をバランスよく食べることは、自律神経を整えるために大切です。
運動不足を解消し適度な運動を行う
一日中ゴロゴロとしていると、夜あまり眠れませんよね。ある程度運動をすると体は疲れを感じて、夜になると自然と眠たくなります。疲労を回復するために深い睡眠も得られます。
運動不足の状態は、眠っても深い眠りを得られず体の疲労や心の疲労が回復しません。血液循環なども悪くなるため、健康にも悪影響です。
しっかりと深い睡眠をとることは、副交感神経をしっかりと働かせるために重要ですし、交感神経を鎮めるためにも重要です。
自律神経のスイッチをしっかりと切り替えるために、睡眠は重要です。その睡眠の質を高めるために、適度な運動を普段から行うようにしましょう。
エストロゲンに似た作用を持つものを取り入れる
エストロゲンの分泌を指示をしても、卵巣機能の低下によって十分なエストロゲンが分泌されないことが、視床下部を混乱させ、40代の悩みの多くを生み出す結果となります。
そのため、エストロゲンに似た作用を持つものを取り入れることで、視床下部の混乱を鎮めるという方法もおすすめです。
大豆に含まれている大豆イソフラボンはエストロゲンに似た作用があることで有名です。普段の食生活の中で上手に取り入れたい食材です。
上手なストレス解消法も探していこう
ストレスを抱え込むことも自律神経の乱れにつながります。上手にストレスを解消できるような趣味を見つけたり、時にはぼーっと何も考えずに過ごすことも大切です。
悲しい映画を見て思い切り涙を流すというのも、ストレス解消法の一つです。
どうしても楽しい気分になれない、なかなか上手にストレスが解消できないという時には、思い切り泣ける映画をみてみたり、カラオケで発散したり、まったり雑誌を読んでくつろいだりなどもお勧めです。
ライフステージの変化も悩みの原因の一つ
心や体の悩み以外にも、40代になると自分の身の回りが悩みとなることも多いですね。
40代女性というと、世間的にはそろそろ子どもたちが中学生や高校生、早ければ大学生となり、そろそろ親から離れていく時期です。今まで子ども中心だった生活が、ガラリと変わる時期です。
一方で晩婚化や出産年齢の高齢化によって、今まさに子育て真っ最中という方も多くいます。子どもがどんどん体力がつくのに対し、自分は体力がなくなり子育てが重荷となってきます。
子どもではなく自分や夫の親世代が、今度は介護が必要になってくるというケースもあります。
企業などで働いているという方なら、重要なポジションが目の前にあったり、逆にパートやアルバイトで長く働き続け、正社員との格差に悩むことも増えます。
子育てがひと段落することで母親の卒業が目の前に
子どもが自分の手元から巣立ち、子育てが終わることは、親としての責任を果たしほっとします。子ども中心の生活が終わりを迎えます。
今まで子どもを最優先してきた方は、寂しさを感じたり、脱力してしまう方が出てきます。自分が何をしたらいいか分からないという悩みを持つ方も多くいます。
体力が追いつかず子育てが重荷に
今まさに子育て真っ最中という方も、40代でも多くなっています。子どもが幼稚園や保育園に通っている、小学校に通っているという方にとっては、自分の体力の衰えが大きな悩みになります。
- 子どもと遊んであげたいけどすぐに疲れてしまう
- 追いかけたくても子どもの足についていけない
このような体力的な悩み以外にもママ友との年齢差や、先生の経験の浅さなどが悩みという方もいます。
介護が始まり精神的にも肉体的にも大きな負担がかかる
40代の方の親世代が、70代~60代となってきて、介護が必要になるケースも起こってきます。
介護は肉体的にも大変ですが、実際には精神的な負担が大きな悩みとなる事が多くあります。
- 子育てと介護の両立が難しい
- 仕事と介護の両立が難しい
- 親の老いを実感することが苦痛
- やがて自分も老いを迎えることへの不安
- 自分の想いが通じない不満
介護疲れを感じる40代も増えてきています。
社会とどの程度の距離感で付き合えばよいか分からなくなる
企業や公務員として働く40代女性は、今まさに重要なポジションを任されるかどうかの年齢です。この先、家庭や自分のプライベートと、仕事のどちらに重きを置くのかなどの悩みが出てきます。
- 同年齢の男性と比べ、女性である自分の方が待遇が悪いと感じる
- 能力ではなく性別で判断される
- 女性だからということだけで仕事を任せてもらえない
このような悩みを持つ方も多くいます。
パートやアルバイトで働く40代女性の悩みはさらに複雑です
- 能力的には自分の方が上なのに能力が低い社員の方が収入が上
- パートやアルバイトで仕事を続けた方がいいのか
- もっとやりがいのある仕事に変えたい
- 社会保険や福利厚生のある社員になりたい
パートやアルバイトといた不安定な立場のままでいいのか、金銭面の待遇の悪さなどが悩みの元になってきます。
どれも社会の中で自分がどのようなポジションでいることが望ましいのか。ということが分からず、距離感を掴めないことが悩みの元にと言えます。
自分自身を見つめなおすのが40代という年代
40代女性の悩みには、自分自身の問題ではなく、回りとの関係性や、距離感の置き方などが根本にあるケースが多くみられます。
自分の思いとは別に、回りから求められてきた立場に居続けたことで、自分自身の思いが置き去りになってきたと感じる方も多いですよね。
- 遊びに行く場所も子供が行きたい場所を選ぶ
- 日程を考えるのも夫の仕事の都合に合わせる
- 職場のシフトに合わせて予定を組む
自分が中心にいない状態で生活をしてきた方が多くいます。
子育てがひと段落した40代女性に多いのが、自分ひとりで何をしたらいいか分からない。という悩みです。
自分の考えを中心とした生活に慣れていないので、何をしたらいいか分からなくなります。
やりたいことを見つけて目標を決めていくことも大事
まずは自分がやりたいこと、好きな事をもう一度見つめなおしてみましょう。何かやりたいことの目標を一つでも作ることで、目標達成のためにやるべきこと、やれることを探します。
自分を見つめなおすことで、生活の変化に上手に対応できるようにしていきます。
今子育て中でも、介護中でも、この先こんな風に過ごしていきたい。という将来の自分を想像することで、悩みがちょっとだけでも減らせます。
将来も見つめながらより自分らしさを求めてみよう
更年期に向かい始め、ホルモンバランスが乱れやすい40代は、体も心も不安定な時期です。さらに、子育てが一段落したり、親の介護が始まるなど、生活全般において変化が起こります。
大きな変化が一気に押し寄せてくるため、どうしても自分らしさを見い出せず悩みを深くしてしまいがちです。
この先の将来を見つめながらも、自分らしいとはどのようなことか、自分らしさを見つけはじめる時期に差し掛かっていると思いましょう。
あまりにも深い悩みを抱えてしまっているときには、カウンセリングなどで心の内を吐き出すことも大切です。
40代からでも趣味を見つけるのもおすすめですよ!
年を重ねた女性だからこその魅力について探るのも素敵ですね。
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